家族のことで相談にくる方がいます。
以前『ひきこもり気味でSNSに没頭している子どものことがとても気になる』ということでPEALカウンセリングを申し込んで来た方がいました。
PEALカウンセリングは、本人以外の対象をどうにかしようという相談をすすめることはありません。
アドラーカウンセリングを一つのベースにしているからです。
とはいえ初めから、そういう冷たいことを伝えるわけではありません。
どういう悩みや課題であっても、それに対して自分がどう動くか、あるいは動かないかということに集約されますから、カウンセリングの中で整理させていくことになります。
(ノープロブレム)
さてカウンセリングで個人情報的なことをだすわけにはいきませんから、SNSをめぐる〈心の動き〉〈対人関係〉についてお話ししたいと思います。
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私が好きな小説家、元パンクロッカーの〈町田康(こう)〉さんが、ある対談で「自分がどうしてSNS発信をするのか」という話していました。
なんで発信するかって言ったらもうたった1つですよね。
僕だって告知以外のことも言ったりするんですよ時々。
Instagramとか、なんかストーリーズとかに写真載せてアホなこと書いたりしてるんですよ。
で別に、何の告知もしてないんですよ。
なんでそんなこ意味ないことすんのかってもう1つです。寂しいから。
相手なってほしいから、誰かに。
書くっていうのもまそうでやっぱりなんか相手なってほしいんですよ誰かに。
だからそ、相手なってほしくって寂しくなかったら別に発信する必要ないけど、やっぱり寂しい。
だから、その隠者になるっていうのはその孤独に耐えるってことですね。
昔は(SNSとか)そんなないから、寂しいやつはずっと寂しかった。『あ、寂しい、寂しい、寂しい』て『寂しい』って書いてした、なんか日暮らし硯に向かいてなんか書いたんでしょ…
とても考えさせられる考察です。
もう一人、大好きな作家〈燃え殻〉さんがSNSについて語った言葉が『明けないで夜』というエッセイ集に収録されています。
友人が起業して成功を納め、ポルシェを買ったと聞いた。買ったポルシェの写真をスマートフォンの待ち受けにして、SNSのアイコンにして、年賀状にもしていた。
そして隙あらば「ポルシェ、乗る?」と聞いてくる。最近、都内のタワーマンション最上階に住み始めたらしい。
その友人のSNSは、最上階からの景色かポルシェ、予約が取れない鮨屋の写真しかほぼあがっていない。
友人の幸せは、他人からの「いいね!」があって、初めて成立する幸せに見えた。
さて、たのラボもSNS発信することがあります。
講座の広報などです。
「寂しいからかなぁ?」
いやいや、そうではないでしょう!
以上、おわり。
でしょうか?
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少し深いところをみつめてみると
「誰も来てくれなかったら寂しい」
ということは確かにあると思います。
寂しいか寂しくないかで、ものごとを二つに分けることは乱暴なことだとはいえ、確かにそういえないことはないと思います。
『ひきこもり気味で、SNSに没頭している子どものことが気になる』
というその子は、誰かに相手になってほしいということでもあるでしょう。
寂しいから、発信している。
それはとてもまっとうな要求でしょう。
それに対して〈いいね〉を押すという行為は、
「あなたのその発信に心動かされました」という、いちばん短い返事なのです。
寂しいことは、悪いことでも、弱いことでもありません。
そもそも人間は一人で生きていくことはできませんから、ほかの人との結びつきを求めるのはDNAに刻まれたものだといってよいでしょう。
母親が、あるいは父親が、あるいはきょうだいが、もしかするとイトコのおにいちゃんが、気持ちをつなぐ相手になってくれたら、SNS中心の暮らしが少し幅をひろげていくことでしょう。
《たのラボ》が15年続けて証明したことの一つは、
人は誰かと一緒に〈たのしい〉ことをやると、一人より楽しい
ということです。
スマホを取り上げることでもなく、それでいいのかと説得することでもなく。
一緒に、たのしいことをやってみる
うまくいくとは限りません。
すぐに変わるものでもありません。
時間がかかるでしょう。
それでもSNS中心のその子が少しずつ身近な人に心を開いていくとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
たとえばおいしいものを作ってみる。
たのしい実験をして、二人で驚いてみる。
〈たのラボ〉の公式サイトにはいろいろなアイディアが刻まれています。
ぜひ何か試してみることをおすすめします。
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すると予想していた以上の反響が届きました。