夏より冬の星がキレイに見えるというのはカンちがいなんだろうか?/たのしい自由研究

 たっぷりと頭を使い続けてきたので身体を動かしたい気持ちが高まっていたようで、〈たの研〉から車に移動する間に「そうだ、久しぶりに歩いて帰ろう」と、いつものルーティーンを変更。

 実に気持ち良い時間を過ごしました。

 夜景もよし。

 暗い道を歩くと星がとてもキレイに見えます。

 これは東の空に見えていたオリオンです。 

 夏の頃よりキレイに見える気がします。

 でもキレイに見えているのはたまたま条件がよかったからでしょうか。
 それとも気のせいでしょうか?

 みなさんはどう思いますか?

 冬は気温が低い、これは間違いありませんね。

 気温が低いと空気中の水蒸気の量が少なくなります、空気の中の水分量が少ないわけです。

「え、水蒸気が星の見え方に影響するの? 水蒸気って目に見えないくらいのとても小さな粒でしょ、あまり関係ないんじゃない?」

 たしかにとても小さな粒です。目の前にある空気の層1mくらいの〈水蒸気量〉に差があっても星空の見え方に差が出ることはありません。
 けれど地球上の空気はとてもたくさんあります、空気の大半が存在するのは10~15kmくらいです。薄い空気なら上空100kmくらいまで存在します、隕石がその空気の粒とぶつかって燃え尽きる流れ星現象の大半はそのあたりで起こっています。
 目の前の空気の層1mくらいの水蒸気量では差がなくても、たとえばその1000~1500倍の空気の中に水蒸気量の違いは無視できません。
 夏はその空気の層の中に水蒸気量がたっぷり含まれています。
 冬は水蒸気量が少なくなります。
 その違いはとても大きいのです。

 水蒸気は空気中に浮遊している小さな粒子(エアロゾル)と結びついてさらに大きな粒になります。その一粒一粒が大量にあると白いもくもく状態の見えます、それが雲です。

 冬は気温が低い、だから水蒸気量が少ない、なので雲も少なくなっています。

 冬の空気は夏に比べて透明度が高くクリアーな状態になっています。

 だから星空がキレイにみえます、気のせいではありません。

 みなさんも冬の星空をたのしみませんか。

 数年前からかなり完成度が高い星空アプリをスマホで利用できます、無料です。持っていない方は、まずこれを試してみませんか⇩
https://app-liv.jp/394141/#google_vignette

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島バナナ(琉球バナナ)ってとっても美味しい

 農業をたのしんでいるHさんがやってきて「いっきゅう先生、島バナナ食べたことがありますか」と、とても小さなバナナをプレゼントしてくれました。

 これです。

 この写真では大きさがよくわかりませんね、これでどうでしょう。
 太さは普通のバナナに近いのだけど、長さが短いバナナです


 子どもの頃、食べた気がするのだけど、味は記憶にありません・・・
 さっそくみんなで食べてみました。

 普通のバナナは甘さたっぷりですけど、島バナナは酸味があって甘さとマッチしています。

 ヨーグルトに入れるとよく合う気がします。

 最近、ビー玉より少し大きなくらいのイチゴを食べました。
 それもとってもおいしかった。

 小さく熟している果物は美味しさが凝縮するのだろうか・・・

 大きい方が得な気がするので、売られている果物はできれば大きい方がよいと思ってきたけれど、あえて小さな果物を買って味をみてみたいと感じている秋から冬に入る日々です。

 興味のある方は、一緒に自由研究しませんか。

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インクルーシブ教育とたのしい教育

 最近、ある研修会で講師が「みなさん、保護者の話は、まず聞くようにしてください。聞くことが合理的配慮なんです」と自信をもって語るのを聞いて愕然としました。聞くことが合理的配慮なのだと考える人たちが講師を務められるほど、インクルーシブ教育は遠い過去のものになったと言えるのでしょう。⇨合理的配慮とは

 かつて学校で『インクルーシブ教育』の重要性が叫ばれていました。今では「そういう流行もあった」とか「教員試験の時にとりあえず勉強した」という記憶の人たちもいると思います。

 もちろんインクルーシブ教育は過去のものではなく、まだ生きています。それは文科省のサイトをひらけばわかると思います。

 2006年の国連総会で「障害者の権利に関する条約」が採択され、日本はそれから8年後の2014年に批准しました、今から10年前のことです。文科省は批准する前から準備をはじめ、私が学校にいた頃から「さぁ、これからの教育はインクルーシブの時代です。ハンディーがある人たちも健常な人たちと同じ場所で教育を受けるスタイルに変わっていきます」と叫ばれてきました。

ユネスコの「インクルージョンへのガイドライン(2005)」にはこうあります。

インクルーシブ教育は、多様な子どもたちがいることを前提とし、その多様な子どもたち(排除されやすい子どもたちを含む)の教育を受ける権利を地域の学校で保障するために、教育システムそのものを改革していくプロセス

 ところが日本では、特別支援クラスをどんどん増やしています、つまりセパレート・分離型教育をすすめているわけです。

https://www.asahi.com/sdgs/article/14851029

 あまり知られていないのですけど、2022年8月22日・23日に、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で、日本政府は「障害者の権利に関する条約」(以下、障害者権利条約)に関する審査を受けました。
 その後、日本は「インクルーシブ教育の権利を保障すべきである」という勧告を受けています。つまり、うまくいっていない、と言われたわけです。

 インクルーシブ教育がうまくいくためには合理的配慮などシステム的なものを備えただけではうまくいかないことは、たのしい教育の立場からはっきりしています。

 ハンディのある子も、普通学級の子どもたちも同じ場面で授業するには、「はい、今日は教科書の◯◯ページからですね」という多くの先生たちがすすめている方式では成り立たないのです。
 いろいろな個性特性を持った子どもたち全員が一緒にたのしむことができる魅力的なプログラムでなくては、みんなの興味関心を保たせることができないからです。

 まさに「たのしい教育」が必要です。

〈たの研〉には特支の先生たちもたくさん学びにきてくれています。いろいろな方法をためしながら、子どもたちの知的好奇心を高め、可能性を伸ばしていっています。

 興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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高村光太郎研究@たのしい読書の日々

 高村光太郎が東北の自然を描写した随筆が好きで、ここでもいくつか取り上げてきました。興味のある方は検索してみてください。

 研修などで出る時には、少し無理して光太郎ゆかりの地を訪ねてきました。

 これは光太郎さんが住んでいた岩手県大田村山口にある高村山荘にいった時、手に入れた本の一つです。

 光太郎が山口に疎開した5月15日を記念して毎年その日に「高村祭」が開催されていて、その第30回(1987年)を記念してまとめられた冊子です。

 光太郎さんが書いたものはかなり活字になっているので読むことができます。
 光太郎さんと交流のあった方たちが綴ったものはとても新鮮で、光太郎さんの人となりをかなりふくらませてくれます。

 この「謝辞」もとても貴重です。

「宮沢清六」という名前で気づく人は少ないかもしれません、宮沢賢治さんの弟です。
 光太郎が頼ったのが岩手にいた清六さんと賢治のお父さんの政次郎さんでした。
 こういう文章を綴っていたんだと、しみじみと読ませてもらいました。

 おそらく沖縄で持っているのは私くらいでしょう。

 ちょうど、高村山荘の近くにイチョウの葉が落ちていたので、それをしおりにしています。


 秋の夜なが、一稿ずつゆっくり味わっていこうと思います。

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