「原子論と幸福」好評につき改訂第二版出版@言の葉つづり人

 嬉しいことに予想していたより早く、書籍「原子論がひらく たのしい人生」の反響が届きはじめたのでの見直しをすすめ、第二版を出版しました。

 サブタイトルは「板倉聖宣から学んだものの見方・考え方」としました。

 何しろ初版は〆切ギリギリの脱稿だったので、表紙の文字も読みにくいままで、第二版文字がくっきりするようにしてあります、すみませんでした。

 原子論の正しさをベースにしつつ、霊的なもの宗教を信じている人たちの力も含めて書いたつもりです。
 たとえば…

全てのものは神や霊の力でなりたっている〉という考えにも、よいところがありました。

 病気にかかったとき「祈りや貢ぎ物できっと病気、ケガがよくなる」と考えて安心したり、「死んだら神さまのもとにいくことができる」と考えて落ち着いて死をむかえる人たちもいたことでしょう。

 その貢物や祈りは「苦しむ人を癒してあげたい、治してあげたい」という気持ち、優しさから出てくるものです。実際「自分の苦しみを和らげたいと考えている人がそばにいてくれること」は、病気で苦しんでいる人たちの心を和らげる力があったでしょう。親が必死に神さまに祈っている姿をみて「祈ってくれたのだから病気やケガが治る」と信じる人たちもいたでしょう。

 看護の世界で有名なナイチンゲールは熱心なキリスト教の信者でした。彼女の献身的な看護はとても有名です。

 そういう優しい思いが、いろいろな効果をあげることは否定できません。

 

 いろいろな人たちの苦しみを無くしたいと想う力は、とても尊く、大切なことです。

 とはいえ、薬をはじめ、車や飛行機を生み出し、安全な食べ物、飲み水などを利用できるようになったのは、原子論的な見方・考え方を元にしたからです。

 そういうことが伝わるように。

 そしてフェイクに騙されない、原子論的な見方考え方や、宗教の専門のように見える「死との向き合い方」も原子論を元にして考えていけることなどもまとめてあります。

 興味のある方は、こちらからどうぞ⇨https://amzn.to/4koNF4Q

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たのしい教育叢書三冊目『原子論でたのしい人生を-たのしい教育の思考法』出版作業終了しました

 月に一冊ずつ本を出版するという作業がすすみ、いよいよ三冊目ができあがりました。全て手続きが終わりました、数時間後には購入できるようになります。

 今回は『原子論』を正面から取り上げました。

 それが科学的な見方・考え方だけでなく、楽しさ、豊かさ、騙されない人間になるという私たちの思考と深く結びついていること、それは難しい発想ではないことを綴っています。
 当面、価格を低くして880円で販売していく予定です。

https://amzn.to/3ZGYAiy

 

 原子論っていうと、原子番号がいろいろ出てきたり、難しい科学変化の話が出てくるかと考えるかもしれません、全く違います。

 板倉聖宣から学んだ原子論を私たちの見方・考え方の基本にすることで、いろいろなものがスッキリ見えてくる。怪しいものごとに騙されない生き方ができる、そういうテーマで書いています。

 よろしければ、お読みください。

 メルマガでもここまでは触れていない、深い部分まで書き込んでいます。

 このサイトのアクセス数は、今日も目標の1万に迫る勢いです。
 ぜひ、このサイトのアドレスをコピーして、いろいろな方たちに「おもしろいよ」と勧めてください。

 今回の本の中に書いた文章を少し紹介しますね。

家族に「自分はこの石のブレスレットで病気がよくなった」という人がいたらどうする?

 誰かが言ったからとか、多くの人たちがそう言っているからということで正しさが決まるわけではありません。

 では「Aが正しい」「いやそうではないBが正しい」という対立した考え方がある時、どうやって〈◯が正しい〉あるいは〈どちらも間違っている〉というように判定できるのでしょう?

 たとえば「私はこの石のブレスレットを身につけてから体調が回復してきて、病院で検査すると気になっていた数値もよくなっていました」と喜んでいる人がいたとします。しかもそれが家族だったら、みなさんはどうするでしょう。

 超自然的な力などはないことに同感し、原子論的な見方・考え方が腑に落ちてきた方は、石を身につけて健康になるということ話を簡単に信じることはないでしょう。

 板倉先生の「誤謬論」を読んだ皆さんは、その石の力について〈たまたま誰か体調が良くなった人がいて、それを拡大解釈しているんだな〉と考えるでしょう。

 あなたの母親が「私にこの石のことを紹介してくれたBさんも、これで健康になったのよ」と嬉しそうに話しています。

 

 いきなり「科学的にいって石にそういう力はありません」といっても通じるわけはありませんし、人間には信じると心理的な作用が働いてプラスの作用があることは、科学的にも確かめられています、プラセボ効果といいます。お母さんの体調がよくなっていることは事実かもしれません。

 こういう時に「原子論」を元にしてどのように考えをすすめていけばよいのでしょう。

 一緒に考えていきましょう。

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たのしい教育の発想法『程度を高くして学びたくなる授業を』@板倉聖宣

 はじめの頃、「たのしい教育」を面白おかしい教育だと勘違いする人たちがいました。教科書に入る前に、お笑いネタを披露するとか、手品を見せてから授業に入るとか、そういうものをイメージしていたのでしょう。

 たのしい教育は本格的な教育です。
 友だちと遊ぶこともたのしいけれど、勉強はやめられない。
 もっと学びたいと感じるようになる。
 夏休みより学校がたのしい、となる。
 そういう教育です。

 1991年に板倉聖宣先生(たのしい教育研究所 初期から支援者/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長)が、こういう話をしてくれています。

 メルマガの最新号で紹介したところ、すでにいろいろな反響が届いています。
 初めの部分を紹介します。

程度を高くして学びたくなる授業を

東京・江東区中学校研究会1991-11

板倉
 私たちが子どもの時代には先生に権威があって刃向かうことはできませんでした。
 私は、それでも先生に刃向かえる友だちはえらいなぁと思っていました。
 私は刃向かいませんでした。
 ところが今は社会的にいろんなことが低下してきて、学校の先生の権威も低下してきました。子どもたちは以前よりたくさん反抗するようになりました。そのうちに〈反抗すること自体がおもしろい〉となっていって「学校の先生も大変だ」と思います。
 そういう中で「子どもたちに自分が教えている勉強に熱心になってもらう」「もっと勉強を好きになってもらう」ためにはどんな授業をすればいいのか?
 たとえば〈自然科学の教育〉ということを考えた時「教えている内容が難しいから子どもたちは勉強がわからないんだ」といわれます。
 昔は中学校には試験を受けて入りました。試験を受けて合格した子どもたち、頭のよい子どもたちが入ってくる、ある種のエリート校でした。しかし今は頭がよくない人も中学校へ入ってくる、だからそういう子どもたちに合わせて程度を下げなければいけない、という考えがあります。正面切ってそういうことはいわないまでも、実際にはそう思っている人たちがいます。
 ところが、いくら程度を下げていっても成績が上がらないという状況が起こっています。
 私はそもそもそういう〈程度を下げる〉といった考えが間違いではないか、と考えています。

 今では多くの子どもたちが「学校がおもしろくない」と思っています。それに対して「授業が分からないからだ、分かれば面白くなる」という人たちがいます。しかし私は「子どもたちが分かっても仕方がない」と思っているからではないか、と考えています。
 子どもたちに「分かりたい、知りたい」と思うような内容を教えること、これが現在の教育の改善の一番の問題だと私は思います。
 そう考えた時に、今の教育内容全体は全体的に程度が低すぎると思っております。
 だからもっと程度の高い内容を教えたらいいではないかと思っています。程度が高いとか低いとは一体なにか?
 テストに出てくる内容が程度が高いのだという人がいるかもしれません、でも必ずしもそうとはいえません。
 突然「私の名前をいってみなさい」なんて問題を出してもみんなできません、これはくだらない問題だからですね。(私の板倉聖宣という名前を覚えなきゃない)なんてのはこれは低級な問題です。みんなできませんけれども、できたとしても別に偉いわけではない。
 けれども本当に知るに値する人間のことを知るとなったら、これは楽しくなったりします。
 私は去年「電子レンジの授業」を開発致しました。「電子レンジ」っていうとこれ、難しいのか易しいのか分かりませんね。
 電子レンジで料理するんだったら簡単です、食べ物を入れてチンとすればいいんです。簡単に料理できるわけですから難しくはありません。
 しかし電子レンジの原理となるとなかなか分かりません。「そんなものは自分たちにわかりっこないんだ」と考えている方が多いですね。
 中学校あたりの理科の先生でも、電子レンジの原理はちゃんと理解できていない人が大部分じゃないかと思います。
 言葉では「あれはマイクロ波というのが出て中のモノが温まるんだ」というように説明はできるわけですけれども、言う方も聞く方も十分納得できてない。
 今、電子レンジはほとんどすべての家庭にありますよね、だけど電子レンジの原理は教えていませんね。
 皆さんの専門が必ずしも理科でない。いや理科はまったくごめんだということを承認した上で、これから電子レンジのお話をさせて頂きます。

 ここに電子レンジを持って参りました。
 電子レンジで料理を作るのは不思議じゃない、おいしいかもしれないけれど面白いというわけでもありません。
 でも電子レンジに入れちゃいけないもの、変なものを入れると、これはおもしろいんです。
 中に水を入れると温まります。
 なぜでしょうか?
 一つの答えは「温まるようにできているから」ということです。温まらなかったら電子レンジじゃないですよね。
 ではたとえばこれに卵を入れたらどうでしょう?
 水と一緒に油を入れたらどうでしょう?
 だいたい電子レンジに油を入れる人ってあんまりいないですね。

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板倉聖宣「漢字の部首分類と昔の人たちの考え方」@授業書-漢字と漢和辞典 第2部

 仮説実験授業の授業書であまり知られていないものが『漢字と漢和辞典』です、だいぶ古く、板倉先生が力を入れて作成したものです。私は大好きで、大きな影響を受けた授業書なのですけど、周りの仮説実験授業研究会関係の人たちに聞いても読んだことがないという人たちがほとんどでした。

 メルマガで紹介したところ、いろいろな方たちが興味を持ってくれました。

 子ども向けというより大人向けの授業書だといってよいかもしれません、もちろん私は小学生に授業をしてきました。

 第二部のはじめのところを紹介しましょう。子どもたちが「わかりにくい」といっていた部分を中心に手をいれてあります。授業書の内容、伝えようとすることは全く変わっていません。

 

授業書〈漢字と漢和辞典第二部「漢字の部首分類と昔の人たちの考え方」〉

〔問題1〕
ここにあげた15の漢字は、すべて顔にある目・口・耳・鼻・歯・舌とその働きに直接関係するものばかりです。

1)昔からあるふつうの漢和辞典では、次の漢字はどの部首のところにのっていると思いますか。予想をたててみてください
2)それ自体が漢和辞典の「部首」としてとりあげられているものはどれとどれだと思いますか、◯をつけておいてください。

〔解説〕
ここで「ふつうの漢和辞典」と断ってあるのは、三省堂刊の長沢規矩也さんの漢和辞典系統のものだけは、部首のたて方が大きくちがっているからです。

 

部首の話(1)

〔問題1〕の15の漢字のうち、眉と告・味・聞・嗅をのぞいた10の漢字「口・日・目・見・舌・言・耳・歯・食・鼻」は、いずれも部首にとりあげられています。
〈鼻〉などは字画も多く(14画)、その漢字を構成している「自・田・升」は漢和辞典の部首になっています。だからそのどこに入れてもよさそうなのに「目・口・耳」などと一緒に部首として独立させられているのです。
 これをみると、部首としてたてられるかどうかは「その字(意音符)がどれほど簡単か」ということだけできめられるのではないことがわかります。
 鼻という字はそれを構成要素とした字が特にたくさんあるというわけでもないのです。
 顔の中の基本的な器官である目・口(舌·歯)耳・鼻は「その字がどんなに複雑でも、どうしても部首としてとりあげておきたい」と昔の人々は考えたのでしょう。
 そしてその考えは多くの中国人や日本人にうけつがれてきて、いまも大部分の漢和辞典はそういう字を部首として採用しているのです。眉は目・鼻・口・耳にくらべると重要性がおとるので、これは目の部首のところに入れてしまってあるのでしょう。

〔問題2〕
今度は、人間や動物のからだに関係のある字だけをあげます。
このうち、それ自体が部首になっている字はどれとどれだと思いますか。
みんなの予想をだしあいましょう。

ここまで

とってもたのしい授業書です。

十年ほど前に『月刊 たのしい授業』の臨時増刊号に取り上げられました。
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