〈やりがい〉とは〈楽しさ〉のこと

 このサイトの記事を書こうと座った時、ついていたTV番組で沖縄県庁の職場環境について取り上げていて、仕事を辞める人たちがあとをたたないと話していました。職場の声をリアルに拾ってくれていて、やりがいについて、〈封筒のハンコ押し〉を延々させられていて、「自分のやることがこれなのか」と疑問を感じたというような声もありました。
「いろいろな式に出かけて行って、◯◯長代読だれだれ、と読みに行くのって意味がありますか? (本人は行かないのに)それに費やす時間と労力はどれだけ大きいことか・・・。その分どれだけ別の仕事に費やせるでしょう」という声もありました。
 私も学校にいて、入学式や卒業式、運動会etc. でまさにその代読をたくさん聞いてきて、聴かされる側としても似たことを感じていました。

「県庁の廊下が暗い、トイレはもっと暗い、気分が滅入る人もいるだろうなぁ」といった声なども出て、辛い気持ちになると同時に、こういう声を直球でとりあげる番組が出てきたことにホッとする気持ちも感じていました。

 教育現場の声もこういう感じで拾ってほしいものだ!

 たの研に学びに来る先生たちに「教師って、子どもたちの笑顔と向き合える、とてもいい仕事だ」と語り続け、笑顔と賢さを生む具体的な教材プログラムも伝えているのだけど、たとえば卒業生たちが初任研で自分の個性・キャラクターを生かした取り組みができず、はめられた型枠の中でつらい思いをしていないか、心配になることがあります。

「まずは子どもたちが教師の言う通り動くようになって、おもしろい授業をやることです。でないと子どもたちはわがままになって教師の指示を聞かなくなるから」といわれましたというのも耳にしました。

 それは明らかに、たのしい教育の実験結果と異なっていて事実は逆なのですけど、まだまだ明治期の教育を良しとする先生たちは多いのです。

 たとえばそういう教育を図書館でやったら、子どもたちは本が好きになって自発的に本を読むようになってくれるのでしょうか?

 パン屋さんはそういう意識で、たとえばお客の食べる姿勢とか栄養のバランスを整えてから、それができるようになったら美味しいものを売るのでしょうか?

 そんなパン屋は潰れるでしょう。

 働きがいは楽しさそのものです。

 その仕事が楽しいと感じるのはどんな場合かを探していけば、答えは自ずとみつかります。

 〈たの研〉を創ってからはっきりしたのは「笑顔が増えることと可能性が高まること」はセットだということです。

 教師なら、子どもたちの笑顔と可能性が高まることがセットです。すると教師の可能性も高まっている。
 子ども達の点数が高くなるけれど笑顔は増えないということなら、明治期の教師が語るように「まずは子どもたちが教師の言う通り動くようになってから・・・」という教育をしているのでしょう。

 行政の仕事も、そのサービスを提供した相手の笑顔が見える仕組みを作ることが大切です。同時に提供する自分の可能性も高まる、もちろん笑顔の相手も、たとえばパスポートを手にして留学への一つのステップを手にしたということ、その可能性も一歩進んだわけです。

 やりがいのある職場が増えていく、それは楽しい職場が増えていくことです。具体的なアイディァがほしいかたは、お問い合わせください。教育部門に限らず、いろいろなスーパーバイズが可能です。

 考えてみるとメルマガの読者の皆さんの中には教師以外の方たちが何人もいます。たのしい教育のものの見方考え方が教師でない自分の仕事・暮らしに役立っているということなのだと思います。希望の方はまず一年、購読してみませんか。

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世界で最も古いなぞなぞ① なぞなぞクイズをたのしもう

 以前、なぞなぞ・クイズの歴史を調べていて面白いと思ったことがあります。書こうと思いながら何年も過ぎてしまいました、また数年経過しないうちに書いておきましょう、まず予想を立ててみてください。

問題1.
世界で最も古いなぞなぞ・クイズを探していくと、どれくらい前までさかのぼることができると思いますか?

予想

ア.100年くらいまえ

イ.500年くらいまえ

ウ.1000年くらいまえ

エ.2000年くらいまえ

オ. もっと前

どうしてそう予想ましたか?

 

「どれくらい前までたどることができるか?」と問われても、それには〈文字〉などに記録されているものをたどるしかありません。描かれた絵からは、情報を読み解くことが難しいからです。

 私たちホモ・サピエンス(現代人)は20~30万年前に誕生した、他のホモ族から別れ進化したと考えられています。

 私たちが文字記録を残すようになったのは、どれくら前からでしょうか?

問題2.
世界で最も古い記録(文字)は、どれくらい前までさかのぼることができると思いますか?

予想

ア.20万年くらいまえ

イ.10万年くらいまえ

ウ.1万年くらいまえ

エ.1000年くらいまえ

オ. その他

どうしてそう予想ましたか?

 

お話1 文字記録

人類の最古の文字記録はシュメール人が残した〈くさび形文字〉だと言われています。紀元前3000年くらい、今から5000年くらい前に残されるようになった文字です。※年代については諸説あって400-500年くらいの幅があります ※くさびというのはV字型の木片・鉄片のことで、くさびの形を組合わせて綴られているのでくさび型文字だと呼ばれています

 ホモサピエンスの歴史を20万年だとして、それを1mで表すと、最古の文字が誕生したのしたのは今から2.5cmくらい前のことです。97cmくらいの間は文字記録はありません、最近のことですね。

 さてはじめの問題、世界最古のなぞなぞ・クイズはどのくらくらい前に記録されているか?

 まだの方は戻って予想を立ててみてください、変更はありませんか?

 お話 世界最古のなぞなぞ

 世界最古のなぞなぞはシュメール人の残した楔形文字で記録されています。今から約4000年くらい前に刻まれたものだと言われています。

 これをもって「人間は4000年くらいまえになぞなぞをたのしみ出した」とは言えません。私は、人間たちは文字記録を発明するもっとずっと前からたのしんでいたのだろうと考えています。人間の知的高まりは突然ある時に始まるのではなく、じわじわと高まってくるものだからです。

 さて、では問題、その最古のなぞなぞ・クイズはどういうものだったか?

 長くなりました、次に書きましょう、たのしみにしていてください。

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楽しい算数〈日本の算数・数学教育のレベル〉/安野光雅「算私語録」336より

 先に紹介した安野光雅の算私語録の「日付変更線」と同じページにこういう文章が載っていて、とても考えさせられます。

336
 一九七九年九月二十三日の毎日新聞にのった中尾光昭のワシントン支局からのレポートが印象的である。
「日本の数学教育のレベルが不当に高すぎるという人もいる。日本の子供たちは、詰め込み教育だからテストの成績は良いが独創的な問題解決の能力では劣っている、と言う人もいる。本当はどうなのだろうか」というのである。

 たまたま、教育向上の全国評価という、公共機関が行った全国のテストの結果が発表された。

 対象は小学四年生、中学二年生、高校三年生で七万一千人であった。
問一(高校三年生の問題)
 あるトラック運送会社はトラックの減価償却率は年二五%と見積っている。購入価格が六二〇〇ドルだったとすると一年後のトラックの値打ちはいく
らか。
問二(中学二年生の問題)

一匹のウサギが毎週二ポンドのえさを食べる。 一年は五二週だ。五匹のウサギは一週間に何ポンドのえさを食べるか。

問三(小学四年生の問題)
九の三分の二はいくつか。

 

問一の正解者は全体の四分の一、問二の正解者は二分の一弱、問三の正解は一割強だった。
テスト全体では、一〇〇点満点で高校三年生は四八点、中学二年生は五一点、小学四年生は三七点だった。 (平均点)

「遠山啓氏は子供達は落ちこぼれる”のではなく、落ちこぼされるのだ”というのが持論だったそうだ」と、このレポートは結ばれている。

安野光雅 算私語録 p241-242

 結局「テストに出るから覚えるように、解けるように」と学んでいくことは、本質的な学力には結びつかないといえるでしょう。

 安野さんは学校の先生をしていたこともあって教育に深く関心をもっていました。算数数学の絵本もいろいろあります。興味のある方はぜひ図書館などで手にしてみてください、〈たの研〉にも置いてあります。

 

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「日付変更線というのもおもしろい」安野光雅の天才性/楽しい社会

 安野光雅さんは画家なのですけど、何しろ〈楽しむ天才〉で、常々「安野さんのような生き方をしたい」と考えています。 安野さんは勝手に「たのしい教育研究所顧問」だと思っていて、すでにたくさんのアドバイスをその著書からもらってきました。その一冊『算私語録/朝日出版』にこういう言葉があります、読んだ時「しまった、私は子どもたちに無味乾燥に取り扱ってしまった、いつか挽回したい」と反省してしまいました。

335

日付変更線というのもおもしろい。

「夢がある」という言葉はきらいだが、日付変更線には夢があるといっていい。

日付変更線上で舟が座礁したらどうなるか。

子どもの頃、これを考えて「ヒトバンジュウネムレナカッタ」。

成田を飛び立ってアンカレッジに着くと、日付が若くなる。

誰でも妙な気分になる。

安野光雅「算私語録」朝日文庫p241

 日付変更線というのは、太平洋側に便宜上設定されている線で、実際にそういう線が引かれているわけではありません、直線でないところも妙ですよね。

 西(日本側)から東(米側)に渡る時には日付が1日もどります、30日なら29日になるのです。私がはじめてアメリカに渡ったのはアラスカのテント生活の時で、その時に飛行機の中で説明があって、時計のカレンダーを戻した記憶があります。ちなみに安野さんが書いているアンカレッジはアラスカの首都です。

 今わたしが社会で「日付変更線」を扱うとしたら、どうやって話をするだろう・・・
 考えるとワクワクして一晩中眠れなくなりそうです。

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