楽しい英語・たのしくEnglish@本のある暮らし/名作ダイ・ハード

 学生時代から活字中毒だったので、これまでたくさん処分してきたのに、たくさんの蔵書が残っています。暇ができたら何十年も思い切りたのしむことができます。

 これは英語関係の書棚です、ここで1000冊近くあると思います。

 

 一冊手にしてみましょう。
 映画も大好きで、たくさん揃えています、これはアクション映画の名作『ダイ・ハード』、たしか古本屋さんで手に入れた本です。

 

 映画ではわからなかったことも本でたのしむことができます。
 まずタイトルから。

DIE HARD
WITH A VENGEANCE
A novel by D. Chiel
Based on a screenplay written by Jonathan Hensleigh

〈DIE HARD/ダイ・ハード〉の直訳は〈死ぬのが難しい/死に難い〉です、『不死身の男』というのが日本語に馴染むイメージでしょう。

 続いて

D. Chielによる小説
ジョナサン・ヘンズリーの脚本に基づく

 映画の脚本をノベライズ(小説化)したものです。
 映画を十回以上みているので、知らない単語が出てきてそのシーンから「ま、こういう意味でいいだろう」と強引に読み進めることができます。

 はじめのところを訳してみましょう。

 今は学校でどう教えているのでしょう?
 私の時には「直訳ではなく全体をしっかり把握して意訳(意味が通るような訳)しましょう」という指導が基本でしたから、すぐに英語が嫌いになりました。
 映画が好きになって、少しずつ英語が読めるようになってきました。

 はじめの方からまとまりごとに直訳していっていいんです。
 アメリカ人も日本人も同じ人間同士です、文化は違っていても思考回路に大きな違いはありませんから、理解することは難しくありません。

 やってみましょう。

At dawn(夜明け), the sun was(太陽は)a brilliant orange ball of fire(鮮やかなオレンジの火の玉のように)rising (昇りつつある)in the pale blue sky (あわい青い空)above New York City(ニューヨークの上).

「この単語はどれにかかる」とか「〈~に〉なの〈~から〉なの?」というような入試問題を解くような読み方をやめると、私のように英語と親しくなっていける人も増えていくのではないかと思っています。

あれ?

ダイ・ハードの始まりは、飛行機の中で、主人公のブルース・ウィリスに隣の人が「緊張してるでしょ? あのね、裸足になって足の指を丸めたらリラックスできるんだよ」というような会話をしているシーンだったんじゃないかな? それが後の〈なんちゃってテロリストたち〉と闘う時の伏線にもなっていて、実に脚本がよくできている名作です。

 映画をさっそく確かめてみたいと思います。ダイ・ハード好きのみなさん、どう思いますか? 

 この本にある、夜明けの通りのシーンから始まると思いますか?

 映画も英語も奥が深くてやめられません。
① 毎日1回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

③ 受講費、教材費、スーパーバイズなどの費用は全て、たくさんの方達へのたのしい教育の普及、ひとり親家庭など困窮した方たちへの支援に利用されています

⭐️ 「いいね」と思った方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げ、応援してください!

〈たの研/たのしい教育研究所〉は悪者探しではなく〈解決の具体的な提案〉をする組織/板倉聖宣の言葉から

〈たの研/たのしい教育研究所〉設立の理念の一つが〈たの研/たのしい教育研究所〉は悪者探しではなく〈解決の具体的な提案をする組織〉にすることです。10年以上経ってもスタッフみんなたのしく元気に過ごしているのは、その方針がとてもうまくいているからです。

 1999年8月に埼玉会館で板倉聖宣先生(たのしい教育研究所 初期から支援者/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長ほか)がこう語っています。伊良波さんからの元資料をいっきゅう編集版でお届けします。

写真は「沖縄 冬の大会」での板倉先生 2010

 『たのしい授業』が出る10年ぐらい前に,私は数学教育の遠山啓さんたちと一緒に雑誌『ひと』の編集委員をやっていました。
『ひと』創刊の一番のうたい文句は,「この教育雑誌はもし悪い教育があったとしても,その教育を告発することはしない。具体的にこうやればよくなる,たのしくなるという代替のプランなしには反対をしない」ということを根源にすえたことです。
 正確にいうと,そういう条件で私は編集委員を引き受け,実際にその方向でやっりました。
 雑誌というは下手をすれば「学校の先生はこんなことをしていてけしからん」とか「こうすべきだのに、それをしないのはけしからん」というように告発をすることになってしまいます。
「こうすべきである」という具体的で明確に出来るものがあればいいのですが,抽象的で出来そうもないことばかり書けば学校の先生は困りますね。

 私は「学校の先生の味方になりたい。学校の先生はけしからんという記事ばかりが出てきても,日本の教育は良くならない。教育が良くなるためには学校の先生の授業が大切なのだから、学校の先生が主体になるような雑誌を作りたい。そういうのであれば協力します」ということだったのです。

 当時出ていた教育雑誌は文章が悪くてほとんど読むに耐えないものでした。例えば〈この〉とか〈その〉が何に係っているのかもわからないような文章があったりするんです。読みながら入学試験問題を解いているようなのは嫌ですね。

「学校の先生は大学まで出ているのだから、こういうことはわかっていて当然である」というような論調もありました。
 だから私はだれでも読めるような雑誌にしようと考えました。

「学校の先生の悪口を書いて欲しい,文部省の悪口を書いて欲しい,教科書の悪口を書いて欲しい」ということになって、実際、告発すると短期間はよく売れるのです。

 でもそういう記事は載せない,新聞記者には原稿を書かせないということでやっていました。

 

『たのしい授業』は,あまり新聞社の受けはよくありません。新聞社の同情を引く形では展開しないからです。お母さん方の悪口を言ったり,文部省の悪口を言ったり,いろんな人の悪口を言えば,新聞と路線を同じくすることも出来ますけれど,私どもはそうは考えないのです。

 

 教育の雑誌は「実際にこうすればいい」という具体的な提案がないとダメです。
 とはいっても何をどうすればそうなるのかわからないようなものを提案したって、何も言ったことにはならないのと同じです。

 私どもは幸いにして,「こうすればいい」ということを,仮説実験授業とか,キミ子方式とか,その他で具体的な教材を作ることで確保できました。
 具体的な提案が出来るようになったから,雑誌『たのしい授業』が出来るようになったのです。

 私はそこまで手を広げるゆとりがないので良く知らないのですけど、SNS等では誹謗中傷にあふれているという話をよく耳にします。

 たのしい教育研究所は〈悪いもの探しや告発・誹謗・中傷〉をせず「こうするとたのしくなりますよ」「先生・お母さんは味方だって感じてくれる子どもたちも増えてきますよ」という具体的なプログラムを提唱しています。

 そうしているうちに行政の方からの相談も来るようになりました、校長先生たちもアイディアが欲しいと相談してくれます。
 某教育行政の組織を率いていた方は
「教育は学校や行政だけでは無理です。〈たの研/たのしい教育研究所〉のような組織がとても大切だと思います」と熱く語ってくれました。

 地域で子育て活動をがんばっている人たちや、学校で子どもたちの教育に真剣に取り組んでいる先生たち、お母さんお父さんなど、いろいろな人たちからの相談もやってきます。

 このサイトの読者のみなさんも、きっとそのことに惹かれてくれているのではないでしょうか。これからもその流れで〈犀(さい)の角〉のようにすすんでいきたいと思います。
① 毎日1回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

③ 受講費、教材費、スーパーバイズなどの費用は全て、たくさんの方達へのたのしい教育の普及、ひとり親家庭など困窮した方たちへの支援に利用されています

⭐️ 「いいね」と思った方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げ、応援してください!

 

超早咲きの花に実ができるのか?/超早咲きの桃・モモの二ヶ月後

〈たのしい教育研究所〉の近くで11月の初めあたりに花開いた超早咲きの桃・モモの話を書いた記事があります、未読の方も、すでに読んだ方も戻って読んで、そこで出した問題の予想も立てて(確認して)ください。 

え、この季節にこの花が?

 沖縄では毛桃(キーモモ)と呼ばれていいます。

 モモは桜が咲いてあとに花開きます。沖縄の桜が1月後半から2月、毛桃は2月中盤あたりに咲く花です。
〈たの研〉の近くで咲いた毛桃はつまり三ヶ月くらい早く咲いたことになるわけです。

 では、超早咲きの花はその後、実をつくるのか?

 あまりにも早く咲いたために、実を成らせるのは難しいのか?

 みなさんはどんな予想を立てたでしょうか。

 あれから40日くらい経ちました、そろそろ実がなっているかどうかハッキリしているでしょう。

2025年1月2日の様子です。

 花びらが散ってあと、シベたちが残っていて、メシベの下の方がふくらんでいるのがわかります。

 よくみると、しっかりふくらんでいる実もありました。

 大きなビー玉くらいにふくらんだ実もあります。

 超早咲きの花でも、ちゃんと実になっています。

 《花から実へ》の法則は、普通に咲く場合だけではなく超早咲きでも成り立つようですね。

 予想を立ててみてると、いろいろな謎がとけてきます。

 これを特に予想を立てずにいたら、元日に桃の実が成っているかなんて調べることもなかったでしょうし、近くを通っても目に入らなかったでしょう。

 ちなみに二ヶ月くらい前にいろいろな先生たちに予想を立ててもらったのですけど、高校の理科の先生は「花が早すぎてちゃんと受粉することができず、実はできないと思います」と予想してくれました。

 この記事を読んで、その先生も、とても賢くなったことと思います。もちろん私も賢くなりました。

① 毎日1回の〈いいね〉クリックで「たの研」に大きな一票が入ります!⬅︎応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

③ 受講費、教材費、スーパーバイズなどの費用は全て、たくさんの方達へのたのしい教育の普及、ひとり親家庭など困窮した方たちへの支援に利用されています

⭐️ 「いいね」と思った方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げ、応援してください!

 

たのしい社会たのしい地理:南極はどこの国に属するでしょう?/楽しい平和学習

 今回も気に入りの中谷宇吉郎 のエッセイから一つ、たのしい社会・たのしい地理・たのしい学力向上の内容です。

 社会の時の定番の質問の一つにしているのが「南極はどの国に属するの?」です。

 ご存知の方もいるでしょう、南極はどこの国のものでもありません。

 その知識をもとに『南極の切手』という宇吉郎のエッセイを読むと、驚くと思います。

エッセイの中に切手が載っています。
 デザインをよくみてください。

 中谷宇吉郎にアルゼンチンから手紙が届き、そこにはられていた切手には「南極の一部がアルゼンチンの領土である」とデザインされていたというのです。

 おやおや、どうしたことでしょう。

 アルゼンチンが南極を手放したのでしょうか?

 宇吉郎がこのエッセイを発表したのは1956(昭和31)年です。

 今はどこの国にも属さないこととなったのでしょうか?

 南極大陸は 1820 年頃に発見されました。

 南極大陸の存在が明らかになるにつれて、南極地域を探検した国や近隣の国が領土権を主張するようになりました。同時に、南極をどこの国にも属さない状態で、世界各国が協力して南極の研究をすすめようという動きもはじまりました。

 1959 年に日本、アメリカ、イギリス、ソ連など12カ国が南極条約を締結しました。
 条約の主な内容は以下のとおりです。

  • 南極地域の平和的利用(軍事基地の建設、軍事演習の実施等の禁止)(第1条)
  • 科学的調査の自由と国際協力の促進(第2、3条)
  • 南極地域における領土権主張の凍結(第4条)
  • 条約の遵守を確保するための監視員制度の設定(第7条)
  • 南極地域に関する共通の利害関係のある事項について協議し、条約の原則及び目的を助長するための措置を立案する会合の開催(第9条)

現在では50以上の国が締結しています、中国も北朝鮮もその中の一国です。

(1)南極条約協議国(29か国)

 アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、チリ、中国、チェコ、エクアドル、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ペルー、ポーランド、ロシア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、ウクライナ、英国、米国、ウルグアイ

(2)その他の締約国(28か国)

 オーストリア、ベラルーシ、カナダ、コロンビア、コスタリカ、キューバ、デンマーク、エストニア、ギリシャ、グアテマラ、ハンガリー、アイスランド、カザフスタン、北朝鮮、マレーシア、モナコ、モンゴル、パキスタン、パプアニューギニア、ポルトガル、ルーマニア、サンマリノ、サウジアラビア、スロバキア、スロベニア、スイス、トルコ、ベネズエラ

 今この時にも、いろいろな国で領土をめぐって悲しい出来事が起こっています。

 この南極条約を世界中の人たちが見直して、領土問題のいざこざに応用できないでしょうか。

 少なくとも、南極条約のすばらしさを、子どもたちに伝える意義があると思うのですけど、どうでしょう。

 まさに楽しい平和学習になると思います。

① 毎日1回の〈いいね〉クリックで「たの研」がもっと元気になる!⬅︎応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

③ 受講費、教材費、スーパーバイズなどの費用は全て、たくさんの方達へのたのしい教育の普及、ひとり親家庭など困窮した方たちへの支援に利用されています

⭐️ 「いいね」と思った方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げ、応援してください!