楽しい面白い自由研究「半分に割った卵の殻を水の中に落とすと?」

 撮りためていた『チコちゃんに叱られる』の録画を観ていたら、ずいぶん前の「クイズおもしろゼミナール」という番組でやっていた問題を紹介していました。

   家族が料理している時や、生活科、理科や家庭科の時間、自立活動の時間にやってみるとよいと思います。何なら朝の会などで問題を出して、給食時間とか帰りの会に実験するというのもたのしいでしょう。

 卵料理の時、カラを捨てず、取っておいて子どもたちとたのしんでみてください。

 こういう問題です、大好きな「チコちゃんに叱られる(NHK)」に敬意を表して引用させていだきます。

0.卵をほぼ半分に割ったカラを利用します


1.いったん水の中に入れてカラの中に水を充します

2.水を満たしたまま、水面にもどして同時に手を離します

さて、二つの卵のカラはどういう向きで落ちていくでしょうか?

ア.両方そのままの向きで落ちていく

イ.逆転して割った側が下を向いて落ちていく

 

 

 

 

 

ウ.片方が上、片方が下向きに落ちていく

 

 

 

 

 

どうしてそう思いましたか?

ぜひ自分で・みんなで予想を立てて実験してみてください。

予想を立てて確かめると、外れても賢くなります。当たっても賢くなります。
何より楽しめますよ。

実験する環境にない、という方はお便りください、時期をみて結果をおとどけします。

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文学の力@楽しい国語 辻邦生著「西行花伝」

 教師を辞めたら吉野の桜の頃に訪ねてみたいと思い始めて、いつの間にか10年以上経ってしまいました。
 これから吉野の桜はみごとに咲き乱れるのだろうけれど、訪ねたいのは「如月の望月の頃」です。

願はくは 花の下にて春死なむ その如月の望月のころ

武士から出家し、西行と名乗って多くの歌を残した人物が残した歌です。

 如月は太陰暦2月、望月とは満月のことです。太陰暦は月の満ち欠けをもとにした暦(こよみ)で、15日がちょうど満月になるにるように設定されています。
〈如月の望月の頃〉は太陰暦2月15日です。

 新暦では何月何日か?  3月25日ごろです。

 吉野の桜の満開は4月中旬ごろだと言われているので、如月望月というと桜の咲き始めの頃でしょう。もしかすると、西行のいた頃(西暦1100年頃)は暖かさが早くきていた可能性もあるので、かなり桜の花が開いていたかもしれません…

 いずれにしても、まだまだ先のことになりそうです。

 そんな中、以前から読みたかった辻邦生(つじ くにお)著『西行花伝』という本を読んで、その圧倒的な筆力に魅了されています。今は小次郎が読めないようにしていますが。


 作品は西行を師と慕う 藤原秋実が、西行亡き後、語り始めた設定です。

 はじめのところを書き抜きましょう。

# 序の帖   藤原秋実、甲斐国八代荘の騒擾を語る こと、ならびに長楽寺歌会に及ぶ条々

 

 あの人のことを本当に書けるだろうか。あの人――私が長いこと師と呼んできたあの円位上人、西行のことを。

 しばらく前から時雨が檜皮葺きの屋根を鳴らして過ぎてゆく。その幽かな音を聞いていると、そんなことはと ても無理だ、あの人のことなど書けるわけはない、と誰かがつぶやいているような気がする。

 たしかに私にとってあの人―――わが師西行はあまりに大きな存在だった。私はどんなに努力してもあの人に達 することができなかった。それに私たちが生きてきた時代は変転極りない狂乱の日々の連続であった。すべての 人々が、洪水の荒れ狂う波間につかの間に出遇い、つかの間に別れて、二度と遇えない宿命に翻弄されて生きて いた。私はそうした日々、師西行と共にいることだけを願った。願いつづけなければ容易に私たちの絆は絶ち切 られてしまいそうな、そんな切羽詰まった気持で生きていた。私は正直言って自分がどんな人間であるか、わが 師が何を考え何を感じて生きているか、じっくり思いめぐらすことはできなかった。私はただ師のそばで生きる こと、師の歌を浄書し、師のために使い走りをし、師のあとについて歩くことだけで、すでに精いっぱいであっ た。肝心なことは師西行の近くにいていかに生きるかだけであった。

 それだけに師西行に世を去られてからは、私は、師が占めていたひろがりのなかを、まるで無人の伽藍の内部 をほっつき歩くようにただ歩きまわるほかなかったのだ。私はひたすら空虚だった。

 雨につけ風につけ、心を締めつけるあの孤独な寂しさが、胸を鋭い髪でえぐるように疼いたが、それ以上に、師とともに、私が生きていた 生活そのものがそっくり立ち去っているのを感じた。当時私は自分を喪った虚脱者のように京の街を俳徊した。

 どこをどう歩き、どこで何をしていたか、何一つ覚えていなかった。日が照ろうが雨が降ろうが、そんなことは 私にはどうでもよかった。ただ師の持っていたあの温み、重さをもう一度全身で味わい、それが乾鯨に水が滲み るように私のなかに滲みて、心が昔のように蘇ってくるのを、身体のどこかで待ちつづけていた―――もちろん私 ははっきりそう気付いていたわけではないけれど、そうした渇いた願いのなかで、ひたすら生きつづけていたのは事実だった。

 だが、あの桜の散りやまぬ望月の夜から一年たち二年たつうち、私は、無人の伽藍に似たこの空白なひろがり を師西行の重さで満たす以外には、心の渇いた河床に水を流しこむことはできないのだと次第に気づくようにな った。

師西行の重さ――それを私はどこから手に入れるべきだったか。

 こういう文章を読むと、「小説を書きたい」と簡単に言えなくなってしまいます。
 10年くらいは本気で文章の修行をしなくてはいけないかもしれません。

 紙の本としてはすでに廃版になっている作品ですけど、kindleで読むことができます⇨https://amzn.to/4jLYuxY

 

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楽しい島言葉@「うりずんの季節」/楽しい野山さんぽ

 琉球おきなわの島言葉で「うりずん」と呼ばれる季節があります、寒さが過ぎた新暦3月後半のあたたかくなった頃から梅雨あたりまでをさすことばです。

 はじめてその言葉を意識した時「売り損」とイメージしてしまったのですけど、実は大和言葉の『潤い初め』が変化した言葉だといわれています。

 沖縄の月別の雨量はどうなっているか?
 確かに3月からの雨量の伸びが大きくなっています。

気温などいろいろなデータが加わったグラフがほとんどだったので、少し古くなりますが、那覇空港観測所が公表しているグラフを利用いたしました。那覇空港観測所に感謝。

 これは最近の野山さんぽで撮った写真、小雨の中の桑の木です。

 熟した実もたくさん咲いています。

 ちなみに少ない雨なら、水を弾くジャケットと帽子で歩きます。広がる景色たちを眺めるためです。

《第一たの研》の庭では、冬の頃から大切に育てた岩手花巻産の〈トウガラシ〉には花が開き始めました。

 大地が潤う季節は、はっきりと植物の成長を見ることができます。
 虫たちも成虫になって、どんどん姿を見せてくれるでしょう。

 みなさんも近くの野山を歩いてみませんか。

 深いところには入らず、まず公園からはじめるとよいと思います。

 地図を開いて、「公園」と打ち込んでみてください、けっこう見つかると思います⇨https://www.google.co.jp/maps/

 その中で比較的、山に近いところを選んでみてください。
 長くて1時間くらいで終わるくらいの距離にしておくとよいと思います。

 行き時は〈帽子、傘、飲み物、スマホ(カメラ)〉を忘れずに!

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実験結果@楽しすぎる環境教育:太陽光発電の実験『これくらいの太陽光パネルでどれくらいの電気が発生するのか実感しよう!』

 予想より多くの方たちから反応が返ってきました、ありがとうございます。「丸一日かかる」という予想から「2時間くらいでフル充電」までの幅で予想が集まっていました。

 ところで、どうしてあえて実験したのか、書かせてください。

 製品カタログにある数字で発電換算して「計算上◯時間で充電できます」というように計算して出すことは可能です。

 計算上予測することができるというのは素晴らしいことです、科学の成果です。とはいっても、カタログにあるのはもっとも良い状態での発電量です。使っていくうちに機能劣化もあるでしょう、付属品のいたみも出てくるはずです。

 また「スマホなら◯時間でフル充電できます」と表示されているカタログもあります。それも理想的な使い方で出した数字です。

 私は車好きなのですけど、車の燃費表示には「10・15モード燃費」「JC08モード燃費」「WLTCモード燃費」など、いろいろな種類があります。そしてどれも、実際私たちの実際の走行燃費より高い数字が表示されています。

 計算上出すにしても、同じ時期の晴れの日でも、沖縄の太陽光量と東京の太陽光量は違います。

 もっとも大きな違いは〈たのしさ〉です。

 予想を立てて実際に実験することは、子どもだけでなく大人にとってもたのしいことです。「DNAに刻まれているくらい根本的なたのしみ」だと思います。

 では実験結果です。


 測定時に〈90%〉だったモバイルバッテリーが2分で91%、4分で92%、6分で93%、8分で95%、10分で97% というように増えていきました。増え方はひずみがあります。

 10分で7% 充電できたという比率で計算してみましょう…

 10分:7% = x:100%

 7x=1000

 x≒157

 この太陽光の強さが続くと想定すると「157分(2時間37分)あればフル充電できる」と推測することができます。

 データで示したように、バッテリーの充電の伸びは時間毎に順調に伸びていくわけではありません。バッテリーの状態もあるでしょう。電気がたまっていく化学的な変化が完全に一定ではない、ということもあるでしょう。
 0%から電気が充電されていくのは早く、満タンに近くなってくると遅くなるということがあるかもしれません。
 また今回一回だけの実験データで、こうです、と判断することもできないでしょう。何度か実験して、ほぼ同じ数字に落ち着くのかを確かめる必要がかります。

 とはいえ丸一日ではなく「2時間半くらい」で充電できる計算になるというのは、大きな意味があります。これくらいの太陽光パネルをリュックにかけて歩いていれば、午前中ではフル充電できることになる、という予測があれば、スマホの充電タイミングを外さないですむでしょう。

 これからデータを増やしていこうと思います。

 便りの中には「何を使っているのか教えてほしい。自分も欲しい」という言葉もありました。最後に紹介させていただきます。
 今回使ったのは最新型の太陽光パネルです、興味のある方はお求めください。〈たの研〉と一緒に実験を楽しみましょう⇩(クリック)

https://amzn.to/4jAiaES

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