楽しく賢く@フェイクに混乱する人々/騙されない人になるために

〈だまされない人間を育てる〉というのはたのしい教育のテーマです。科学のプログラムがたくさんあることも、それと関係しています。

 ところが、フェイクニュースがどんどんひろがっていって、今や〈政治〉をもゆるがす状態になっています。

 ところで〈たの研〉のメンバー「小次郎」は、こどもの頃から海岸でひとり暮らしてきたなか、食べ物がなくなってフラフラになっていた状態をわたしが保護した猫です。今はとても元気でみんなに可愛がられて暮らしていて、それがフェイクでないことを証明してくれる人たちは、私の周りの人たちやお医者さんなど何人もいます。
 あの頃を知っている私は穏やかに暮らす小次郎を見て胸がジンとなります。

 こういう話は感動ものとして、動画の人気ジャンルの一つのようです。
ところが「命を落としそうになっていた犬や猫を保護して育て、こんなに幸せに暮らしています」という動画の半分以上はフェイクだと言われていることをご存知でしょうか。

 A.I.が一般的に利用できるようになってから、まるで映画のワンシーンのような動画を私たちもつくることができるようになりました。そういう涙ものの動画を作ることも難しくありません。

 たとえばこれは私がシチュエーションをA.I.に投げて画像生成したものです。

 どうすればそういうフェイクに騙されないようになれるのでしょう?

 いい方法があります。

 それは今まで何度も書いてきたように「予想を立てて確かめる」ということです。

 たとえば

🟠「うまく出来過ぎではないか」といういう予想の視点です。
🟠「もしそうだとすると、こうなるはずではないか」という視点もその一つです。
🟠「そもそもその画像は誰が撮ったんだ? カメラマンがその旅人のそばに最初からついているなんておかしいのばないか?」という予想もあります
🟡「この動画が正しいと想定すると、このカメラマンに報酬をあげることになるかも?」という予想もきっかけになるでしょう

 そのどれか一をきっかけにして見ると、さっきの画像は違和感が生じます。

 カメラマンなしで、本人が撮っている想定の画像で〈犬が倒れているだけ〉のシーンだったらどうでしょう?

 こういう場面で犬猫が本当に好きな人は写真を撮るゆとりなんかありません。

 わたしも小次郎がフラフラ状態だったのを見た時、写真を撮ろうという気持ちなどどこにもありませんでした。何とか食べ物で近づいて捕まえた時には、小次郎にひっかかれてしまいましたから、こちらもひっしです。
 病院に連れていって、〈たの研〉に連れて戻ると、二匹の別の保護ねこ(ア~ル&ニケ)とのバトルが待っていました。
 保護してしばらくの間、小次郎の写真は一枚も残っていません。

 リアルの世界はそんなものです。

 私は映画が大好きで10000本以上観てきましたから、プロと素人の画像の違いがわかります。
 たとえば一般の人が撮ると、

  1. カメラが揺れる

  2. 言葉のつかえる

  3. 音がうまく録れていない

  4. 余計なものが映り込む

ほかいろいろなノイズなどが入ります。

 一般の人がとる動画はそういうものです。

 あまりにもうまくできている動画があったら一体誰がどういうテクニックで撮ったのか、あるいはA.I.で生成したのか、「予想」を立てて眺めていくうちに気づくようになると思います。

 あふれる動画の中、「これはフェイクだな」というものを見つける練習をしてみませんか。
 それは自分の可能性を伸ばすことで、たのしいことだと思います。

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楽しいプログラム作成進行中『たのしいバイオ@おいしいバイオ』

 こどもたちの興味関心と可能性を高める新しいプログラムが急ピッチで進行中です。

 ラフタイトル(仮題)は『たのしいバイオ@おしいバイオ』です。

 バイオというのは生命を意味するバイオと生物学のバイオロジーのバイオです。

wikipediaに感謝して引用

 イースト菌、乳酸菌を使って、生命・生物が増えていくことによって大きな変化がおこること、目に見えない世界にもたくさんの生き物たち・生命が存在していることを感動的に気づき、しかも美味しく味わうことができる、そんなプログラムです。

wikipediaに感謝して引用

 興味のある方は、お問い合わせください。

 一緒に実験してくれる人たちを募集しています。※〈たの研ラボ〉に来る必要はありません

 

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〈たのしい教育メールマガジン〉第676号の紹介@楽しい福祉&教育

 週に一回発行していたメールマガジンも676号になりました、予定外の休刊が一度もなく続いていることに私自身が一番感動しています。

〈たの研〉の活動を長年大きく支えてくれているのがいろいろな方達が支出してくださる活動支援金です。

 活動の報告として、また新しいプログラムを真っ先にお届けするため毎週発行しているのが〈たのしい教育メールマガジン〉です。

 一緒にたのしい教育で、こどもたち・保護者のみなさん、先生、福祉現場の方達、一般のみなさんの笑顔と可能性を広げる活動をすすめませんか。

はじめに
朝夕の寒さに鼻声です。
本格的な寒さが来るまでが秋の楽しみの日々です。
アウトドア、読書、クッキング、月見、星見、紅葉ウォッチング etc. みなさんもぜひいろいろな楽しみを味わってください。
 みなさんの応援のおかげで〈たの研〉の秋も充実した取り組みがすすめられています。メルマガの充実した内容からそれが伝わりますように。

 支援金は年間12,000円です。
 希望する方はお問い合わせください⇨こちら

 

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意見を交わすことの楽しさ「板倉聖宣@一万円札は電気を通すか?」/楽しい福祉&教育

 このサイトだけでなく「たのしい教育メールマガジン」にも、たくさんの反響が届きます。今回は発想法の章でとりあげた内容についてのお便りを紹介します。

 『算私語録』は私の大好きな本で、このサイトでも紹介しました。

 絵本『こどもの季節』も安野さんの作品で、絵本の中でおそらく私がもっとも好きな作品で、何冊も持っています。

 安野さんは板倉先生と仲よしで、二人が一緒に〈はかま満緒〉さんのラジオ番組に出たことがあります。

 その時、板倉先生がとりあげた実験のやりとりがとても面白かったというたよりでした。

「電池と豆電球(あるいはブザー)の回路に一円玉を挟むと、光るか(鳴るか)」という実験からはじまって、十円、百円と続いて、いよいよ「一千円・一万円を回路につなぐと鳴るか・光るか」という実験にすすんだところです。※実験結果はあえてカットさせていただきます

安野:(笑いながら)千円札はどうなるかって?

板倉:そうです。

千円札はどうかとか、一万円札はどうかとかとね。
どうせやるなら景気よく一万円札でいきましょう。
だいたい一万円札というのは一円玉が一万個買えるんですから(笑)。
「こんなのふざけるな。つかないに決まってるじゃないか」と言う人がいたりしますけれど、そう簡単じゃないんです。

はかま:ぼくは、つくと思うな。

安野:つくのかなぁ?

はかま:というのは、この前の二セ札問題のときに、お札には磁気があるとかないとか言ってましたでしょ。

安野:ああ、そうそう。

はかま:確か、磁気のあるインクを使っているとか言ってたでしょ。あの事件がなければ、つかないと思ったけれどな。

安野:うーん。私も同じようなことを思ったな。

板倉:だから昔は「つくはずがない」という人が圧倒的に多かったんですね。
最近は学のある人は今のようなことを知ってるわけです。それで「磁石と電気とは親戚のようなものだ」と言ったりするわけです。
だから磁石に感ずるんだから電気が通ってもいいんじゃないかと考える人たちがいる
(「ふうーん」)
だいたいからして一円からずっとついたんだから「これだってついたっていいじゃないか」と思うでしょ。

だから「つく」と考える人がかなり増えてきましたね。
一割ぐらいいますね。
それで、これは変な場所をやったってつきっこないんでしょ。だから…

はかま:「印刷してある所」につけてください。

板倉:ハイハイ、そうですね。印刷のしてあるところで、福沢諭吉さんの胸あたりにつけてみますよ。

 読者の方は「このはかまさんと安野さんの予想したところと自分も全く一緒だった」と書いていました。

 いろいろな予想を出し合うのは、とてもたのしいことです。

 授業で取り上げた時、子どもたちのたくさんの予想を聞かせてもらえるので、教師もワクワクたのしむことができます。
 同じ授業をしていても、クラスによって、学年によって、年度によって考えが違うので、退屈することはありません。

〈たの研〉のプログラムはほとんど「予想」⇨「実験」⇨「おはなし」という流れでできています。

 興味のある方は、まず「たのしい教育メールマガジン」を購読するところからはじめてみてはどうでしょう。毎週、たのしい教育プログラムが載っています。
 発想法の章、映画・本の章、〈たの研〉の今日この頃など四つの章でできていて、毎週毎週、たのしみに読んでくれている方たちが全国に広がっています。
 購読費用は全て〈支援金〉として受け取らせていただき、こどもたち・先生・保護者、その他たくさんの人たちの笑顔と可能性を元気に広げる活動に利用させていただいています。
 年購読12,000円です。

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