たのしい授業を学ぶ先生たちの姿ー授業は単なる技法ではない

 たのしい教育を学びにくる先生たちがいます、たくさんの先生たちが学校で生き生きと授業をしてくれています。

 時々「たのしい教育の技法を学ぶ」と勘違いする先生たちがいるのですけど、そういう方たちはやはりうまくなるまでに時間がかかります。

 例えば空手は〈敵を最短時間で倒す〉ことが基本であるように、たのしい授業は「こどもが大好きで、その子どもたちの知的好奇心を高めたのしく賢くなってもらう」ことが基本です。
 その基本が木の幹の様に立っていないと、いろいろな技法が多方面に枝葉を広げていって、表面的で、こども達の心を動かさず、こども達も授業している先生自身もたのしいと感じない授業になってしまうのです。

 もちろん幹だけしっかりしていても、たとえば〈魅力的な詩の授業をどう構成するか〉〈たのしい図形の授業の導入は〉といった手立てが思い浮かばずに、動きがとれなくなっていくこともあります。

 なので基本的な〈幹・見方・考え方〉と〈具体的に方法〉はセットです。

 さてこれは八月にスタートしたスーパーバイズの最終回の様子です。

 みんなとても授業がうまくなりました。

 自信をもって生き生きと授業する姿は「この先生は本当にこども達が好きなんだな」と思わせるものでした。

 自らがたのしく伸びていく、そして子ども達が「この先生のクラスでよかった」と感じてくれる、そういう先生たちを学校現場にどんどん送り出したいと思います。
 みなさんの応援が大きな支えです。

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PEAL敎育カウンセラー養成講座を開催します(資格認定)/たのしいカウンセリング

 やがてくる秋の始まりの10月、PEAL教育カウンセラー養成講座を開催する準備をすすめています。〈理論+実技〉の本格的な資格認定講座で、講座後の試験に合格することで「PEAL教育カウンセラー」を名乗り活動することができます。

 不思議ではありませんか?
 教師は全員が〈カウンセリング講習〉を受けています。
 いろいろな流派のカウンセリングを学んでいる人たちもいます。
 それなのに学校現場で「カウンセリングできます」と言える教師はほとんどいないのはなぜでしょう。

 教師のせいでしょうか?

 いいえそんなことはありません。

 実際私は学生時代、そして教師時代にもたくさんのカウンセリング研修を受けてきました。

 そこでは、カウンセリングマインドが重要だ、共感が大切だ、傾聴が大切だ、閉じた質問より開いた質問を使わなくてはいけない、自己開示が重要だ、非指示的なカウンセリングが重要だ etc.  たくさんのことを学びました。

 そういうことを学んでも、学校現場で、いじめられている子どものカウンセリングや、いじめている側のカウンセリングをどの様にすすめてよいかわからない自分に驚きました。

 私は中学の頃から武道を学んできたので〈力がついているのか、それは形だけか〉を見極めるスタイルははっきりしています。
 いくら時間を重ねても、弱かったら、つまりカウンセリングの力がついていないなら、別な修行を積まなくては強くならない。

 その後、大阪にいるアドラー心理学の泰斗〈野田俊作先生〉の元に行き、実践的なカウンセリングを一から学びはじめました。野田先生も可愛がってくださり、学び、自分でカウンセリングできる様になりました。

 自分でカウンセリングできる様になって発見しました。

 アドラー心理学を含めて、私の知る数々のカウンセリング流派のその技は「それが重要だ」ということは伝えても〈実際のカウンセリングの流れの中で体系化されていない〉のです。カウンセリグを学び始めた人は、深い森の中でクライエントと一緒に迷ってしまうことにもなってしまいます。

 どうしてか?

 クライエントが解決したい問題・課題がそれこそ多様だからです。
 それを束ねて流れをシステム化することは、並大抵の努力では不可能です。
 だから空手の数々の〈型〉の様に、それらの技を固有の闘いの中でこうきたらこうさばく、という技法を伝える。
 試合で勝っていくのは、その技を高め、独自の〈試合感覚〉を発達させた人たちです。

 カウンセリングがうまくなっていく人たちは、いろいろな実践場面で、カウンセリングの技法を独自の感覚を元にして組合わせていった人たちです。私はおそらく武道的な感覚を元にしていたので、アドラーカウンセリングもうまくなっていったのだと思います。

 けれどまた、そういうことを続けていては、はじめに書いた様に「わたしはカウンセリングできます」という先生たちが増えていくことはないでしょう。

 PEALカウンセリングは私の知る限り初めて〈カウンセリングの流れを体系化・システム化〉したカウンセリングです。※他にあるという方は教えてください、ぜひ学び直したいと思います

 どうしてその多様な問題のカウンセリングの流れをシステム化できたか?

 それは野田先生が私に授けてくれたアドラー心理学カウンセリングがとても実践的なカウンセリングであったということに加えて、板倉聖宣先生から〈科学の問題解決の構造〉を学んできたからです。
 他の人がやっても再現可能なものが科学です、ふりこの長さが同じであれば、行って戻るまでの時間つまり〈周期〉はガリレオがやっても小学生がやっても同じです。
 そういう再現可能なものをカウンセリングで構造化したものがPEALカウンセリングです、そしてPEALカウンセリングを〈教育場面〉に特化してプログラムしたのが〈PEAL教育カウンセリング〉です。

 それを学べば、どうして技法を学んできてもなかなかカウンセリングが成功しなかったのかがわかるでしょう。

 これまではごく身近の限られた人たち向けに実技特訓をしてきましたが、機が熟し、また野田俊作先生・板倉聖宣先生の恩に報いるためにも広く募集することにしました。

 「これなら自分もカウンセリングすることができる」そう感じ、たのしくカウンセリングをすすめられるPEAL教育カウンセリングを学んでみませんか。
 実技にウェイトをおいたコースで、講座後の試験に合格すると〈PEAL教育カウンセラー〉を名乗り活動することができます。

 PEALカウンセリング指導者の私いっきゅうが責任をもって指導する贅沢なコースです。
 クライエントが「またこの人のカウンセリングを受けたい」と思える様なカウンセラーを育てていきたいと思います。資格認定のとても濃い内容であるために受講費用もそれなりにかかりますが、興味のある方は早めにお問合せください。

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折染め(折り染め)をたのしむ先生とこどもの様子/折染めのたのしさとは?

 夏休み、たの研のメンバーのA先生の元にある先生から「親子で折染めを体験したいです!」というお話が来て一緒にたのしんだそうです。

 その時の写真が届きました、画像処理したものからも〈笑顔〉が伝わるのではないでしょうか。

 テーブルの上には清々しい作品が並んでいます。

 折染めを体験した人たちはわかると思うのですけど、想像を超えた作品がどんどん出てくるので、おもしろくて次々に作品を作っていったのでしょう。

 頭の中にあるデザイン、たとえば〈服のデザイン〉や〈家の設計〉などを形にすることも素晴らしいことです。
 そういうデザインと違って、折染めは偶然性が大きく作用します。
 選んだ色、その重なり、そして染み込ませる時の量、色の濃さ、折り方、つまむ時の指の力 etc.
 A.I.でも計算できない多様な条件が生み出す世界です。

 折染めワークショップも開催可能です。
 また原液で利用できる染料もセットで提供しています。

 興味のある方は気軽にお問い合わせください。

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(祝)たのしい教育研究所の応援団長「的川泰宣先生」航空功労賞受賞!

 たのしい教育研究所を設立当時から強く応援してくださっている的川泰宣(まとがわ やすのり)先生が今年の航空功労賞を受賞しました。私はこのサイトの読者の皆さんのことも応援団の一人だと考えているのですけど、その意味で、読者の皆さんの筆頭に立ってくださっている人物です。

 的川先生は日本のロケット開発の魁 糸川英夫先生の直系の弟子で工学博士の学位を持っているのですけど、今回は受賞は「宇宙教育」の取組が高く評価されてのことです。

 人を包み込む、とてもいい表情は80歳になってもまったく変わりません。

 コロナ流行で、直接お会いする機会はなくなりましたが、時々電話でお話しする声からも元気な様子が伝わってきます。

 的川先生は〈たの研〉ができる前から沖縄のたのしい教育のメンバーをとても大切にしてくれて、これまで何度も沖縄に足を運び、たのしい教育の大切な活動に力を貸してくださいました。

 初めて的川先生にお会いしたのは私がJAXAの選考を通過して日本の教師代表としてヒューストンで授業することになる過程のことでした。
 宇宙航空開発の中枢にいながらきっぱりこう語っていました。
「宇宙開発のこととか日本の将来のこととか、いろいろなことが気になるんだけど、私がもっとも大事にしたいのは、こども達の未来です」

 様々な異論を突破して、的川先生は日本宇宙航空研究所(JAXA)に「宇宙教育センター」を設立しました。

 

 さらに活動を広げるために、その後 ku・ma(クーマ)を立ち上げて〈宇宙の学校〉を全国展開します、ku・maはたのしい教育研究所がモデルにしているNPOで、ku・ma現会長 並木道義さんも応援団に名を連ねてくださっています。

 的川先生からたくさんのことを学ばせていただいたのですけど、私が
「教師を辞めて、たのしい教育研究所を設立したいと考えています」
と話した時、
「そうですか、とても大切な活動になりますね、応援します!」
と力強い言葉で背中を押してくださいました。

 設立の時のパンフに言葉を寄せてくれた的川先生の言葉は今でも宝物にしています。

的川泰宣 まとがわ やすのり
JAXA宇宙科学研究所名誉教授/公益法人 Ku-ma代表理事

 

 かねてから私たち「Ku-ma 子ども・宇宙・未来の会的川先生matogawa(公益法人)」と意を同じくし、沖縄で積極的に活動してきた仲間たちが、今度新しく「たのしい教育研究所」を立ち上げる事となりました。

「宇宙」や「科学」を始めとして<たのしい教育活動>に全力を尽くすという事で、私もとてもたのしみにしています。

 代表の喜友名さんとは数年前一緒にNASA で開催された宇宙探査教育者会議に参加した頃からの付き合いです。

 彼は日本の教師を代表して世界各国から参加した宇宙教育関係者へ授業を実施し高い評価を受けた方です。

 私も何度か彼の授業を受けた事がありますが、たのしい授業の腕は折り紙付きです。

 今回の沖縄のパワーが、日本各地に広がる事を期待して、心 からエールを送りたいと思います。

https://tanokyo.com/suisen

 

 みなさんのおかげでたのしい教育研究所は日々、充実した活動を推進しています。その中で一つ、的川先生との約束が果たせていないものがあります。

「いつかきゆなさんが本を書いた時には、私が本の帯に推薦の言葉を書きましょう」

といってくれた言葉です、ずっと心の中に刻まれています。
 たの研の仕事がヒマになるとすぐにまとめられそうなのですけど、なかなかうまくいきません。というよりうまくいっているということもできますね。
 的川先生は私よりずっと忙しい日々を過ごしながら宇宙関係の本を日本一たくさん書いています。
 それからすると、的川先生の偉大さを強く感じます。
 がんばろう。

 さて今日、一つの大仕事を終えたので、沖縄からお祝いの品物を送ろうとみんなでたのしくアイディアを出し合っています。読者のみなさんで何かおもしろいアイディアがあれば教えてください。

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