沖縄でよく見かける野鳥@面白い環境学習/堆肥作り実験/楽しい自由研究

 第1研の庭でコーヒーを作ってあとの粉で堆肥作り実験をしようと土起こしをしていると、ミミズが何匹も出てきました。

硬くなった土の中でもがんばってくれていたんです、ありがたい。

 ミミズをそばに移して作業を続けていると、近くにイソヒヨドリが待機しているのを発見、土で作業をしている近くには、掘り起こされた虫たちが出てくるので、それを学習したのでしょう。

 藍とオレンジのツートーンも、鳴き声もキレイな鳥です。

動画⇨https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BD%E3%83%92%E3%83%A8%E3%83%89%E3%83%AA

  ※

 イソヒヨドリは沖縄でひんぱんに目にする鳥です。
  以前、県外の知人から「沖縄でよく見かける鳥について調べたら、ヤンバルクイナとカンムリワシがトップランクに来ていたけど、そんなに普通に見ることができるの?」という質問がきたことがありました。

「とんでもない、アウトドア好きの私でも、カンムリワシは西表島に授業に呼ばれていったとき、やっと一度みたくらいで、ヤンバルクイナは写真でしか観たことがないよ」と答えると

「ではどんな鳥をよく見るの?」

と言われてすぐにあげたのがこの〈イソヒヨドリ〉でした。

 スズメはほんとに見かけなくなりました。

 山地を歩くと美しい声が聞こえてきて、立ち止まってみているとウグイスに出会うことも少なくありません。

 
 田んぼのあたりを歩いていると、頭に雪をかぶった感じで、目立つ〈シロガシラ〉を時々目にします。


 あ、野生のハトも目にします。

 鳥の種類はあまり詳しくないので、質問の返事には、これくらいしかあげていないと思います。

 2025年の野山さんぽでは、鳥に注目してみるのもたのしそうです。まず鳴き声を聴き分ける耳を鍛えておきたいと思います。

 たのしいことは減ることはなくどんどん増えていく一方です。

 みなさん、新しい年もたのしくお付き合いください。

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本当なの?「風邪は誰かにうつしたら治る」@論理的に考えてみる@楽しい思考実験・脳内実験

 賢くなるには〈予想チャレンジ/仮説実験〉しかないと、たくさんの人たちに語り続けてきました。その〈予想チャレンジ/仮説実験〉が難しいものを思考実験つまり脳内でシミュレーションしてみるのも、とてもたのしいですよ。

 20世紀最大の頭脳と称されるアインシュタインは思考実験で相対性理論にたどりつきました。

wikipediaに感謝して参照

 アインシュタインは自分が光と同じ速度で飛ぶことを想像し「その光を横から見たらどう見えるのか? 同じスピードで飛ぶのだから止まって見えるはずだ」と考えました。
 ところがそれはマクスウェルが確立した電磁気学(マクスウェル方程式)と矛盾してしまいます。光波は空間を伝播する波動なので静止することは理論上あり得ないからです。
 この矛盾を解決するため、アインシュタインは時間や空間の性質そのものを再考する必要があると気づき、相対性理論を発表することなったのです。

 相対性理論は、時間や空間の考え方を根本から変えてしまいました。

 アインシュタインの思考実験で予想された〈重力は空間を歪めてしまう〉という現象はその後イギリスの観測隊が天文観測の中で実証しました。そうやって宇宙探査の世界を開き、量子力学が生まれ、私たちのカーナビや通信技術、原子力の制御にも欠かせないものになっています。

 難しいけど興味がある、という方は、ぜひ自分でいろいろ学んでいってください。

 さて私たちも思考実験をたのしんでみましょう。

 〈たの研/たのしい教育研究所〉に来てくたれ先生が最近『最近風邪をひいたけど、家族にうつしたら治った』と話していました。〈風邪は誰かにうつしたら治る〉という話は私も何度か聞いたことがあります。

 それは本当のことでしょうか?

 その先生1人の実験によると正しいことになります。

 みなさんはどう思いますか?

 それを聞いた誰かが「では私も試してみよう、おや、確かにうつしたら治った」となったら、そのはなしは本当のことになるのでしょうか?

 たとえば世界に人間が3名しかいなかったとしましょう、ABCさんとします。

 Aさんが風邪をひいてしまいました。

 AさんはBさんに風邪をうつして治った、めでたしめでたし。

 BさんはCさんに風邪をうつして治った、めでたしめでたし。

 CさんはAさんに風邪をうつして治った、めでたしめでたし。

 AさんはBさんだけでなくCさんにもうつしてしまい、治っためでたしめでたし・・・

 この現象はずっと続いていき、風邪の蔓延(まんえん)は永遠に続くことになります。

 さらに続いて何度も風邪をひき続けていくと身体も弱ってしまいます。
 BCさんの体力が尽き、残ったAさんはひいた風邪をうつす相手がいなくなり、体力が尽きる・・・

 ぜんぜんめでたくない。

「風邪をうつしたら治る」という法則は成り立たないだろうと思えてきませんか?

 みなさんも思考実験をたのしんでみませんか。

〔問題1〕
「これを買って使うとお金持ちになる」と宣伝されているサイフがあります。
本当にそれを使うと金持ちになるのでしょうか?

 

〔問題2〕
走っているトラックから人間が飛び降りると、ピタッと静止直立できませんよね。では前周りしながら転がるのか、後ろ周りしながら転がるのか?

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たのしい自然学習〈テントウムシの裏側〉@理科もたのしい

 昆虫の授業で子どもたちに「〈テントウムシ〉って知ってる?」と問いかけると、何人もの子が知っていると答えてくれると思います、琉球・沖縄から北海道まで生息しているので、知らない子は少ないでしょう。

 一番有名なのは〈ナナホシテントウ〉でしょう、黒い模様が7つ付いたテントウムシです。

 子どもたちにこう問いかけてみてください。
「テントウムシを下からみた絵を描いてみましょう!
 もちろんうまく描けなくてOKです、どんな体のつくりをしているでしょう。
 足は何本で、どこから出ているでしょう?」

 みなさんも考えてみてください。

 昆虫は足が6本あって体は3つに分かれているという知識がある人もいるでしょう。
 でも上から見ていると二つに分かれているようにしか見えません。

 どんなふうに3つに分かれているのでしょう、予想してみてください。

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 イラストで見てみましょう。

 足は胸の部分から出ているというのは昆虫の特徴の一つです。

 問題はここからです。

 テントウムシの腹は帯がいくつも重なっているつくりになっていますね、ジャバラになっているといってもよいでしょう。

 こういうつくりになっているのはテントウムシだけでしょうか?

 みなさんはどう思いますか?

予想

 ア.テントウムシだけ

 イ.テントウムシ以外にもいるが、種類は少ない

 ウ.多くの昆虫の腹が帯の構造になっている

 エ.その他

どうしてそう予想しましたか?

 

 クワガタムシの裏側を見ると・・・

  

カマキリをみると…

 段々の帯の構造になっています。

 では、他の昆虫たちは?

 ぜひ自分で調べてみてください。
 昆虫を捕まえたら、ひっくり返して見るといいんです。

 もしほとんどの昆虫の腹が、こういうつくりになっているとしたら、それが昆虫の特徴の一つだといえるでしょう。

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牛の呪い@読み物授業書@たの研/小学校高学年以上

 つい最近の記事〈中谷宇吉郎のエッセイ〉について綴っていた時、〈国語の読みもの授業書@たの研〉にしようと思っていた中谷の文章を思い出しました、『犬がなくとガラスがこわれるか」というエッセイの中に入っています。

 読み方プログラムのタイトルは『牛の呪い』にしようと思っています。

 青空文庫に感謝して引用させていただきます。
 短い文章です、読んでみてください。

 ある山奥に美しい盆地があって、周囲の山々は、うっそうたる原始林におおわれ、盆地のなかは、緑の牧草が毛せんを敷いたように密生している。

 水にも恵まれていて、水晶をとかしたような流れが、この牧草の原のなかをゆるやかにぬっている。

 気候も申しぶんなく、春さきになると、雪は早く消え、太陽がきらきらとこの流れに映えている。
 中国の昔話にある武陵桃源とは、こういうところのことだったのであろう。

 ここでは、人々も、家畜も、みな幸福に暮していた。

 ただこの別天地には一つ不思議なことがあった。

 それは、この土地ではどうしても牛が育たないことである。

 なんとかして酪農をやりたいとおもって、丈夫なよい牛をたびたび入れたのであるが、数カ月のうちに、しだいに弱ってきて、やがて死んでしまう。
 いろいろ手をつくしてみても、どうしても、牛が育たない。

〔しつもん〕どうしてこの美しい山奥の盆地では牛が育たないのでしょう?

 ア.気候が悪い

 イ.牧草がよく育たない

 ウ.その他 思いつくことがあったら出し合いましょう 

 中谷宇吉郎の文章の続きを読んでみましょう。

 気候が悪いせいでもない。

 また牧草が悪いせいとも考えられない。

 りっぱな牧草ができるところで、現に馬や羊は非常に発育がよい。

 念のために、大学へ牧草を送ってしらべてもらったが、栄養価満点という折紙がついてきた。
 それで村の人たちは、すっかり弱ってしまって、とうとう牛を飼うことはあきらめることにした。

 しかし念のために、いろいろ昔のことを調べてみたら、一つおもいあたるふしがあった。

 

 馬や羊は非常に発育がよいのに、牛が育たないという村があって、昔のことを調べたらこういうことがわかったというわけです。
 いったいどういうことがわかったのでしょう・・・

 ※ 

 それは大昔に、この村に気の荒い庄屋がいて、外からつれてきた牛を残酷な方法で殺したことがあるという記録が出てきたことである。その牛の怨霊おんりょうがたたって、その後この土地には、牛は育たないことになったのであろう。

 これでわけがわかったので、村人もなっとくして、酪農はあきらめてしまった。

 なんと「牛のたたり/牛の呪い」のせいで、この土地には牛は育たなくなったというのです。

 みなさんはそういうことが本当にあると思いますか。

予想

 ア.たたりはあるだろう

 イ.それはないだろう

 ウ.その他

 中谷宇吉郎は、それを無茶な考えだと言わず、「この村の人たちにも、ちゃんと因果律の考えがあったのだ」と続けます。

 この村の人たちの頭のなかにも、ちゃんと因果律の考えがあったのである。※因果律(いんがりつ):原因と結果を結びつけて考えること

 牛が育たないという結果があったので、その原因をいろいろと考えてみた。

 しかし原因は、気候にも、牧草にも、水にもないことがわかった。

 そこへ牛の怨霊という、原因と考えられるものが出てきたので、それを原因として、この問題に一応の解決を与えたわけである。

 中谷宇吉郎は科学者です、「怨霊のせいという原因がわかってよかったね、めでたしめでたし」と終わるわけではありません。続きを読んでみましょう。 

 ただ、この素朴な村人の因果律は、科学で使われる因果律とは、少しちがったところがある。前にもちょっといったように、科学の世界での因果律では、原因も、結果も、ともに観測しうるものであることが必要である。牛が死ぬという結果のほうは、観測というまでもなく、明白な事実である。

 しかしその原因とされた怨霊のほうは、観測にはかからないものである。

 したがって、この結論は、広義の因果律にはかなっているが、科学にはなっていない。怨霊だから非科学的であるというのではなく、観測あるいは測定にかからないものを、原因とする点が、非科学的なのである。

 しかし、ほかに考えうる原因がないのに、牛が育たないという結果は実在している。これは事実である。

ではどうしたらよいのでしょう?

怨霊のせいにしてあきらめる以外に、何か方法を思いついた人はいませんか、あったら出し合いましょう。

 何かアイディアが出ましたか?

 牛に「たたりで災いを起こす力」があるとしたら、世界中でたくさんの災いが起こっている可能性がありますよね・・・

 それはさておき、中谷宇吉郎はこう続けます。

 この事実を科学的にはどう説明したらよいかというに、それは簡単である。「なにか原因はあるのだろうが、わからない」と、これだけでよいのである。というよりも、それよりほかにいいようがない。

 なにか科学らしくこじつけると、かえって非科学的になる。

 中谷宇吉郎はあっさり、原因を牛のたたりにしてしまうのではなく「原因は〈わからない〉以上!」でよいのだと語ります。

 そう言った上で、さらにつきつめて考えてみよう、と語ります。
 ここから本格的な科学の話に入っていきます、もちろん「たたり」のせいだとはいわず、「わからない」と終わることもありません。

 これはおもしろい問題なので、もう少しつきつめて考えたいが、それには、原因および結果という言葉を、いま一度整理しておいた方がよい。

 前に、自然界には、原因そのもの、あるいは結果そのものはないといった。その点には、まちがいがない。
 しかし自然界には、二つの現象を、原因結果的にならべてみると、その関係がはっきりすることがらが、たくさんある。

 以下本書では、こういう場合に、一方を原因といい、他を結果ということにする。そして両者をならべてみて、それから新しい知識が得られることを、「原因結果的に扱える」ということに定義する。
 ところで科学の話をする場合は、どうしてもいくつかの術語を知っている必要がある。料理の話をきくときに「三枚におろす」とか、「油でいためる」とかいう言葉を知っている必要があるのと同じことである。その術語の一つに無限小および有限という言葉がある。ここでその言葉の意味を、ちょっと説明しておく。
 物理学では、無限小という言葉をよく使うが、これは「ない」という意味ではなく、観測にかからないほど微小または微弱という意味である。無限小のものは、ないとはいわないが、取扱いではゼロと同様にみなす。それに対して、観測にかかるものは有限という。一ミリグラムの百分の一ていどの微量でも、測定にかかれば有限である。

これで半分くらいです、書き始めてみたら、ずいぶん長くなってきました。

〈たのしい教育メールマガジン〉で紹介したあと、機会があればここでも紹介しましょう。
 国語の授業で小学校56年生、中学生、高校、大学生、大人までたのしめるよみもの授業書です。
 授業で利用したい方はお問い合わせください。

 送料実費700円でお届けいたします。

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