「夏至の〈日の入時間〉のなぞ」@たのしい野山さんぽ・楽しい理科 つづき

 前回の続きです、未読の方は一つ戻ってお読みください。

 二十四節気の夏至は〈太陽の沈む時間:日の入の時間〉が一年で一番遅くなる日だと思いがちですよね、子どもたちも私もそうでした。

 

 ところが、夏至は日の入り、日没時間が最も遅いわけではありません…

 どういうわけか?

 夏至は「日照時間が最も長い日」です、太陽が地面を照らしている時間が長い日です。日没時間が最も長いというわけではありません。

 前回掲載した、日の出・日の入の表をご覧ください。

6/25は夏至より日没・日の入り時間が遅くなっています。

 ところが日の出の時間も遅くなっています。

 国立天文台の表は「時&分」なのではっきりしないので、A.I.に秒の単位まで計算してもらいましょう。

6/21(夏至) 13時間46分56秒
6/27 13時間46分19秒

日没時間が長くなってるい6/27の日照時間は〈3時間46分19秒〉、夏至より「37秒」短くなっています。

「夏至は日照時間が最も長い日で、日没時間・日の入の遅さとは一致しない」
ということです。

 これから日照時間がもっとも短くなる冬至(太陽の復活を祝う太陽祭が起源とされるクリスマスの頃)に向かっていきます。

 最後に考えてみてください。

問題
 沖縄の夏至の日照時間「13時間46分56秒」と、最も昼が短い冬至の日では、一体どれくらいの差があるのでしょう、予想してみてください。

 

選択肢

 ア.30分~1時間

 イ.1時間~2時間

 ウ.2時間~3時間

 エ.3時間~4時間

 オ.その他

 

 どうしてそう思いましたか?

予想するとたのしくなる

 これもA.I.に計算してもらいました。

 

🌞 夏至(6月21日)の那覇の日照時間


❄️ 冬至(12月22日)の那覇の日照時間

– 例年の冬至前後を照らし合わせると、那覇では

    • 日の出: 7 : 12 前後

    • 日の入り: 17 : 42 前後

    • 日照時間: 約 10時間30分前後

  • 🕒 夏至と冬至の「日照時間の差」は?

    13時間47分 − 10時間30分 ≒ **3時間17分**

    つまり、 那覇では夏至の日のほうが冬至より約3時間17分も日が長い ということになります!

 太陽が大地を照らしている時間は夏至と冬至で〈3時間17分〉の差があります⇨エ.です。

 これからクリスマス(歴史的にみると太陽祭)の頃に向かって3時間以上短くなっていくわけです。

 え、それなら夏至の日没 19:24から3時間くらい短くなって、夕方4時すぎに太陽が沈むのか・・・

 いいえ、違いますよ。

 日の出から日の入までの時間でみるのが日照時間です。
 冬至の日没は17:42です。
 日の出が遅くなり、日の入りも早まることで、全体として約3時間17分、昼の長さが短くなるんです。

 もう一つ問題を出したくなりました。

 北海道の冬至・夏至の日照時間は沖縄とほとんど同じでしょうか?

 興味のある方は、ぜひ予想を立ててから自由研究してみてくださいね。

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夏至の日の夕立ち&日没時間の謎@たのしい野山さんぽ・楽しい理科

 体育館で体育の授業中、数名が熱中症で病院に運ばれたというニュースが耳に入る。おそらく沖縄ではないと思うのだけど、リーフレットの作成に没頭中に聴いていたので、定かではない。

 日中に野山さんぽすると、きっと身体から熱がぬけるまでかなりの時間がかかってしまうでしょう。

 こういう日々は夕暮れの野山さんぽに限ります。

 これは夏至の日の野山さんぽで撮った写真です。

 もっとも日照時間が長い、つまり太陽が照らしている時間が一年で最も長い日が夏至です。
 沖縄では19:25に陽が沈みます。

 山のあたりは夕立ちなのでしょう、黒い雲から雨のすじが見えています。その重なりで夕焼けが不思議な彩りになっています。

 夏至の日の日没は19:25です。

「すると、明日から、少しずつ日没時間が早くなってくるんだね!」

 そう思っていたら、あれれ・・・

 この表を見てください。
 夏至の6/21をはさんで〈6/19~6/27〉までの日の出・日の入の時間を国立天文台のデータを元に作成しました。
 26日の〈日の入〉の時間を見てください。
 夏至の日6/21より1分遅くなっていますよ。

2026年6月19日~27日までの日の出・日の入の時間 国立天文台のサイトより抜粋

 夏至の6/21の日の入は〈19:25〉で、6/25まで続いています。

 ところが6/26からの日の入は〈19:26〉です。

 おかしいなぁ~

 国立天文台の間違いかなぁ…

 いいえ、そんなことはありません。

 夏至は〈日没時間が最も遅い日〉ではないんです。

    え、どういうことなの?

 興味のある方は、自由研究してみませんか。

 解説は次回、おとどけいたします。

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楽しい面白い自由研究〈色の不思議〉@何はともあれ予想からスタートすることが〈たのしさ〉の極意

 再生紙づくりがたのしくて、執筆の合間をぬって自由研究をすすめています。『超超超かんたん和紙風再生紙づくり』をまとめたところ、ゲラの段階で「とてもいい、試したい」という反響が届きました。

 夏の講座でI先生が親子向けにワークショップを開いてくれるので、その後にプログラム化して公表したいと考えています。

 その研究の途中でいろいろな楽しい発見が続いていて、それらの発見はプログラムをまとめる段階で省かれていくので、ここで紹介しましょう。

 すてる紙・不要紙を利用するのが〈たの研〉が研究を進めている和紙風再生紙づくりです。

 さてここに不要になった紙があります、ほぼ真っ赤です。
 

 後ろをみるとダンボール素材のようです。
 厚みは1mmも無いように見えます。

 さて、これをミキサーでバラバラにするとどういう色になるでしょう?

 これは私自身が予想を立ててたのしんだ実験です。

「予想を立てたら楽しく賢くなってくる」
 それは〈たの研〉が何万人もの参加者の方たちで確かめてきた法則です。

 みなさんも予想してみてください。

 表面は赤といっても濃い赤です、下地は薄いダンボール素材。
 さぁ、バラバラにすると何色になるんでしょう?

 ア.薄い赤・さくら色

 イ.薄い赤みを帯びたダンボール色

 ウ.ダンボール色

 エ.その他

どうしてそう予想しましたか? ※何となくでもOK

予想してからね

予想してからね

予想すると楽しく賢くなるよ

ちなみに私いっきゅうの予想はイです

 

では実験。

 

こうなりました。

 思い切りダンボール色で、これを赤とかさくら色とは呼びませんね。

 あれだけはげしく見えた赤も、ダンボール素材の原紙分子の量からみると、ほとんど無いに等しいということでしょう。

 また赤の染料とダンボール素材が化学変化を起こして面白い発色をするということもないのでしょう。

 その私の予想が正しいかどうかは、印刷部分をはがして、どういう彩りになるのか実験して、それと比較してみくてははっきりしたことはいえません。

 もしかして、これでも「十分赤みが作用している」という色なのかもしれないからです。

 みなさんはどう思いますか?

 興味のある方は自由研究をすすめてみてください。

 夏休みの課題にまとめると、いろいろな人たちが興味を持ってくれると思いますよ。

 予想すると楽しく賢くなる、それは間違いありません。

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夏はなぜ暑いの? 夏至はすぎていくのに!

 〈たの研〉の拠点がある沖縄に本格的な夏がやってきました。
 これは廃紙をリサイクルして土状にして、それを利用して発芽させたヒマワリです。もちろん今は地植えして、すくすく成長し、元気な花を開きました。

 空の雲もくっきりしてきて夏の彩りです。

 夏はどうして暑いのか?

 太陽光が大地に差し込んでくる角度が直角に近づくからです。そうすると、斜めから差し込む光より、単位面積あたりの地面に突き刺さる太陽の光の矢が多くなります。比喩ではなく実際にそうなります。

 もう一つが〈日照時間長くなる〉からです。

 ところで3日後の〈2025年6月21日土曜日 11:41〉は太陽が輝く時間が最も長くなる日、夏至の日です。

 とすると、その日を過ぎると次第に涼しくなっていくはず・・・

 残念ながら、本格的な夏はその後にやってきます。

 あれれ・・・?
 太陽が熱い光の矢を発する時間は減っていくのに?

 そうですよね。
 そこのところを理科では
「大きなナベに水をいっぱい入れて火力最大で煮ても、すぐに熱くなるわけではないよね。
 ゆっくり温まっていって、しばらく後で熱くなるよね。
 地球が熱くなっていくのは、それよりもっと時間がかかって、1ヶ月2ヶ月経ってからになるんだよ」
 というように説明します。

 とはいえ、やっぱり日照時間が減っていくなら、少しずつ涼やかになっていってほしいものです。

 夏至を過ぎてもますます熱くなる、というのはなかなか一般の人のイメージとはかけはなれた事実です。
 直感的にそれを伝えられるような動画をA.I.でつくってみたいと考えています。気長にお待ちください。

 今年の夏も元気にいきましょう!

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