塩をどんどん熱していくとどうなるの? ② /砂はとけるの?  楽しい面白い自由研究

 楽しい面白い自由研究について書いています、前回紹介したように塩をどんどん熱していくと、とろとろ・ドロドロにとけてしまいました。 ※受験知識:この場合〈溶ける〉ではなく〈融ける・解ける〉と書きます。〈溶ける〉は水などにその物質をとかす時に使う漢字です

 では、砂はドロドロにとけてしまうのか? という問題です。

 砂つぶはハンマーでさらに細かく砕くことができます、でもとけるのかなぁ・・・
 みなさんの予想はどうでしょう。

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 この動画の2分30秒あたりをごらんください ※砂つぶより大きな砂利をりようしているのですけど結果は同じです

 

では、続いてこの問題について考えてみてください。

 このとけた砂をさらに高温度で熱していくとどうなるでしょう?

 こういう科学的な原理は『原子論』を学ぶことですっきりと理解できるようになります。

 機会がきたら書きましょう。

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塩をどんどん熱していくとどうなるの? ①/その熱した塩を水にかけると?  楽しい面白い自由研究

 読者の方から「いっきゅう先生、この動画、説明してくれませんか。どうしてこういうことになるんですか?」という言葉を添えてYouTubeのアドレスが送られてきました、いや~とっても面白い。

 私が理科を担当していたころなら確実に子どもたちに見せていたはずです。

 動画を見る前に質問からはじめましょう。

物質を熱していくと〈個体〉⇨〈液体〉⇨〈気体〉というように変化する、冷やしていくと逆の方向に進んでいくという『三体変化』については小学校の理科で学びます。
覚えている人も多いとおもいます。

質問です。

1.チョコレートを熱したらトロトロに溶けますね。では〈塩〉をどんどん熱していったらトロトロにとけるでしょうか?

 予想  ア.とける イ.とけない ウ.その他

 どうしてそう思いましたか?

 

 

2.海岸の砂をどんどん熱していったらトロトロにとけるでしょうか?

 予想  ア.とける イ.とけない ウ.その他

 どうしてそう思いましたか?

 

 

 予想をたてたら、読者の方が送ってくれた動画をご覧ください⇩

 

 質問は「最後に水に入れた時に爆発するのはなぜですか?」ということでした。

 まず半球の物質を割って〈るつぼ ※高温に耐える入れ物〉に入れ、その上に塩を載せています。おそらくセラミックで、塩の内側からも熱していく役割り、突然の沸騰(突沸)を防ぐ役割なのだと思います。

 塩もどんどん熱していくと融点800.4°C でとけて液体になります、これを〈融点融点800.4℃〉ともいいます。

 さらに熱していくと1413 °Cで気体になります、〈沸点1413℃〉といいます。

 なので、この動画で「1500℃の塩は水に入れると大爆発する」というタイトルは間違っています。
 1500℃に熱した塩は気体になってしまい、るつぼからどんどん飛んでいってしまうからです。800.4℃から1413℃の間でしょう。

 そのとけた塩を水を入れたコップにそそぐと・・・

 一瞬で消えてしまいます、まるで手品のようです。

 実験をしていた人物が硬直してしまったシーンに大笑いしてしまいました。

 さて、どういうわけで一瞬に水が消えてしまったのでしょう?

 水は100℃で沸騰して気体にになります。

 そこに800℃の液体を入れたら、コップの水全体が一瞬にして気体になってしまったわけです、すべて気体に変わってしまったわけですから、目でみることはできません。これを〈水蒸気爆発〉と呼ぶこともあります。

 ジュースやコーヒーでも同じように一瞬で見えなくなってしまうでしょう。

 この実験は実にダイナミックで面白く、しかも理科室などではできない実験です。

 せっかく〈とける〉⇨〈気体になる〉というたのしい実験をみたので、質問2の「砂も解けるか、気体になるか?」という話をしましょう。

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やっと長年の謎の一つが解けた@人生が自由研究/面白くてやめられない自由研究 〈アリジゴク〉はカゲロウの幼虫なの? その③

〈アリジゴク〉はカゲロウの幼虫? その③、いよいよ解決編です。とりあえずここで一区切りさせていただきます。※さっそく「国語の授業で使いたいです。文章を利用してよいですか」というメールが届いています。『たのしい教育研究所の教材である』ということ、『写真などの出展には敬意を表して、あらためて自分自身で丁寧に利用すること』を了解していただければ、大丈夫です。子どもたちの感想・評価などを送っていただけると、助かります。

 やはりアリジゴクはカゲロウの幼虫ではありませんでした、辞書にはちゃんと書いてあるのに・・・

 ところで辞書などに書いてある「アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫」という説明文の〈ウスバカゲロウ〉とはどういう生き物でしょう?

 ウスバカゲロウはこういう姿かたちをしています、なんとなくトンボに似ていますね。
 もちろん口があります、数時間で命を閉じる生き物だというわけでもありません。

wikipediaに感謝と敬意を込めて引用

 はじめに見てもらった〈カゲロウ〉はこんな姿かたちです。

wikipediaに感謝と敬意を込めて引用

 つまりウスバカゲロウは「カゲロウではない」んです。

おい!

 ちなみに1回目で紹介した幼虫フタバカゲロウの〈成虫/大人〉は、こんな姿かたちです、ちゃんとカゲロウの姿かたちをしていますよね。


 カゲロウとつく名前の生き物をあげると
〈キイロカワカゲロウ〉
〈モンカゲロウ〉
〈オオシロカゲロウ〉
〈サホコカゲロウ〉
〈ウスバカゲロウ〉
〈オビカゲロウ〉
 ほかたくさんいる・・・
 そのうちの〈ウスバカゲロウ〉はカゲロウの仲間ではない
 というわけです。

あのね!

 このことをすでに知っていて「それは常識でしょ」とか「そんなことも知らなかったの?」と考える人もいるかもしれません。

 はい、知りませんでしたが、それが何か (´ー`?

 おそらく第一回目で紹介した辞書の編集陣(一つの辞書をつくるためにはたくさんの編集者がかかわります)も知らなかったと思います。

 この記事を読んで「確かに紛らわしい名前の付け方だ」と思った人もいるでしょうか。
でも〈まぎらわしい〉のではありません、「間違いを生じさせる名前の付け方」です。
 こういうものは今からでも名前を変えた方がよいでしょう。

 変えるまでは「ウスバカゲロウ(ただしカゲロウの仲間ではない)」とセットにして表記した方がよいでしょう。

 もちろん辞書には次の改訂版から「アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫、ただしウスバカゲロウはカゲロウの仲間ではありません」というように載せなくてはいけないでしょう。

 あの頃私が間違った情報を伝えた約30名の何万倍の人たちにこの情報を発信することが、この記事のきっかけです。

 私とおなじように間違ってしまう人たちがでないように、読者の皆さんも、情報を伝えていただけたら嬉しいです。

 子どもたちが腑に落ちる感覚を大事にしていくことが、たのしい教育の基本です。それは音にたちにとっても腑に落ちに感覚に違いありません。

 今回のシリーズに「いいね」と思った方は、知りあいの方たちへ「このサイトいいよ」と共有してくれると嬉しいです。

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やっと長年の謎の一つが解けた@人生が自由研究/面白くてやめられない自由研究 〈アリジゴク〉はカゲロウの幼虫? その①

 楽しい自由研究・面白い自由研究の検索順位が着々と上昇中です、読んでくれている皆さんのおかげてです、ありがとうございます。今回は私の長年の謎の一つが解けた話を紹介させてください。

 どこの学校だったか定かでないけれど、こどもたちに一度「アリジゴクというのはカゲロウの幼虫なんだって、怖いアリジゴクが、か弱いカゲロウになるって不思議だよねぇ」という話をしたことがあります。
 学生時代に身につけた基礎知識として『アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ』と知っていたからです。

 と口にしつつも自分の心の奥の方で「ほんとかなぁ」という違和感があったので、辞書で調べてみました。
 そこにはちゃんと〈ウスバカゲロウの幼虫だ〉と書かれています、「やっぱり本当なんだ」・・・

 たとえば大好きな『新明快国語辞典』にはこうあります ※感謝と敬意を込めて引用

 

  デジタル大辞泉 にはこうあります ※感謝と敬意を込めて引用

あり‐じごく
読み方:ありじごく
1 ウスバカゲロウ類の幼虫。体長約1センチ。鎌(かま)状の大あごをもち、乾燥した土をすり鉢状に掘って巣を作り、底にひそんで落ちたアリなどを捕らえる。あとじさり。すりばちむし。《季 夏》「—見て光陰をすごしけり/茅舎」
2 1の作ったすり鉢状の穴。脱け出せない苦しい状況のたとえにもいう。「—からはい上がれない」

学研キッズの辞書はこうです。 ※感謝と敬意を込めて引用

 

アリジゴク【<蟻地獄>】

アミメカゲロウ目 ウスバカゲロウ科の幼虫のうち,地面にすりばち形の巣穴をほるものをいう。また巣穴をいうこともある。⇒ウスバカゲロウ

 もしかすると教室に置いている「理科辞典」を開いたかもしれません、いずれにしてもそこに書かれた説明に安心して数年が過ぎていきました。とはいえ、心の奥の方にある違和感から、その知識を子どもたちに伝えることはありませんでした。

 ところでカゲロウの成虫は食べる器官(口)を持たずというのは、数時間から数日で寿命が尽きてしまうといわれている〈か弱い〉昆虫です。
 

wikipediaに感謝して参照

 その幼虫のアリジゴクというのはこういう姿形(すがたかたち)です、身体中を毛が覆っています。


 アリジゴク(蟻地獄)は砂の中に潜んでアリが滑り落ちるワナをつくって獲物を待ちます、恐ろしい状態を表す表現としても利用されています。

wikipediaに感謝して参照

 幼虫と成虫がこんなに違っているから違う生き物だ、とは言えません。
 たとえば毛虫が美しい蝶になるようなこともありますね。

 不思議だなぁ、そういう違和感をもちつつ年月は過ぎていきました。

 数年後、テレビ番組で「カゲロウの幼虫は水生だ(水中で過ごす)」と知りました。

 その番組なども忘れてしまっているのですけど、この写真のように水中にいるカゲロウの幼虫の姿がそこにありました、これは〈ウスバカゲロウ〉ではなく「フタバカゲロウ」の幼虫です。

フタバカゲロウの幼虫 http://tansuinoikimono.blog101.fc2.com/blog-entry-1143.html に感謝を込めて引用

 あれれ、蟻地獄は幼虫によって、水の中で暮らしたり、地上でアリに罠をかけたりするのかなぁ、そんなことあるのかなぁ、不思議だなぁ・・・

 そもそも水中で暮らすってことは「エラ」があるわけで、地上で暮らす生物、たとえばアリジゴクがエラをもっているというのはおかしいぞ、エラというのは水中、あるいはかなり湿度(湿りけの度合い)が高い状態でないと機能しないはずだから。

「アリジゴクがカゲロウの幼虫というのは間違っているんじゃないだろうか?」

 といってもいろんな辞書に「アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫だ」と書いてある、やっぱり調べてみないといけないな。

 そう思いながら、また年月は過ぎていきました、そう、おそらく合計して二十年以上・・・

 ここまで読んで、みなさんはどう思いましたか?

私と同じように「やっぱりへんだよなぁ」と思ったり、「カゲロウの幼虫は陸上、水中でいろいろ機能を変えているのだろう」そう考えたり。

みなさんも予想を立ててみてください。
                     つづく

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