楽しい文学研究:『高村光太郎』が過ごした小屋

 テレビで高村光太郎の話をしていました、このサイトでも何度か書いた、好きな随筆を残してくれた作家(彫刻家であり文筆家、書家)です。

 光太郎さんのことをあまり詳しく知らない頃、光太郎さんが岩手花巻で過ごした小屋を残しているという記念館を訪ねたことがありました。

 サイトにある高村山荘はこういう建物です。「こんな立派な小屋に住んでいたのか、さぞかし村の人たちがたくさんお金を出して建ててくれたのだろう。あるいは父親の高村光雲の遺産で建てたのか・・・」

 そう思っていたら、それは実際に光太郎さんが住んでいた7坪ほどの小屋を守るために外側に兜のようにして建てられたものでした。

 「山の秋」「山の雪」「山の春」などを読んで、その小屋は山の中に建てられたものだろうと考えていたら、そこは山のふもとの平たい場所で、後ろに小山があるところでした。

 光太郎さんのことをいろいろ調べていると、不思議に思うことがいくつも出てきます。

 なぜ東京生まれ東京育ちの光太郎さんが花巻の田舎で不便な暮らしに入ったのか?

 一般に、第二次世界大戦中に戦意高揚の詩を書いたことを悔いてと言われています。こういう詩です ※ある詩の一節

天皇あやふし。

ただこの一語が

私の一切を決定した。

子供の時のおぢいさんが、

父が母がそこに居た。

少年の日の家の雲霧が

部屋一ぱいに立ちこめた。

私の耳は祖先の声でみたされ、

陛下が、陛下がと

あえぐ意識はめくるめいた。

身をすてるほか今はない。

陛下をまもらう。

 それがどうもしっくりこないのです。
 それもあったでしょう。
 けれどそういう懺悔の日々から「山の春」「山の秋」「雪の冬」といった作品が生まれてくるのだろうか・・・

 東京の空襲で住処のアトリエは焼け、花巻に疎開した光太郎は、終戦後もそのまま花巻で暮らそうと決心したというのが本当のところではないのかな。

 一般には〈1914年、光太郎31歳の時、智恵子と結婚〉と記されているけれど、その時、2人は結婚していなかったとのことを知りました。
 籍を入れたのは、それから20年後、智惠子が生を閉じるわずか4~5年前のことです。結婚というの法律で定義された言葉です、1914年には結婚していたのではなく、一緒に暮らしたということになります。
 どうしてそれをそのまま書かないのだろう・・・
 それによって2人が変な目で見られると感じた人たちの配慮からなのでしょう。
 とはいえ、法律用語を異なる解釈で記してよいのかな。
 それを知った光太郎さんは、なんというだろう?

 体感的に調べていくと、どんどんいろいろな疑問が湧いて、それなりの自分の答えが見つかってきます。もちろん、さらに別な答えを手にすることもあるでしょう。

 予想しながら調べていく光太郎さんの人生は、どきどきするほどのミステリーです。

 みなさんもまず光太郎さんの作品を朗読で味わってみませんか。

 

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アドラー心理学の野田俊作先生から学んだこと〈非主張的な自己主張〉

 先日、沖縄でアドラー心理学を学んで独立したという方と話をしたことがあります。アドラー心理学といってもいろいろなものが登場しているのだと実感したと同時に、その方が野田先生の名前を知らなかったことに驚きました。

 アドラー心理学のカウンセリングを学びに大阪の野田俊作先生(日本に本格的なアドラー心理学をー持ち込んだ医師でカウンセリングの達人)の元に通った日々は、今のPEALカウンセリングの基本を形作った大切な時期であると同時に、野田先生に可愛がってもらったことは忘れられません。

 カウンセラー養成講座で鍛えてもらったことに加えて、夜一緒に出かけ、人間観、カウンセリング観、チベット仏教の話など、たくさんのことを学ばせてもらいました。もちろん原子論者(まっとうな科学者)の私は、チベット仏教の教えについて興味はないのだけど、アウトドアの先駆者として尊敬している河口慧海和尚の『チベット旅行記』に出てくる話を元に、かなり話し込んだものです。

 野田先生はカウンセリング技法だけでなく、親が子どもとどう付き合っていくか、というテーマについても力をいれていました。「子どもが成長していく過程で、自己主張するっていうことは良いことだと考える人が多いけど、マイナス的な自己主張もある。〈非主張的な自己主張〉➡︎〈攻撃的な自己主張〉➡︎〈復讐的な自己主張〉という流れ。そういくのではなく、子どもたちには上手な自己主張を学んでもらおう」という話をはじめて聞いた時には、何のことだかわからなかったのだけど、アドラー心理学全体に流れるコミニュケーション理論を学んでいくうちに、その大切さも理解できるようになりました。

 親子関係で私に相談しにくる方たちに、時々その時の野田先生の話をすることもあります。

 野田先生の著書『続アドラー心理学 トーキングセミナー』から取り出してみましょう。私がはじめに聞いた時、何のことだ? と感じた〈非主張的な自己主張〉について。

 

②非主張的な自己主張
 第二は「非主張的」なやり方です。

 それは、相手が傷つくことを恐れて、あるいは相手に傷つけられることを恐れて自分の要求を口に出さないでいるという、引っ込み思案な態度です。

 このような態度をとる人も多く見受けられます。

言いたいことはある、してほしいことはあるけれども、それを言うと相手が傷つくのではないか、あるいはその反応として、相手から攻撃が返ってきて自分が傷つくのではないか、そのようなことを恐れて、結局要求を言わずじまいで終わるということです。
 この態度はあまり望ましい態度ではありません。
 なるほど人間関係のトラブルは避けられるかもしれませんけれども、私の望んでいたことが相手に伝わらないわけですから、最終的にやはり誤解されたままで終わるということになる可能性があります。
 われわれには自分の要求を口に出して言わない権利があります。しかしながら、その時にはいくつかの責任を引き受けなければなりません。

 自分の要求を口に出して言わない権利を主張すると、相手にもまた要求を口に出して言わない権利を認めるという責任を引き受けなければなりません。

また、これが問題なんですが、相手に誤解されてしまうという責任を引き受けなければなりません。

 こちらが伝えなかったわけですから、相手が誤解したとしても、それはこちらの責任です。
 非主張的な態度、自分の要求をはっきり口に出して
言わない態度は、結局、対人関係をその場はうまく繕
うかもしれないけれども、長い目で見るとこじらせて
大きな要因になります。

 続アドラー心理学 トーキングセミナー p135

 クラスには必ずといってよいほど、何人かこういうタイプの子がいました。たのしい教育プログラムをしていくと、そういう子どもたちも、自分の考えを伝えることができるようになってきます。

 対人関係的なことも、たのしい教育とのセットでうまくいく。

 いずれその話も書いてみようと思います。

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10月のたのしい時間のご案内〈たのしい教育Enjoy-Cafe〉

たのしいご案内 🎃🎃🎃
みなさん、おはようございます☀
朝夕は涼しい風が吹き、少しずつ秋の気配を感じます。
学校では運動会練習などで忙しい日々だと思いますが体調などお変わりないですか。
おまたせしました、今月も『たのしい教育Enjoy-Cafe』を開催します。
10/31(木)です✨
『子どもたちも先生もわくわく』できる内容を準備しています♫
一緒にたのしく学びましょう。

人数制限があるので、早めのお申し込みをおすすめします。普通学級から特別支援のクラスまでたのしく実施できる内容がいっぱいですよ。

🎃🌱教師だけでなく保護者の方も参加可能です。
 
👻👻👻
 
⭐️たのしい教育enjoy cafe⭐️
 
日時 2024.10.31(木)
18時半~20時
 場所 たのしい教育研究所 第三研究所(沖縄市登川)
人数 10名以内
会費 1000円➕ 軽食代200円(飲み物とおにぎりを準備します)
内容 特別支援の児童にかぎらず、どの子の可能性も伸ばして行けるような教材を紹介したいと考えています。
 
🍂メニュー🍂(予定)
①たのしい授業プラン、自立活動
②たのしく仲良くゲーム
③わくわくものづくり
④たのしい読みかたり
⑤Q&A等
 
気軽にご参加お待ちしています。
 

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〈たの研〉のアイディアセッションはとってもたのしい@楽しい教育プログラムづくり

〈たの研〉の教材プログラムづくり、アイディアセッションは、プログラムの作成に至る過程がとてもたのしい時間です。

 これは5人でセッションしているところです。

 セッションは話し合いだけで終わることはありません。
 途中、A先生が2種類のボールを手に、メンバーに予想を立ててもらっています。
 子どもたちがとても盛り上がってくれたとのこと。


〈たの研〉には、子どもたち、先生、保護者のみなさんの笑顔と智慧と可能性を伸ばす活動が大好きなメンバーが揃っています。すでに7万人以上の授業・ワークショップ実績があって、99%の参加者満足度を続けていますから、メンバーの実力は全国的にみてもトップクラスといってよいでしょう。

 今週は本島北部で親子向けの、たのしいワークショップがあります。

 実施希望のみなさんは、遠慮なくお問い合わせください。
 自治体、自治会、企業、学校などへは費用の負担をお願いしているのですけど、状況によって負担0で実施しているところもたくさんあります。
 遠慮なくお問い合わせください。

 また、〈たの研/たのしい教育研究所〉の活動を支援してくださる可能性のある組織団体からのお問い合わせも大歓迎です。授業・ワークショップ、このサイトなどで組織・団体名を掲示して、その貴重な活動を讃えています。

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