楽しい環境教育〈ゴミと資源〉吉村先生から教えられたこと/たのしい実験の日々

 かつて吉村七郎先生を沖縄の講座に招いたことがありました。吉村先生は環境教育にかなり古くから力を入れていて、環境保護に関わる著作物がたくさんあります。

 以前から〈たの研〉でも『たのしい環境教育/楽しいSDGs』で講座を開催したり、その授業プランを提供したりしていました。

 〈たの研〉の『たのしい環境教育』は

《増やして減らしてエコロジカル

というシンプルなキャッチフレーズで、何年も前からすすめています。
実際、いろいろな方達から好評を得ています。

 子どもたちや家庭でたのしく環境教育を進めるためには『緑を増やしゴミを減らしてエコロジカル』です。
 企業などではたとえば『樹木を増やし電力を減らしてエコロジカル』です。

 楽しいワークショップを開催することができますから、興味のある方はお問い合わせください。

 さて《緑を増やしゴミを減らしてエコロジカル》をたのしく試せるのが、生ごみで肥料を作り、それで緑を育てることです。

 ネット上にはいろいろな方法が載っているのですけど、子どもたちがシンプルにたのしめるものがペットボトルで肥料づくりです。

 以前書いたようにネット上にはコタツ記事・張り合わせ記事に満ちています。自分で実験せずに、ネット情報を鵜呑みにしてまとめた記事もあるのですけど、自分で試して、ネット上と違う結果、たとえば「けっこう時間がかかった」のに、ネット上に〈短時間でこうなります〉とあったら、自分もそう書いたりすることもあるでしょう。それも結局、張り合わせ記事です。

 〈たの研/たのしい教育研究所〉が信頼されているのは、自分たちで実験し、しかもその後、いろいろな先生たちが子どもたちと実験して、ほぼ同じ結果が出た時にプログラムなどを発表しているからです。

 今回は私のアイディアに合わせてA先生が、、キャベツの芯やトマトの痛んだ部分、コーヒーを作ったあとの粉などを利用して、肥料(堆肥)をつくる実験をはじめてくれました。

 シャカシャカシェイクするとこうなりました。

 実際にちゃんとした肥料が出来上がるのか、どれくらいの日数かかるのか。
 困ることはどんなことか、など、いろいろ調べて、メルマガやこのサイトで発表したいと思います、おたのしみに。

 
 講座の時に評価の高かった『〈たの研〉の増やして減らしてエコロジカル』をいろいろな人たちに広げていきたいと考えています。

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〈やりがい〉とは〈楽しさ〉のこと

 このサイトの記事を書こうと座った時、ついていたTV番組で沖縄県庁の職場環境について取り上げていて、仕事を辞める人たちがあとをたたないと話していました。職場の声をリアルに拾ってくれていて、やりがいについて、〈封筒のハンコ押し〉を延々させられていて、「自分のやることがこれなのか」と疑問を感じたというような声もありました。
「いろいろな式に出かけて行って、◯◯長代読だれだれ、と読みに行くのって意味がありますか? (本人は行かないのに)それに費やす時間と労力はどれだけ大きいことか・・・。その分どれだけ別の仕事に費やせるでしょう」という声もありました。
 私も学校にいて、入学式や卒業式、運動会etc. でまさにその代読をたくさん聞いてきて、聴かされる側としても似たことを感じていました。

「県庁の廊下が暗い、トイレはもっと暗い、気分が滅入る人もいるだろうなぁ」といった声なども出て、辛い気持ちになると同時に、こういう声を直球でとりあげる番組が出てきたことにホッとする気持ちも感じていました。

 教育現場の声もこういう感じで拾ってほしいものだ!

 たの研に学びに来る先生たちに「教師って、子どもたちの笑顔と向き合える、とてもいい仕事だ」と語り続け、笑顔と賢さを生む具体的な教材プログラムも伝えているのだけど、たとえば卒業生たちが初任研で自分の個性・キャラクターを生かした取り組みができず、はめられた型枠の中でつらい思いをしていないか、心配になることがあります。

「まずは子どもたちが教師の言う通り動くようになって、おもしろい授業をやることです。でないと子どもたちはわがままになって教師の指示を聞かなくなるから」といわれましたというのも耳にしました。

 それは明らかに、たのしい教育の実験結果と異なっていて事実は逆なのですけど、まだまだ明治期の教育を良しとする先生たちは多いのです。

 たとえばそういう教育を図書館でやったら、子どもたちは本が好きになって自発的に本を読むようになってくれるのでしょうか?

 パン屋さんはそういう意識で、たとえばお客の食べる姿勢とか栄養のバランスを整えてから、それができるようになったら美味しいものを売るのでしょうか?

 そんなパン屋は潰れるでしょう。

 働きがいは楽しさそのものです。

 その仕事が楽しいと感じるのはどんな場合かを探していけば、答えは自ずとみつかります。

 〈たの研〉を創ってからはっきりしたのは「笑顔が増えることと可能性が高まること」はセットだということです。

 教師なら、子どもたちの笑顔と可能性が高まることがセットです。すると教師の可能性も高まっている。
 子ども達の点数が高くなるけれど笑顔は増えないということなら、明治期の教師が語るように「まずは子どもたちが教師の言う通り動くようになってから・・・」という教育をしているのでしょう。

 行政の仕事も、そのサービスを提供した相手の笑顔が見える仕組みを作ることが大切です。同時に提供する自分の可能性も高まる、もちろん笑顔の相手も、たとえばパスポートを手にして留学への一つのステップを手にしたということ、その可能性も一歩進んだわけです。

 やりがいのある職場が増えていく、それは楽しい職場が増えていくことです。具体的なアイディァがほしいかたは、お問い合わせください。教育部門に限らず、いろいろなスーパーバイズが可能です。

 考えてみるとメルマガの読者の皆さんの中には教師以外の方たちが何人もいます。たのしい教育のものの見方考え方が教師でない自分の仕事・暮らしに役立っているということなのだと思います。希望の方はまず一年、購読してみませんか。

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みかんの花が咲いている 思い出の道 丘の道/記憶をとく楽しさ

 子どもの頃耳にしただけなのに、ずっと記憶に残っていて、野山散歩しながら最近思い出した唄があります。。※沖縄の北のほうに住むAさんから「いっきゅう先生のサイト毎日読んで、子どもたちの朝の話に使っています」という感謝の言葉が届きました。嬉しいことです、どんどん利用してください、お便りもお待ちしています

 最近も紹介したのですけど、これはまた別な処でみつけた花です。ミカン(シークヮーサー)の花の季節なんですね。

 花も好きですけどハチも好きなので、ついつい接近してみてしまいます。いつもいうのだけど、ミツバチって身体に大して羽が小さすぎると思いませんか? 以前詳しく書いたことがあるので興味のある方はこのサイトの記事を検索してみてください

 

 思い出していたのは、この唄です、2~3番があるとは知らなかったのだけど…

1.みかんの花が 咲いている

  思い出の道 丘の道
   はるかに見える 青い海

    お船がとおく かすんでる

2.黒い煙を はきながら

   お船はどこへ 行くのでしょう
   波に揺られて 島のかげ

    汽笛がぼうと 鳴りました

3.何時か来た丘 母さんと

   一緒に眺めた あの島よ
    今日もひとりで 見ていると

     やさしい母さん 思われる

 学校で学んだのか、テレビのコマーシャルからの知識なのか「ミカンといえば愛媛」。愛媛の丘に咲いているミカンの花を唄ったもので、青い海に船が遠くかすんでみえる、という唄なのだと思っていました。

 作詞者は加藤省吾さん。
 調べてみると〈みかんの花咲く岡の碑〉というのが見つかりました、ここからの眺めなのか・・・ 私はこうやって場所を特定するのが大好きで、好きな映画や本に登場する場所をたずねたりすることもたのしみの一つです

 ここから見るとどんな眺めんでしょう。

 住所を見ると「埼玉県深谷市仲町11-1」
 あれれ、海のない埼玉県だ、「遥かに見える 青い海」って妙ですね。

 解説には

昭和20年(1945年)5月に加藤省吾が疎開中に、この『みかんの花咲く丘』を作詩した

https://www.city.fukaya.saitama.jp/soshiki/kyoiku/bunka/digitalmuseum/literary02/1490059593288.html

とあります。
ん~、疎開っていうと小中学生だったということ?
 子どもが作詞したものなんだろうか・・・
 それとも引率した先生だったとか?

 気になって調べていくと「童謡 みかんの花咲く岡 誕生秘話」という記事がありました。https://www.dwc.doshisha.ac.jp/research/faculty_column/14482

 そこには「富士市(静岡県)出身の加藤省吾さんが幼い頃を思い出して書いた」とあります。その静岡県にも「みかんの花咲く岡の碑」があります。

 Wikipediaをみると、ミカンの花咲く岡を加藤さんが作詞したのは1946年です、とすると「疎開中(戦時中)に作詞」ということとずれてしまいますね。

 どちらが正しいのかということについては、興味あるみなさんがそれぞれで考えていただくとして、なんとなく「愛媛県の歌」だと思っていた私の予想ははっきり外れていました。

 加藤さんが眺めたミカンの花咲く岡は今も残っているのだろうか・・・
 かなり低い確率だと思うのですけど、今度静岡を旅する時は、加藤さんの故郷を尋ねてみたいと思います。

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世界で最も古いなぞなぞ① なぞなぞクイズをたのしもう

 以前、なぞなぞ・クイズの歴史を調べていて面白いと思ったことがあります。書こうと思いながら何年も過ぎてしまいました、また数年経過しないうちに書いておきましょう、まず予想を立ててみてください。

問題1.
世界で最も古いなぞなぞ・クイズを探していくと、どれくらい前までさかのぼることができると思いますか?

予想

ア.100年くらいまえ

イ.500年くらいまえ

ウ.1000年くらいまえ

エ.2000年くらいまえ

オ. もっと前

どうしてそう予想ましたか?

 

「どれくらい前までたどることができるか?」と問われても、それには〈文字〉などに記録されているものをたどるしかありません。描かれた絵からは、情報を読み解くことが難しいからです。

 私たちホモ・サピエンス(現代人)は20~30万年前に誕生した、他のホモ族から別れ進化したと考えられています。

 私たちが文字記録を残すようになったのは、どれくら前からでしょうか?

問題2.
世界で最も古い記録(文字)は、どれくらい前までさかのぼることができると思いますか?

予想

ア.20万年くらいまえ

イ.10万年くらいまえ

ウ.1万年くらいまえ

エ.1000年くらいまえ

オ. その他

どうしてそう予想ましたか?

 

お話1 文字記録

人類の最古の文字記録はシュメール人が残した〈くさび形文字〉だと言われています。紀元前3000年くらい、今から5000年くらい前に残されるようになった文字です。※年代については諸説あって400-500年くらいの幅があります ※くさびというのはV字型の木片・鉄片のことで、くさびの形を組合わせて綴られているのでくさび型文字だと呼ばれています

 ホモサピエンスの歴史を20万年だとして、それを1mで表すと、最古の文字が誕生したのしたのは今から2.5cmくらい前のことです。97cmくらいの間は文字記録はありません、最近のことですね。

 さてはじめの問題、世界最古のなぞなぞ・クイズはどのくらくらい前に記録されているか?

 まだの方は戻って予想を立ててみてください、変更はありませんか?

 お話 世界最古のなぞなぞ

 世界最古のなぞなぞはシュメール人の残した楔形文字で記録されています。今から約4000年くらい前に刻まれたものだと言われています。

 これをもって「人間は4000年くらいまえになぞなぞをたのしみ出した」とは言えません。私は、人間たちは文字記録を発明するもっとずっと前からたのしんでいたのだろうと考えています。人間の知的高まりは突然ある時に始まるのではなく、じわじわと高まってくるものだからです。

 さて、では問題、その最古のなぞなぞ・クイズはどういうものだったか?

 長くなりました、次に書きましょう、たのしみにしていてください。

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