花の形に目をつける ペディランサス・ダイギンリュウ@たのしい理科,たのしい野山散歩

 よくいく散歩道に、いっぷう変わった雰囲気の植物があります、これです。
 多肉植物の種類で「ペディランサス」と「ダイギンリュウ」の両方の呼び名があります。

 先日、歩いている時に、花が開いているのみつけて、何かの間違いかと思ってしばらく観察していました。

 まるで赤い顔の鳥のように見えるんです。

 花の部分をアップしてみますよ。

 

 これまでいろいろな花をみてきたけれど、まだまだ出会ったことのない形、不思議な形があるんだなぁ、と嬉しくなりました。

 以前「花の形に目をつけよう」というミニプランをつくりはじめたのだけど、その作成もたのしみになってきました。

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板倉聖宣『科学的とはどういうことか』の紹介①/読者の方の要望に応えて

 以前紹介した〈板倉聖宣著『科学的とはどういうことか』仮説社〉について、もう少し中身を知りたいという要望が届いています。有料メルマガでは詳しく紹介したのですけど、このサイトでは別な部分から紹介してみましょう。
 気に入った方はぜひ入手することをすすめます⇩クリック

 板倉聖宣先生はおそらく科学の本、科学的な見方考え方に関する本を日本で最も多く書いていると思います。膨大な著書の中で、この『科学的とはどういうことか』は小学校高学年の科学に興味関心を持った子どもたちから中学、高校生、そして大学生大人まで幅広い読者を対象にした科学入門の本です。
 板倉先生の本はどれも読みやすいのですけど、この本は幅広い年齢の読者を想定しているので、その中でも特に読みやすく書かれています。

 メルマガで紹介した内容に少し手を入れて、半分くらい紹介します。

いっきゅう筆

 みなさんは霊視などをはじめとする、いわゆる〈超能力〉を信じているでしょうか。

 ア.超能力は確かにあると信じている

 イ.もしかすると超能力というものがあるかもしれないなぁ、と思っている

 ウ.超能力はおそらくないと思う

 エ.超能力はぜったいにないと思う

   どうしてそう思いましたか?

 霊視のように未来のことを予知するという能力といえば、占いもそうですね。
「A型の方は赤系の服を着けると幸せが訪れます」的な占いが公共のテレビで流れていることには何とかならないのかと思っているのですけど、みなさんはどうでしょう。
 A型の人たちは何千万人もいて、その中にはラッキーなことがあった人もいるため、うやむやになってしまいます。
 けれどたとえば「心臓病で苦しんでいる人たちは赤系の服を着ると良いことが起こります」なんて語る勇気のある占い師はいないでしょう。だってそれは何の根拠もない作り話だからで、医学界からの逆襲にあい、商売が成り立たなくなるでしょう。だからそういうように正否がハッキリするステージに立つことはありません。
 そういうことに目くじらを立てるのは大人気ない、占いなどの未来予知は、遊びとしてつきあえばよい、と思っている人たちは、そういう情報にさらされていく中で本当にそれらを信じてしまい、いろいろなグッズを買ったりしていることを知らないのでしょう。本屋さんに行けば、そういうスピリチュアル系の本がたくさん出版されています、遊びでなく本気で信じている人たちがたくさんいるという証でしょう。
 未来予知を超能力だとすると、科学はかなりの超能力を与えてくれます。〈10年後の5月29日12:00にハレー彗星がどの位置にあるか〉ということも正確に予測することができます。もちろん隕石が衝突して軌道を変えてしまう可能性はゼロではないとはいえ、その計算はかなり的確です。DNA検査で「あなたは20年以内に心臓病を発症する危険が70%あります」という予測ができます。そして「今から脂質を減らして一日一時間程度の運動を取り入れてください」という具体的な解決策を提示することもできます。
 やはり庶民が頼ることができるのは「科学」しかないのだと私は思っています。

 板倉先生が「超能力で行方不明の少女の死体が透視されて発見された」というテレビ番組について書いた話があります。
 メルマガで随分前に板倉先生の「私の新発見と再発見」から《超能力と私》という話を載せました。けっこう反響があったのを覚えています。今回はそれとは別な話です。

 何回かに分けて紹介しましょう。

「超能力であたった」という話 
追試ができなければ科学にはならない

板倉

 スプーン曲げ事件から一年、1976(昭和五十一)年5月のことです。こんどはNETテレビが「超能力で行方不明の少女の死体が透視されて発見された」と大騒ぎを演じました。少女の死体発見というのですから、新聞やテレビもそれをニュースとして流さないわけにはいきません。そこでこのニュースは一度に有名になりました。
 NETといえば朝日新聞社系のテレビ局です。ユリ・ゲラー、スプーン曲げ事件のとき、そのトリックをあばく主役を演じたのは朝日新聞社の「週刊朝日」だったから話は少しややしくなりました。その事件がテレビや新聞紙上をさわがせていたとき、私はちょうど出張中で、その新聞も見ていませんでしたが、研究所に行ってみると、またなにやら超能力の話題で人々がさわいでいます。

 そのうちに『週刊朝日』の記者の人から電話がかかってきました。「これについてどう思うか、意見を書け」というのです。それで、その記者のほか何人かの人からくわしい事情をきき、新聞にのった記事を見ました。それらによって事件のあらましを説明するとこうなります。
 NETテレビのバラエティ番組「水曜スペシャル」では、視聴率を高めるため、オランダの「透視術者」クロワゼット(67歳)を招きました。この超能力者は、とくに行方不明になった少女の行方を透視する能力があるというので、実際にためしてみようというのです。

 そのとき、当時行方不明になっていた美和ちゃんは「自宅近くの湖面、黄色いものが突き出た、ボート置き場の近くに死んでいる」と「透視」され、NET取材班が現地に行って、5月5日午前5時半ごろ、美和ちゃんの死体を発見したというのです(ただし、この話、どこまでが本当の事実なのか保証の限りではありません。

 

続きをおたのしみに!

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たのしく島言葉の活動の様子@仲良くなる島言葉でたのしむ子どもたち

〈たの研/たのしい教育研究所〉の「たのしくシンプル島言葉」の取り組みは今年度のたのしくスタートしています。

 島言葉といえば、最近のメルマガで、カレーの元祖『マースカレー』が出始めた頃「マースって何なの? 塩カレー?」と思ったという友人がいたという話を書いたら、いろいろな人から「笑いました」というメールが届きました。

島言葉がわからない方には笑えないと思います、興味のある方は調べてみてください⇩ ※「まーす」の項
https://www.kozaweb.jp/featureCategories/show/16

 これは今月、A小学校にいって「仲良くなる島言葉」をたのしんだときの写真です。
こどもたちはみんな一緒に「ちびらーさん!」といい声を出してくれました。

 子どもたちが持ってくれているのが、たのしい教育研究所が県の助成金を利用してさくせいしたプログラム「仲良くなるしまくとぅば」です。
 一枚ものなので、いろいろなん先生たちが気軽に利用してくれています。


  人間の思考形成の拠り所となるのが〈言葉〉です。

  〈しまくとぅば〉は沖縄で暮らしてきた人たちが大切に残してきた「ものの見方・考え方」をタイムマシンのように届けてくれます、素晴らしい文化遺産だといってよいでしょう。

〈たの研/たのしい教育研究所〉の講座やワークショップはすでに半年先まで入り始めています。

 島言葉のワークショップなどをご希望の方は「たのしい島言葉のワークショップについて」と明記してお問い合わせください。

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自由研究@国語:梅の季節でもないのにどうして〈梅雨〉?/〈芒種〉と紫陽花

 沖縄は梅雨の季節に入りました、今日はしとしとと降っています。教師をしていた頃「先生、どうして梅の花の時期ではないのに梅雨っていうんですか?」と聞かれたことがあります。

 皆さんは不思議に思ったことはありませんか。

 沖縄に梅は少ないとはいえ、桜の前に梅の花が咲くことからすると、二月前後に咲く桜の花をみれば、五月六月が梅の花の季節ではないことはわかります。

 よその県では五、六月に〈梅〉が咲くのか?
 いいえ、北海道でも〈桜〉は五月前半です。温暖化で開花が早まっているとはいえ、教科書的には古くから《桜は四月》ですから、梅の花はその前の三月あたりでしょう。

 すでに雑学本などでどうして「梅の雨」というのか、その理由を知っているかもしれません。

 今回書くのは雑学本の引用ではありません、私がいろいろ調べて、その子に答えた内容を思い出して、再び調べ直して書いています。

         「いらすとや」に感謝して

読み方から不思議

 考えてみると梅雨(つゆ)という文字は発音からして不思議です、音読みでも訓読みでもありません。「ばいう」という

 読み方もあるのですけど、多くの人は普通に「つゆ」と読んでいます。
 梅は〈つ〉とは読まないし、雨を〈ゆ〉とも読みません。

 中国語読みかな、と思ってA.I.で調べてみると梅雨は中国で〈メイユー〉です。中国語の発声はイントネーションが独特とはいえ、雨が〈ユー〉ということですから「つゆ」の〈ゆ〉は中国語からきたのかと考えられないわけではないのですけど、半分だけ中国語読みというのは無理がありそうです。

 梅雨をどうして「つゆ」と読むかに関しては三つくらいの説があって、その二つは

 1.梅の実が熟し潰れる時期だから「潰ゆ(つゆ)」
 2.カビのせいで物がそこなわれる「費ゆ(つひゆ)」

です。
私はその説からとるとすれば3つ目の

 3.露(つゆ)にぬれる時期だから

をとることにしています。
〈梅雨〉という文字に、雨や湿気でしたたる「露」の読み方を〈当て字〉したというわけです。

どうして〈梅雨〉?

 では梅の花の頃ではないのにどうして「梅」と「雨」なのか?

「梅雨」という言葉は中国から入ってきました、遣唐使が持ち帰ったという話です。

 その頃、中国で栄えていた長江下流でした。その中国の長江下流地域で梅の実が熟す初夏の時期の長雨なので梅雨という字になったというのです。

 なるほど『梅の花』ではなくて梅の実か・・・

 それなら日本でも同じです。

 農林水産省のページに、こうあります。

梅干しや梅酒、梅シロップ等様々な料理に使用される梅ですが、梅の旬は5月~7月とまさに今が旬です」https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/kansho/kakudai/ume.html

 

 中国から来た五月頃の長雨の〈梅雨〉という言葉は、日本でも〈梅の実の熟する頃の長雨〉ということで受け入れられて、「露」の読み名を被せて『つゆ』と読んだ、というのが、私の理解です。

 一つの言葉でも、その語源をみていくと、いろいろなことに気付かされる。いにしえ(古)の人たちの思いや発想の面白さを味わうことができます。

 みなさんが疑問を感じる言葉があったら、たどってみるとたのしく賢くなりますよ。

 

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