南極に土はあるの? たのしい理科・楽しい地理

 県外に出ると、行きたい処だらけで、あっという間に時が過ぎていきます。これは、初期の日本の南極観測隊を乗せた船〈宗谷〉を見に行った時の写真です。南極は、タイミングがよければ教師代表として実際に行くことができた処で、今でもあこがれの地で、宗谷には何度も来ています。 

 船内の展示室にはたくさんの写真が並べられていて、何度みても観測隊・越冬隊の様子に心動かされます。

 これは観測隊を送る時の宗谷の全貌です、掲示されていた写真です。

 下は実際に甲板に出て私が撮った写真です、けっこう広いんですよ。隊員たちがここでラジオ体操したり、タロ・ジロたち樺太犬と戯れていた場所です。

 タイトルの「南極に土はあるのか?」について、この写真をご覧ください。日本の南極基地を建てるための資材や研究、生活をするための資材が並んでいます、南極ですよ。

 南極は年中氷に覆われているというイメージが強くて、私がタイトルにあるような質問をすると、ほとんどの人たちから「年中氷だらけです」というような答えおが返ってきます。でも夏は氷がとける場所もあって、そこは上のような眺めになるんです。
 マスコミをはじめとして、ものごとの極端なイメージを伝えることが多くて、年中氷に覆われた場所が南極だという記憶になるのでしょう。

「南極」の話をするときに映画『南極料理人』を紹介することがおおいのですけど、宗谷の船内の展示にはまるでその映画のワンシーンかと思えるような写真もありました。   南極は未知多き壮大なる大陸です。

 南極好きが増えるてくると嬉しいです。

 ちなみに私いっきゅうが南極好きになったのは、ある先生から記念にいただいた、第一次南極越冬隊の隊長だった西堀榮三郎著「出る杭をのばす」を読んでからです。
 興味のある人はサイト左から、〈スマホ〉の方は各記事の一番下〈サブコンテンツ〉をクリックすると検索画面が出てきます。

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賢治さん(宮沢)の手紙@心を伝える

 賢治さんのことをメルマガに書いたら、丁寧な感想をいただきました。その中で、私が好きな賢治さんのことばを紹介したので、ここに書きたいと思います。
 賢治さんが教え子に返信した手紙の後半を切り取ったものです。
 味わい深いことばだと思います、読んでみてください。
              ※私が行変えし、句読点をあえて省きました

風のなかを自由にあるけるとか

はっきりした声で何時間も話ができるとか

じぶんの兄弟のために何円かを手伝ヘるとか

いふやうなことは

できないものから見れば

神の業にも均しいものです

そんなことはもう人間の当然の権利だ

などといふやうな考では

本気に観察した世界の実際と余り遠いものです

どうか今のご生活を大切にお護り下さい

上のそらでなしに

しっかり落ちついて

一時の感激や興奮を避け

楽しめるものは楽しみ

苦しまなければならないものは苦しんで

生きて行きませう

  1933年(昭和8年)9月11日

   柳原昌悦宛て

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893225131/episodes/1177354054893227351

 日付に注目してみてください。

 1933年9月11日とあります。

 賢治さんは1933年9月21日に37歳で生涯を終えました。

 それを知ると「風のなかを自由にあるけるとか はっきりした声で何時間も話ができるとか」という言葉の重みが強くなります。

 今でこそ童話作家として有名な賢治さんですけど、生きている時に評価されることはありませんでした。

 そういうことも感じながら、賢治さんの作品に触れてみませんか。
 青空文庫で一つひとつ開いて読むこともできるのですけど、一冊にまとまった電子書籍(kindle)も販売されています、ここ数日以内なら198円のようです。

https://amzn.to/4514Cft

 

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板倉聖宣『科学的とはどういうことか』の紹介③/読者の方の要望に答えて

  霊視、透視、予知能力など〈超能力〉についての科学的な見方・考え方〈第三回目〉です、ここで今回の内容は一区切りとします。未読の方は二つ戻って読み始めてください。出典は板倉聖宣著『科学的とはどういうことか』仮説社 です。気に入った方は、ぜひ入手してください。子ども大人を広く対象にした本で、私が学校で子どもたちに紹介した内容の一つです。

⇩クリック

 X線の発見以後、科学界では、じつにたくさんの大発見が報じられた。日本でも、のちに京大教授になった村岡範為馳が「渣蛍線」の発見を報じた。
 蛍の出す光をボール紙で渣すとX線類似の放射線が出るというのである。しかし、その酒蛍線の発見を含めて、大部分の大発見はあとがつづかず、まちがいとされた。そこでレントゲンは、「大発見」のニュースをきくたびに機嫌を悪くするようになったという。
 なぜ、客観性を誇りとする科学者までが、そういうたくさんのまちがった大発見を報ずるのか。それは、たいていの場合、功をあせりすぎるからである。X線発見直後の「大発見」のラッシュがそうである。長岡の水銀還金成功の発表も、ドイツでの水銀還金実験の成功の電報をうけてあせって行なわれたものである。

 昨年の超能力事件で一部の電気通信学者がスプーン曲げ超能力の真実性を支持したのも「外国でそういう研究が進んでいる」という情報にあせった結果と見ることもできるだろう。
 科学者たちも大発見の功をあせりすぎると超能力者同様になるのである。

 19世紀の末、フランスのノーベル賞化学者モアサンは人工ダイヤモンドの製造に成功したと発表したが、これはご本人の没後、そのまちがいのからくりがはっきりした。未亡人の発表によると、「助手がその仕事にうんざりし、先生を喜ばせてやろうと思って実験材料の中にこっそりダイヤモンドの粉をまぜておいた」ことがわかったというのである。科学の世界でも超能力の世界と同じようなインチキの行なわれることもあるわけだ。しかし、だからといって科学は全体としてはごまかされることがない。それは科学には「追試ができなければダメ」という大原則があるからだ。
 ところが「超能力の実験(予言)成功」などという話になると、はじめからまるでそそっかしいから、その真実性をまじめに論じるなんて気にもなれない。
 今度の美和ちゃんの所在透視事件にしてもそうだ。昔から「失せもの占い」というものがいろいろあって、それが見事「当たった」と思われたことが少なくない。

 

 それは、一つには偶然にもよるが、一つには「当たった」と思わせるやり方がうまいからであり、もう一つには下工作があるからである。

 板倉先生の話はここまでにしておきましょう、興味のある方は入手してくださいね。上の本の画像をクリックするとジャンプします。

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特別支援の先生は少人数加配教師ではない/PEALカウンセリングの事例から

〈たの研/たのしい教育研究所〉に相談に来る方たちが、その中で心を落ち着けて新しいアイディアに可能性を見出して元気になっていくのはどうしてか?

〈たの研/たのしい教育研究所〉の支援メンバーがPEALカウンセラーかつ、自らたのしく教師活動を続けてきた〈たのしい教育のプロフェッショナル〉だからです。

 まだまだあります。

 いわゆる仕事として相談を受けているのではなく、その人を支援したいという熱意・感情から出発しているというのも大きな一つです。

 悩みや混乱が大きくなる前に気軽にお問い合わせください。

 以前、特別支援のA先生から相談がありました。※いつものように特定できるような部分は脚色して紹介します

 その先生が担当する特支のクラスに四年生のB子さんが算数の時間に通級してくるそうです。B子さんは毎回、クラスでみんながやっている算数のプリントを渡され、「特支の先生とプリントをやるように」と指示されてやってくるそうで、A先生は、担任の先生のいうようにすすめているのですけど、このままでよいのか悩み始めていました。

 特支の先生は、その子のもつハンディーの程度を把握して、その子の可能性が伸びていくように、その子が興味をもって主体的に取り組み、成就感を味わうことができるような指導内容を取り上げるスペシャリストです。※ちなみに私いっきゅうは大学で特別支援教育を真剣に学び、教員採用試験の時、特支学校にしようか真剣に迷ったくらいですから、特支の内容についても把握しています。門外漢ではなく私もエキスパートの一人です

 学校には〈少人数加配〉的に配置される先生たちがいます。一般に〈支援員〉と呼ばれます、一斉授業では指導が難しい子どもについてあげる先生です。

 特別支援学級を担当する先生は支援員ではなく、特別な配慮を要する子の実情に合わせて、スペシャルの支援を任されている先生です。担任の先生の指示にしたがってヘルプするのではなく、担任の先生と対等な立場でその子の可能性を伸ばしていくように支援していくスペシャリストです。

 特別支援学級、特別支援学校について基準を定めた指導要領にはこうあります。

第3 個別の指導計画の作成と内容の取扱い

1 自立活動の指導に当たっては,個々の児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等の的確な把握に基づき,指導すべき課題を明確にすることによって,指導目標及び指導内容を設定し,個別の指導計画を作成するものとする。その際,第2に示す内容の中からそれぞれに必要とする項目を選定し,それらを相互に関連付け,具体的に指導内容を設定するものとする。

2 個別の指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

⑶ 具体的な指導内容を設定する際には,以下の点を考慮すること。
ア 児童又は生徒が,興味をもって主体的に取り組み,成就感を味わうとともに自己を肯定的に捉えることができるような指導内容を取り上げること

 その子について「個別の指導計画」を作成してすすめること、その時には「児童又は生徒が,興味をもって主体的に取り組み,成就感を味わうとともに自己を肯定的に捉えることができるような指導内容を取り上げること」と明記されています。

 「特別支援学級でクラスでみんながやっているプリントをすすめる」を、その子固有の支援と考えるのは無理があります。困るからよその教室でやってきて、というようにとらえることができないわけでもありません。

 その先生が言語化できずモヤモヤしていたことは、PEALカウンセリングの中で焦点化され、ではどうするかという選択肢を一緒に考えていきました。

 結果として「管理職に相談して、B子さんの具体的な支援方法について担任を含んで相談する。その後、特別支援をテーマにする会議で広く、特別支援学級の意義、方法について確認する」という方法をすすめることを選択しました。

 A先生はその後、ふっきれて、元気に教師を続けていると連絡がありました。

 先生たちは、働かされ放題の過酷な労働環境の中でも子どもたちが大好きで、その子たちのことを大切に考えています。
 PEALカウンセリングの中で、きっとよりよい方法を見出していけるでしょう。これからも先生たちの支援に全力をあげていきたいと思います。

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