たのしい教育の発想法@板倉聖宣先生(たのしい教育研究所の設立期からの支援者/日本で最もたくさんの科学絵本を出した人物)の話から

 このサイトで人気がある一つが「たのしい教育の発想法」です。

〈たのしい教育メールマガジン〉から少し紹介しましょう。「仮説の会」を開催していた頃、伊良波さんがコピーして持って来てくれたものがあります。
 私は同じような話を、全国大会のナイター(夜の部)で直接聞いて、とても興味を持ちました。
「自然の科学と社会の科学は別々ではない」という話でもあります。

 今回の話は多くの方たちに嫌われている〈数式〉が出てきます。
 それを中学一年生段階で読むことができるようにわかりやすく手をいれました。
 きっと板倉先生も「うまい」と評価してくれると思います。
 ちなみに、生前、板倉先生が私のまとめた板倉先生の発想法の本(研究会向け)を気に入ってくれて「自分の話を取り上げてわかりやすく構成してよい」と了解をもらっています。

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板倉
ガリレオやニュートンの力学になぞって作り変えたらどうか? 
それを考え直すことによって「社会の力学」がこれまでより少しはよく見えてくるのではないか。
「すべてとは言いませんが、いろいろ見えるのではないか」というのが、私の提案です。
「アリストテレスの力学」があります。

P(動力)=w(動かすものの重さとか慣性とか動かしづらさ)・ v(速度)

です。 ※「・」は「かける(×)」
 これで考えると2倍の力(動力)があれば2倍のスピードが生まれることになります

「みんなで団結して動かそう」と力を合わせると見事に動きますよね、2倍の力を出すと2倍動く。

アリストテレスの力学では説明できないことをニュートンさんが明らかにしました。
ニュートンの力学は F=m・a です。
 それで社会を見るとどうなるか?
質量(m)がそうとう大きいと、力(F)を大きくしても、加速したようには見えません。
質量(m)が大きいと速度の変化はなかなか起こらないのです。
 少しの時間くらい力(F)を加えたのでは加速したように見えない。
 アリストテレスの力学公式「P=w・v」では力(P)が加わると速度がすぐにあらわれることになって下図Aのように変化するはずだけれど、ニュートンの「F=m・a」では下図のBのように動くと説明します。

 もちろん現代のわたし達は一般にニュートンの力学を利用しています。
 Bのグラフを見ると、はじめの方では速度の変化は見えません。
 しかしそのまま続けていくと、グッと変化していくことがわかります。

 もしも社会がアリストテレスのいうように「P=w・v」の世界なら、力を大きくすればその分すぐに動きますから、みんなで押す気になれるでしょう。
 しかし「F=m・a」の世界ではすぐに速度(v)が見えてきません。
これをことわざでどういうかというと「継続は力なり」です。
「動いていないように見えていても実は動いていることがある」のだから、相手は「動いていない」からと簡単にあきらめないことです。
動いているように見えなくても動かしつづけると、加速してきて「動いてるな」とわかります。
教育でいうと「子どもが良くなって来た。子どもがすごく学力が増えて来た。子どもが賢くなった」というのが加速です。
賢くなったのがどんどんわかる状態になる。
ニュートン力学から明らかになる「力×時間」というのは「力積」といいます。「力の継続は力なり」ということです。
もしも社会力学や政治力学といったものがニュートンの式と同じような式で表されるとすると「初めは動いたように見えないけれども、ずーっと押しつづけたり力を加えていると、いつかは動いているのが見えてくる」ということがいえるのです。
「社会の変化というのはそういうものなのだ」というふうに見る見方があったら一味違う社会の見方ができるかもしれないでしょう。
これが、ニュートン力学の第一法則を社会に応用したものです。
それではいつも「継続は力なり」が成り立つのか?
第二法則
どんなことでも力を加えれば、“継続は力なり”で効果を現すか?
「馬鹿を言ってはいけない」
 いくら頑張っても巨大な岩を一人で押しつづけていく、「継続は力なり」で10年押しつづけたって動きません。
これは体を傷めるだけです。

ニュートンの第2法則は「抵抗の法則」です。

P(力)- R(抵抗) = w(重さ)・v(スピード)

ニュートンの第2法則を社会力学に応用すると「原理的に動かないものの継続は馬鹿げている」ということです。
実はこのことはアリストテレスが非常によく知っていました。
アリストテレスは
P(動力)=w(動かすものの重さとか慣性とか動かしづらさ)・ v(速度)
が成り立つには〈動力が抵抗力より大きくなければいけない〉と書いています。
抵抗力より大きくないと、まったく動き出さないことがある、だからあらかじめ「P-R(抵抗力)=w・v」といっているわけです。
こんなことは当たり前ですね。
あまり相手の抵抗力が大きいときには、休むに似たりです。
「継続は力なり」といってそそのかされて〈力をずーっと加えていく〉のは無駄なだけです。

                ⭐️

 問題なのは「いま我々が変えようとしている、動かそうとしているその社会というものが、なぜ動かないのか」です。

つづく

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木が揺れるのをみて◯◯をイメージする@楽しい福祉&教育

 楽しい科学は〈たの研〉の得意とするものの一つです。科学的な見方・考え方ができる人たちが増えてくると、霊感商法に騙される人も減っていきます。
 また社会を着実に良くしていくことにもつながるでしょう。
 原子・分子と〈騙す・だまされる〉〈社会の豊かさ〉はあまり関係ないだろうと思う人もいるかもしれません、そのことについては有料版のメルマガにたくさん書いているのですけど、きっとこのサイトにもちりばめられていると思います。

 興味のある方は、サイドバーに出てくる検索窓に「原子」と打って、過去の記事を読んでみてくださいね。

 これはすっかり暮れた頃にウォーキングしている撮った写真です。

 見ると、いかにも風の強い日だったというのがわかると思います。

 〈たの研〉で毎週先生たちの指導をしている時、ホワイトボードの上に掲げてあったのが「あらゆることを原子・分子の目でイメージすることが正しく物事を判断することにつながる」という言葉です。

 たとえば、私は上の写真を見ていると、こういうシーンが目に浮かびます。

 風というのは空気の原子・分子の動きです。

 風の強い日はこうやってたくさんの原子・分子たちがいろいろなものにぶつかっているわけです。

 木の葉もそれによってゆらされます。

 台風レベルだと空気の原子分子がさらに速く大量に押し寄せますから、大木がポキリと折れてしまうこともあります。

 原子分子のイメージを生き生きと伝える絵本があります、板倉聖宣先生(たのしい教育研究所 初期から支援者/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長)著「もしも原子が見えたなら」国土社 です。

 興味のある方はぜひお求めください➡︎ https://amzn.to/4ljAZ1a

 〈たのしい教育ラボ/たの研〉のプログラム「あつい つめたい のひみつ」も原子・分子の見方・考え方を育てる楽しいプログラムで、美味しい食べ物づくりとセットにした人気の教材です。
 1000部作ったものを増刷したのですけど、それもあとわずかです。
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強大な力でも『経済の法則』には太刀打ちできない@板倉発想法入門@たのしい教育の見方・考え方/応援の気持ちの形の一つが〈たのしい教育メールマガジン〉

 おかげさまで〈たのしい教育メールマガジン〉は毎週好評で、沖縄を超えていろいろなところへ読者を広げています。〈たのしい教育ラボ/たの研〉を応援して下さっている企業・団体のみなさんに加えて、個人個人の支えは楽しい福祉&教育の大きな推進力です。

 さて今週のメルマガへの反響もいろいろ届いています、もっとも熱い言葉が届いたのは「発想法の章」に書いた『経済には独自の法則があって、大きな力でも太刀打ちできない』という話です。

 板倉聖宣(科学よみもの作家/たのしい教育研究所 初期から支援者/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長)先生の『おかねと社会/仮説社』という本のあとがきをテーマに書いた話です。

 仮説社では在庫切れのようで、アマゾンで古本が入手できます。送料込みで400円代ですから、買って置いて損はないと思います⇨ https://amzn.to/4scjamW 

 常々、板倉聖宣のものの見方・考え方でもっと注目してほしいと考えているのが「簡単ではないが、歴史の中にはいろいろな取組みの実験結果が見つかる」という歴史論です。

 社会の科学の授業書『おかねと社会/仮説社』のあとがきを紹介させていただきます。

板倉

 日本のおかねの歴史には、多くの人々の興味の対象となりうるような話題がまだいくつも残っています。
 たとえば「古代の天皇政府が新銭の価値を旧銭の10倍ときめた」というのは、じつは天皇政府の独創ではなくて、中国(唐)の政府をまねたものにすぎません。
 唐の政府は「開元通宝」を作ってから45年後の666年に「乾封泉宝」という文字の入ったコインを作りましたが、そのとき「新銭を旧銭の10枚分として流通させる」と命令して失敗し、1年のうちに新銭を廃止しているのです。
また758~9年になって「乾元重宝」という二種類の大型コインを作って、それを「旧銭の10倍、および50倍に流通させる」と宣言しているのです。
 日本の政府が「和同開珎」以外最初の新銭を作って、それを「旧銭の10枚分のものとして流通させる」と宣告したのは760年のことです。つまり、中国で「当十」「当五十」(ふつうのコインの10または50枚分に当てる)の大銭が発行されてから1~2年しかたっていないのです。これをみると、当時の日本の政府はじつによく中国の政府のやり方を見習っていたことがわかります。

 しかし日本の天皇政府の方が、唐の政府よりもずっと欲張りで無茶でした。唐では666年「乾封泉宝当十銭」を発行したとき、その新銭は旧銭と同じくらいの大きさしかなかったのが失敗したと考えたのでしょう。今度は「開元通宝」よりかなり大きいコインを作ってそれを当十銭としたのです。
 それに当時の唐の国では「安禄山の反乱」という大事件(755~76年)がおきていて国家財政が火の車でした。そこでやむなくコイン改鋳をしたのです。
 唐の国では、このとき物価が一挙にあがって「餓死するものが道に相枕す」という状態になった(『旧唐書(食貨志)』)といいます。
それでコインの偽造がはやり、経済が大混乱して結局2~3年後には新銭も旧銭と同じ一文として流通させることになるのです。
 これに懲りてか、唐の国ではその後二度とそういうことをすることがありませんでした。
ところが日本の古代の天皇政府は、とくべつな非常時でもないのに、はじめは新銭の大きさを旧銭よりもほんの少し大きめにして(のちにはむしろ悪くして)「新銭はこれまでのおかねの10枚分として流通させる」というおふれを何回も度重ねているのです。
 これでは政府がいくらコインを発行しても、人々がそれを使いたがらないのはあたりまえです。中央の政府自身が経済の法則をぶちこわしているのです。
ところが歴史の教科書などには「古代の政府は、708年以来何度も貨幣を発行したが、そのころの日本の社会はまだ貨幣を使いこなすほどに経済活動がすすんでいなかったので、貨幣がひろく流通するに至らなかった」などと書いてあります。
 しかしこれは「当時もそれなりに経済活動が活発だったかも知れないのに、政府が自分の利益ばかり考えたズルイ貨幣政策を実行したので、人々はそれに抵抗したから貨幣経済が発達しなかった」とも考えられるのです。
だからこそ天皇政府の力がよわくなると共に、日本でも貨幣経済が普及するようになったのです。

〈たのしい教育ラボ/たの研〉を強く応援してくださる企業は、力でどうにかしようということでなく、経済の独自の法則をしっかりつかんで伸びてきたに違いありません。

 それはいろいろな人たちの笑顔を伸ばしていく法則なのだとおもいます。

 

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 今週号のメルマガもかなり充実した内容です。

発想法の章を少しだけ抜粋しましょう。

板倉聖宣「騙されないためには疑い深くなればよいのか?」 書籍『科学と方法』から

私たちは、自らすすんでまちがった判断をしようなどとは思いません。「わざとついうっかりする」などということはありません。
ついうっかりするのは、相手がついうっかりまちがわせるような仕組みになっているからなのです。
 そこで、私たちは、どういうときにそういうトリックにひっかかるのか、考えてみなければなりません。
 見かけと本当のこととがちがうとき、私たちはしばしば見かけを真実だと思いこんでしまうのです。
 それでは、どうやったら見かけと真実とのちがいを発見し、トリックにひっかからないようにすることができるのでしょうか。
 この答はあまり簡単ではありません、しかしこれだけはいえるでしょう。
「外観だけでそれを真実と思いこんではいけない」という教訓をもとにして、見かけだけではなかなか信用しない疑り深い態度を身につければよいということです。
 実際こういう疑り深い人間というものはたくさんいるものです。きっとそれらの人々はいろいろのトリックにひっかかって、いやというほど痛めつけられた経験があるのでしょう。
 しかし疑り深い人間になることというだけでは、いかにもみじめな話です。
 デマにひっかからないための防衛手段としてはよいと思われるかも知れませんが、この教訓がまたデマ宣伝に利用されることがあります。

 

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