楽しいSDGs/自動給水装置の研究/楽しいゼロカーボン・カーボンニュートラル

 ゼロカーボン、カーボンニュートラルという言葉をいろいろな処で目にし、耳にするようになってきたように思います。それは〈二酸化炭素をゼロにすること〉ではありません、それは無理です。植物たちが処理できるくらいのCO2排出量にしていくことです。
 もちろん〈燃やすこと〉を減らすことでCO2排出量が減ってきます。電気をつくるためにも石油や石炭などを燃やしていますから、電気をあまり使わないようにするとか、車を利用せず歩いて移動することもゼロカーボンにつながります。

 植物は基本的にCO2を吸って酸素O2を出していますから、植物が増えることもカーボンニュートラルにつながります。

 さて先日、〈たの研〉のS先生が休みも学校に行って鉢植えの水やりをしてきたという話をしていました。長い休みに植物が枯れてしまうこともあるそうです。

 花を育てるくらいでカーボンニュートラルにプラスになるのか?

 たしかにCO2の処理能力は限界があるでしょう。

 とはいえ植物に親しむ、植物を育てる楽しさは樹木を育てる楽しさにつながるでしょう。樹木が処理するCO2量は草花よりはるかに多いので、のちのちは樹木を育てる人たちが増えていくことも大切です。

 ところでM小学校にいたとき、子どもたちの鉢植えの植物にペットボトルから水滴が落ちて、自動で数日分の水やりができるシンプルな工夫をしていました。

 以前紹介したスタバの自動給水プランターとは別で、ペットボトルに小さな穴をあけて、そこから水滴が落ちていく方式です。
 その量はキャップの開け閉めでコントロールできるので、夏の頃は多めに湿らせたり、梅雨時期は少なめに水滴を落としたりできます。

 いまならもっと工夫できそうなのだけど、とりあえずその頃の方法を思い出して、それが実際どれくらい長く持つのかを実験中です。

 上から吊り下げて、5秒くらいで1滴のスピードで落下している状態です。

 下のボールで水を受けています。

 2025年1月4日20時30分で青のラインくらいの水面が、明日にはどのくらいになっているでしょう。

 この頻度で落ちていく水滴でプランターの土は湿ったままでいられるのか、乾いてしまい、植物の根まで行き着くことはできないのか、それはこの実験のあと、ベランダで実験する予定です。

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確かにあるのに見えない感じない@楽しい教育の発想法

 心理学とか行動学で〈認知バイアス〉と呼ばれている作用があります。ご存知の方もいるでしょう。思い込みとか偏見と訳されることが多いと思います。

 自分の思考・認識の中であまりにも当たり前なことなので、その存在に疑問をもたない、それが〈認知バイアス〉です。

 アメリカの作家デヴィッド・フォスター・ウォレスが大学の卒業式のお祝いスピーチで語った、私が好きなエピソードも〈認知バイアス〉の一つだといってよいでしょう。
 20年くらい前かな、その年のベストスピーチに選ばれたというので話題になっていたので、web上で読んで学校で子どもたちに紹介したことがありました。

 記憶で記すので正確には違いがあるかもしれません、詳しく知りたい方は「作家デヴィッド・フォスター・ウォレス 大学 スピーチ」で検索してみてください。

 私が授業で使った展開の一つを紹介します、利用したい方はどうぞ。
 ちなみに〈たのしい教育研究所〉を設立後、それをまとめて授業プログラムにしました。いずれ発表したいものの一つです。

2匹の子どもの魚がスイスイ泳いでいると、大人の魚に出逢います。

あいさつをすると、大人の魚がこういいました。

「どうだい、今日の水の具合は?」

しばらくして、子どもの魚たちは、お互いの顔を見合わせてこう問いかけます。
「え、水って何?」

 私たちがプールや海に入る時は「水」を意識するのが当たり前です。

 でも生まれた時からずっと水の中にいる魚たちは、まったく当たり前の世界としてそれを感じていくので、水が何なのかわからない・・・
 自分の周りのほとんどが水だから水が見えない。

 では私たち人間は?

 生まれた時から空気の中で過ごし続けているので、空気を感じないことが多いですよね。

 魚たちには水が見えない。
 私たちはには空気が見えない、似ています。

 水の世界の外にいる私たちには水が見える。

 ここで考えてみてください。

 地球の外に出たら空気は見えるんでしょうか?

 予想してみてください・・・

 そういう流れで地球という星を外からながめていくプログラムです。

NASAに感謝して掲載

 最近、オキナワウラジロガシがほしいというので問い合わせがありました。「こういう授業プログラムが欲しい」という要望に応えられるシステムを作っていこうと思います。

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焼肉のタレにサッカリン/発がん性は大丈夫?  中谷宇吉郎『塩の風趣(ふうしゅ)』の文章から

 私がアウトドアで身につけてきた「舌は健康を守るセンサーだ」という感覚を、中谷宇吉郎が「人間の舌は、化学分析では検出が困難なくらいのごくわずかな物質でも識別できることがある」と書いています。

 食塩の副成分は、塩化マグネシウムを除いては、他はきわめて微量なものであろう。しかし味の問題では、この微量の副成分が、あんがいに重要な役割をすることがあるので、微量だからといって、無視してしまうわけにはいかない。やっかいなことには、人間の舌というものは、非常に敏感なもので、化学分析では検出が困難なくらいのごくわずかの物質でも味ではよく識別のできることがある。

『塩の風趣(ふうしゅ)』より

 今回はそれがテーマではなく、サッカリンの話です。同じ随筆の中に、こういう文章が出てきます。

 粗製塩を使った沢庵でいちばん困るのは、苦味があとに残る点である。サッカリンがあまり喜ばれないのも、やはりあの後味の悪さにあるものと考えられる。ひととおり食物なり飲料なりがのどを通ったあと、あのサッカリン特有の苦味をおびた甘さが、口の中にかなりの時間残ることが、皆にきらわれるいちばん主な原因であろう。

『塩の風趣』

 サッカリンという甘味料の名前を聞くと、ビクリと反応する人も少なくないでしょう。

 発がん性で騒がれたからです。

「そうか宇吉郎さんの頃はの、規制なく使われていたのか…」
と思う人たちは、さらに驚くかもしれません。

〈現在〉販売されている焼肉のタレの成分表示です。

【原材料名】
しょうゆ(大豆・小麦を含む、国内製造)、砂糖、食塩、醸造調味料、かつお節、昆布、かつおエキス(さばを含む)、乾椎茸、香辛料、にんにく、ごま、ごま油/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、甘味料(甘草、ステビア、サッカリンNa)、増粘剤(キサンタン)、保存料(パラオキシ安息香酸)

 ここにもあります。

 焼き肉のタレにだけ使われているわけではありません、サッカリンを使っているタクアンもあります。

 サッカリンは1900年代初頭から低カロリー甘味料として使用されてきました。

 宇吉郎さんがサッカリンの話を書いたのは1952年です。

 1960年代に入ると、動物実験で高用量のサッカリンを摂取させたラットに膀胱がんが発生するという研究結果が報告され、日本でも使用が規制されました。

 その後1975年に、日本で実施されたラットの長期毒性研究などから、サッカリンの膀胱ガンに対する発がん性は否定され、1日許容摂取量は5㎎/kgとし、現在もこの使用基準となっています。とはいえ、他の低カロリー甘味料(アスパルテーム、ステビアなど)が主流になって、サッカリンの利用は一部の食品に限られています。

 今でも「サッカリンは発がん性があるので使用が禁じられている」と考えている人たちは、〈たの研〉の関係者に何人もいました。

 みなさんの周りの人たちに「サッカリンって知っている?」⇨「サッカリンと発がん性の関係、聞いたことある?」というように尋ねてみると『適量での使用であれば、安全性に問題はない』とされていることを知らない人も多いことを知るでしょう。

「食品添加物はあまりとらないほうがよい」という立場からすると「そのまま勘違いしていたほうがよい」という考えも成り立つでしょう。

 けれど実験的な事実を知らないと「発がん性のある焼肉のタレを食べてしまった、発がん性のあるタクアンを食べてしまった、私は癌になるのでは」と不安のまま過ごすこともあります。

 やはり正しい知識を身につけているに越したことはありません。

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楽しい環境学習@裏技「砂の利用」/アウトドアの魅力を教えてくれた本『冒険手帳』21世紀ブックス

 前に紹介した『冒険手帳』から、私が今もキャンプなどで活用している技の一つを紹介します。

 キャンプをしている時、川やキャンプ場などで洗剤をけっこうたくさん使って食器などを洗っている人たちをみかけます。

 環境保全のためには、使う洗剤が少ないに越したことはありません。
 とはいえ、汚れや雑菌が残っていたら困ります。

 中学の頃からスタートした私のキャンプ生活で重宝していたのが、この本の一項『泥は自然の石鹸である』に紹介されていた技です。

 

 泥を探すのは簡単ではない上に、色がつくことも気になるので私ははじめから「砂」を利用しています。
 川や海でキャンプするなら砂だらけですね。

 それを手のひらに軽くのせるくらい(赤ちゃんの拳くらいのイメージ)とって、フライパンやナベなどに入れてください。
 驚くほど、油や汚れを落としてくれます。

 砂や土は自然のヤスリです。その洗浄・汚れ除去能力はすごいので、逆に〈あまり強くこすらないように〉注意しなくてはいけません。
 

 あらかたの汚れをとったあとなら、石けん・洗剤の量は、それこそ1/10くらいの量ですみますよ。

「砂は抵抗がある」という方たちは、川の中、海の中の砂を使ってください、絶えず水で洗浄されているで、とてもクリーンです。

 そういうことは、いずれ教育プランにして広げていきたいと思っています。そういうことを学ぶながら成長すすることも学力向上に欠かせないことだと思っています。

 私を含め、私のキャンプ仲間たちは、アウトドアでそういう洗い方をしてきていて、いまもとても元気です。
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