(質問)自動車はいつ誕生したでしょう? アイディアの生まれる自由度✖️熱意①

 今日は〈たのしい工学〉の話です。内部で燃やして動く機関⇨内燃機関つまりエンジンの話をきっかけに、日頃考えていることを書きたいと思います、短く収めて二回でとまるかなぁ。

 有料メルマガを読んでくれている方たちから「このサイトも時々メルマガに近い濃さでかいてますね」という便りをもらうことがあります。文字数や書いている時間の長さなどを単純に比較すると有料メルマガ版が長くて濃いのですけど、公式サイトへの時間あたりの熱量は決してひけをとりません。

 陸上の〈移動・運送手段〉などで自動車が活躍しています。

 馬や牛などが引くのではなく自動で走る・動く車、それが〈自動車〉です。

 人間がはじめて自動車をつくったのはいつのことでしょう、予想してみてください。

 その前に、世界初の自動車(自動で走る車)がどういうものだったか見てください、フランスのキュニョーが発明したこの車が一番はじめの自動車だと言われています。

wikipediaより

 

質問

この自動車は日本でいうといつ頃できたものでしょうか?

 ア.江戸時代ごろ 1600(関ヶ原の戦い)~1868年(明治維新まで)
 イ.明治ごろ1868~1912年
 ウ.大正から昭和 1912~1989年
 エ.その他

どうしてそう思いましたか?

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世界初の自動車

世界初の自動で走る車は1769年と1770年の2年間に2台製作されたと記されています、フランスのキュニョーさんが作りました(wikipedia)。

日本の歴史でいうと江戸時代の真ん中あたりです。

その頃の日本の移動手段・交通手段の主なものは駕籠(かご)でした。世界初の自動車が誕生した1769年から100年経っても日本では、同じく駕籠が中心でした。

駕籠 wikipediaより

 この差はかなり大きいですね。

  ヨーロッパでは、かなり早く自動で移動していく車の研究がすすみ、どんどん改良がすすんでいきます。

 以前も科学の発展をテーマに似たことを書いたのですけど、今回は少し視点を変えてみていきたいと思います。

 いろいろな答えがあると思うのですけど、みなさんは日本とヨーロッパに生じた歴然としたこの大差はなんだったと思いますか?

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楽しい国語ほか〈たのしい教育メールマガジンの内容〉-教室を家庭をたのしく元気にする教育マガジンです!

 たのしい教育メールマガジンについての質問が届いています。久しぶりにメルマガの記事を紹介しましょう。教室も家庭が、子どもも大人も明るく週一で届く、実践的な内容になっています。全体は大きく四つの章で構成しています。

 まず〈たのしい教育研究所の今日この頃〉という章からはじまります、購読費は全て、たのしい教育の普及に利用されているので、それがわかる様にしています。

 たいてい四つくらいの記事をのせているのですけど、その中の一つを軽く紹介しましょう。そういう記事に心動かされ、子どもとの関係づくりに発展したという便りもいろいろ届きます。


〈たの研〉にはいろいろな方たちからの相談がきます。
 ある先生からクラスがうまくいかないという相談があり、その中で「教育委員会が実施する達成度テストの順位がとても気になります。校長先生からもいろいろ言われます」 という話がありました。

いっきゅう:どれくらい気になりますか?
相談者:やっぱりある程度の学力がついていないと子どもたちは後々、苦労すると思うんです…
いっきゅう:学力というのはテストの点数のことですね、ある程度というとどのくらいあると苦労しないということでしょうか?
相談者:県の平均レベルくらいはあった方がいいと思います。
 それくらいあったら、学校でも校長先生からいろいろ言われることはないのですけど…
いっきゅう:「点数が取れない子どもはますます勉強が嫌いになって教師のいうことを聞かなくなる。点数が取れる様になれば、そこから学ぶたのしさが生まれて勉強するようになる、学校もたのしくなる」という考え方ですね。
 ところでそのことはたくさんの教師が何十年も前から考えてきたことです。多くの先生たちも〈何となくそう言えるだろう〉と考えていると思います。
 それは本当のことなのかは、その結果を見ていかないとわかりません。
 それが正しいことだとすると、これこれこういうことが言えることになりますよね…

 テストの点数の話題になると、たいていこういう内容が交わされます。そろそろそのことをしっかり統計を示しながら《教育プラン》をまとめておこうと思います。
 秋の講座に間に合うといいなぁ~

お便りを紹介することもあります、今回はこの手紙でした。

 二つ目は〈たのしい教育実践〉の章です、今回は「たのしい作文指導」の具体的方法をとりあげました、家庭でも学校でもたのしめます。

 実践の部分はメルマガの読者の方向けなので、そのはじめの部分を載せましょう。

⭐️はじめに
 今週末〈たのしい作文指導『たの作』〉を数冊買いに来てくれた先生がいました。その先生は以前購入してくれていて
「一冊購入すれば、授業では著作権フリーで何枚でも印刷できますよ」
と説明しているので、不思議に思ったのですけど「学校の周りの先生たちもぜひ欲しいというので、まとめて購入しに来ました」とのこと。
 同じ学校には〈たの作1〉でたのしんでくれていた先生もいて「〈1〉を◯冊、〈2〉は自分の分も含めて◯冊」とたくさん仕入れていってくれました。
 たまたま私も〈たの研〉にいたので、いろいろお話しすることができました、嬉しい話をいっぱい聞くことができました。
 その中で「同僚の先生が〈忙しい日々、苦しかった宿題ノートをチェックするのがたのしくなってきました〉と話していました」という声があり、印刷などを担当しているスタッフのA先生も「うれしい~」と声をあげていました。
 私自身がそうだったので、目に浮かぶようです。
 子どもたちの宿題ノートをチェックするのは教師の日々のルーティンの一つです。私が教師をスタートさせた1984年頃、先輩の中には「家庭学習というのは家庭でやるもので学校でチェックするのはおかしい」ときっぱり発言する先生たちがいました。
 そのうちに「授業と連動した家庭学習が重要である」という優等生特有の上意下達の流れが来て、その名の通り〈家庭での学習〉が〈学校学習の延長〉になっています。
 そうして家庭学習のチェックは教師の多忙化に拍車をかける一つになりました。
 家庭学習では、漢字や計算などの問題のほか、〈日記〉や〈感想〉を書いてもらうのが普通です。多くの子どもたちが作文が好きではないので、好きではないものを毎日書かされると、ますます嫌になっていきます。
 料理がイヤな人が料理を作ると出来上がったものがどうなのか想像がつく様に、書くことがイヤであればあるほど綴られた文章の出来ぐあいも察しがつきますね。
 チェックする時、漢字とかなら全体の整いをパッとみることもできるます、計算プリントなら答えが準備されているので、ある程度単純作業になるのですけど、作文は〈文章が正しく書かれているか〉〈漢字・送り仮名の間違いはないか〉〈言いたいことが伝わってくるか〉など、脳をフル稼働することになりますから疲れます。子どもにとっても教師にとっても苦しいものに、脳をフル稼働させられると疲労度が増すわけです。それらをたとえばクラス30人分、毎日毎日読んでコメントしていく作業はかなり大変です。
 実際〈たの作〉は、私が久しぶりに担任を持った時に強く感じて、子ども達が作文が好きになるように、私自身が読み甲斐のある文章、子どもたちのステキなところを読みたくて、
「書きたいテーマが見つからない人は、これについて書いてきてね」という様に始まったものでした。
 そのことは以前から何度かやってきたのですけど、退職する計画で赴任した学校で、ラスト2年担任を持たせてもらった時、その方法で毎日実施してみることにしました、子どもたちがどんどん喜んでくれて、結果として大成功でした。
 給食時間に丸つけして作文を読みコメントを書くのですけど、そこで読む子どもたちの文章がとても面白くて、食事をしつつおしゃべりで盛り上がっている子どもたちに「みんな、聞いてくれ~」と読んであげました。聞いている子どもたちの顔も輝いていきました、「おもしろい!」と声をあげてくれる子どもたちもいます。
 書いた子の名前はあえて読み上げないのですけど、その子の顔もとっても輝くことがわかります。
 次第に子どもたちは、私が宿題の丸つけをはじめると「お、そろそろみたい」と感じてお喋りをやめ耳を澄ませるようになりました。
 私も子どもたちのセンスが文章として形作られたものを読むこの時間が大好きでした。
 去年のメルマガで〈たの作1〉を紹介したのですけど、今回は新しい内容の《2》からいつか紹介しましょう。
 市販版はそれぞれ44カード入っています。

 映画や小説などを紹介する章もあります、教師・おとなの人生を豊かにする章です。

 

 ラストは〈たのしい教育の発想法〉です、これもとても人気があります。

 今回は、このサイトで軽く紹介した、板倉聖宣の《私のあそび論》です、かなりのボリュームなので、前編・後編に分けて紹介することにしました。

 今回、最初に届いたおたよりに綴られていたのは〈授業の章〉の内容と〈たのしい教育の今日この頃〉の章についてでした。

 週に一回、というのは学校や家庭で実施しやすい頻度だと思います。興味のある方はお問合せください、年間購読〈12000円〉で、教材の割引や講座参加費の割引もあります。
 出していただいた費用は全て、教材費や保険、いろいろな方達へのたのしい教育の普及、一人親家庭への支援などに利用されます。たのしい教育研究所への支援という意味で購読してくださる方も歓迎です。  ① 毎日1回の〈いいね〉クリックで「たの研」がもっと元気になる!⬅︎応援クリック

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楽しい島言葉-おいしい食べ物づくりで島言葉!/いろいろな方たちに好評。子どもたちからの評価をもっと集めてから一般公開します

 たのしい島言葉(しまくとぅば)の教材プログラム作成はどんどん進んでいます。すでに作成したプログラムをたのしんでもらうミニ講座や学校で子どもたちや保護者のみなさんにプログラムを紹介する時間をとっています。希望する方はお問い合わせください。

 さて島言葉に興味関心の高い方たちと協力して現在作成がすすんでいるのが「たのしもう 島くとぅば(食べ物づくり編)」です。

 以前「ゆーぬく」について書いたのですけど、その後も「琉球伝統でシンプルかつおいしい」という評価がいろいろな人たちから寄せられ、原稿作りがすすんでいます。いろいろな方たちから好評の〈一枚シートでたのしめる〉というフレームは今回も同じです。

 
 たのしい教育研究所のプログラム作成も「予想⇨実験」をいくつも重ねていく過程で出来上がります。

 大人の評価はほぼ確定してきたのですけど、子どもたちからの評価をもっと広くあつめなくては一般公表できません。

 試してみたい方は、ゲラずりの原稿と限定動画視聴サイトをセットにしてお届けします、気軽にお問い合わせください。

 どうしてたのしい教育研究所が琉球の言葉の教育に本気で乗り出したのか?
 古いものは残さなくてはいけない、というのではありません。古い文化伝統の中には人権侵害的なものや虐待的な所作があるかもしれません、それらも全て守り受け継ぐ必要があるか?
 答えは明らかでしょう。
 沖縄の言葉に限らず、その地の人たちが古くから守り残してきた言葉にはそこで暮らした人々の大切な想いが保存されています。今の時代にも通じるもの、失われた大切なものの見方・考え方etc. それらを失うのはとてももったいないことです。古い言葉に堪能な方たちがいなくなってから古文書などで学ぶのは損失が大きすぎます。
 たのしく島言葉を学ぶ、それはとても意義の大きいことだと思っています。

 またたのしく島言葉を学んでいくことは、楽しい国語、たのしい道徳、楽しい社会etc.いろいろな教科に発展していくでしょう。結果として本質的な学力を高めることにつながるに違いありません。
 賛同してくれる方たちが増えていくことをたのしみにしています。

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楽しい社会:自然法としての基本的人権-たのしい教育の発想法

 メルマガで紹介した板倉聖宣「最後の奴隷制度としての多数決原理」が好評でいろいろな反応が届いています。

 その中の一つの骨子が「人間社会はその時の状況にあわせていろいろな法律を制定するが、憲法を含みそういった法律の上位にある概念として《自然法》がある、基本的人権はその自然法である」という話です。

 メルマガは板倉先生の話を中心にしたので、ここで《自然法》について書きましょう、メルマガ読者の皆さんも読んでくれることを期待しています。

 自然法は英語でNatural Law、「時代が変わっても住んでいる場所が変わっても、人間なら誰でも持っている権利。人間が生まれながらに与えられる法体系」です。

 子どもたち向けのサイトに〈学研のキッズネット〉があります、そこにある説明がわかりやすいと思います。

しぜんほう【自然法】

社会生活の基礎(きそにあって,時代と場所とにかかわらず効力(こうりょくをもつと考えられる(ほう自然法(しぜんほうは,古代には古くからの永遠(えいえん(ほう,中世には人間に啓示(けいじされた神の意志(いし,近代では理性(りせいによって見いだされる人間の自然(しぜん(ほうと考えられた。

自然法(しぜんほう思想は,イギリス革命(かくめい・フランス革命(かくめいなどで,人間の権利(けんりや自由の主張(しゅちょう指導原理(しどうげんりとして大きな役割(やくわりをはたした。

 日本の憲法にもその考え方がはっきりと書かれています、日本国憲法第11条です。

第十一条

 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる

 基本的人権は憲法が保障するように書かれているのですけど、もちろん憲法が改正されて〈基本的人権は保障されない〉となるのか?

 No

「侵すことのできない永久の権利」つまり〈自然法〉だからです。

 絶対権力者だった王様に対して、人々が「人間には本来もっている権利があるのだ」と立ち上がり、その自然法つまり人間が基本的に持っている人権を全面に出して打ち倒したのがイギリス革命やフランス革命です。世界で権力者に対して民衆が立ち上がった時、自然法の考え方が影響していたことは間違いないでしょう。

 ところが現在、民主主義といわれる多数決という手法で、いろいろな人たちが自分の意図と反することを押し付けられることがある。そういった、意に反することを押し付ける行為としての〈多数決〉は『最後の奴隷制』だと教えてくれたのが板倉聖宣でした、社会科の教科書で教えられてきた私には、そう見抜くだけの力はありませんでした。
 月刊 たのしい授業1987-4月号の「最後の奴隷制としての多数決原理」から引用しましょう。

板倉聖宣
 それならどうしたらよいのでしょうか。
 実はそのことは普から問題になっていたのです。そしてそのことを憂えた思想家たちは普から民主主義的な原理に優先するものとして〈基本的人権〉という概念を産み出したのです。
「いかなる社会といえども基本的人権というものは犯してはいけない」
「基本的人権が犯されたら、いかなる法も有効性を失う」と考えて《自然法》という概念を生みだしたのです。
「どんな社会の法も〈自然法〉に反しではならない。〈自然法〉はあらゆる法に優先する」というわけです。
 私のように敗戦後すぐに〈民主主義の素晴らしさ〉を納得した人間は、その民主主義の理解の前提として、そのようなく基本的人権〉や〈自然法〉の理解がありました、それがなかったら民主主義なんていうものは少しも素晴らしいとは思えなかったことでしょう。
 それなのにその基本的人権という思想なしに民主主義がもてはやされたことから問題がおかしくなってきたと思うのです。

「学校で〈多数決に従わない権利〉を認めたら大変なことになる」と考える人も多いかもしれません。そうでしょうか?
 教育という場ほど、そういうことをゆっくり丁寧に伝えてあげられるとおもうのですけど、ここからは長くなるので、いずれメルマガで書かせていただきたいと思います。

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