〈たのラボ〉の日常@珈琲焙煎と楽しい福祉&教育 の活動 ①

おかげさまで多くの方に読んでいただけるようになり
教育・福祉関係者だけでなく、いろいろな職業の方たちの
お話を読ませてもらえるようになりました。

質問や大切な意見などを送ってくれる方の多くは
お仕事も一緒に伝えてくれます。
ここ最近でいうと、
医者、弁護士、農協の職員の方から
お便りをいただきました。

これまで何度か珈琲のことを書いたことがあります。
その時、喫茶店で働いているTさんから
お便りをいただいたことがありました。

ここ一年くらいは、やりとりがないので、
今回は、そのTさんに語るつもりで
はじめてみたいと思います。
もちろん「珈琲には興味がない」というみなさんにも
心のどこかに残る内容になると思います。

      ⭐️

どれくらい前からでしょう、
〈たのラボ〉での私のスタートは
3日に一度くらい珈琲焙煎から始まる日々です。

この夏の忙しさの中でしばらく遠のいていた日々、
お店の珈琲豆を味わっていたら
スタッフのAさんが見様見真似で
生前を焙煎してくれました。

かたじけない…

とても美味しかったです。

今週、私もやっと焙煎する時間をつくることができました。

珈琲豆は焙煎の時、二回爆(は)ぜます。

一度目は豆の中の水分が膨らんで弾ける時です、
とても良い香りがします。

二度目は油分が滲み出る頃、内部のガスで弾ます。

私のようにダークローストが好きな人は、
二爆ぜの時からどれくらい熱して止めるかが勝負です。

私はこの色艶で判断しています。

⭐️

「めんどうな作業してないで焙煎された豆を買えばいいのに」
そう感じる人もいるでしょう。

 自分で焙煎する前は、何十年もそうしていました。

私の好みは深煎りのヨーロピアンタイプ、
イタリアンローストやフレンチローストです。

フランスで街角のエスプレッソスタンドで
コクのある味わいに感動して以来、
ずっと濃い味わいが好みです。

こんな感じのお店でした。

アメリカンコーヒーという名前もあるくらいで
アメリカ人は一般に浅煎り~中煎りで
たっぷりのお湯をそそいだ薄目の珈琲が好みです。

フランスやイタリアには
深く煎った濃いタイプがたくさんあります。

不思議なことに市販のコーヒー豆は
浅煎りから中煎り程度が多く
フレンチローストやイタリアンローストはなかなかありません。

スタバなどにはあっても手頃な価格ではなく
大量に呑む〈たのラボ〉で
全てスタバの豆を使うと予算の問題が
絡んできます。

ふと、以前の教え子Yくんからプレゼントしてもらった
焙煎器があったので
試してみたのが始まりで
以来、ずっと手焙煎しています。

 

⭐️

さて、珈琲好きでない方も珈琲好きの方も
この問題を考えてみてください。

機械で焙煎するのと手で焙煎するのと、
どちらが美味しい珈琲ができるでしょう?

もちろん慣れた人と初めての人が手焙煎するのとでは違いますから
まあまあ慣れてきた人の手焙煎と有名メーカーの焙煎機械で
考がえてみてください。

ちなみに、有名な珈琲店ではほぼ間違いなく
機械焙煎した豆を使っています。

小さ目の珈琲店は焙煎された豆を
仕入れて使っています。

あなたの予想を聞かせてください。

長くなったので、続きは次回にしましょう。

🟢今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか!
「いいね」と感じた方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げていただけませんか(クリック)⇨  X(旧Twitter   LINE    Facebook

⭐️〈たのラボ〉は健常な方たち、ハンディのある方たち、経済状況ほか支援の必要な人たちも楽しく笑顔で〈自分の可能性〉を広げていく活動を、いろいろな団体・企業・一般の方たちの応援を受けて進めています。みなさんも一緒に、一生に一回、一年に一回、3ヶ月に一回など無理のない程度に、応援に加わって頂けたら嬉しいです!
 
▶ 100円から応援する(カード決済・30秒で完了)  ※2000円以上の場合には〈たのラボ〉ミニ教材の返礼をさせていただきます(住所必須)

寄付する 
ハウス食品グループ/キリン財団/丸紅/赤い羽根共同募金/コザ信金/しまたて/琉球銀行/うるま社協/沖縄県文化振興課 ほか多くの人たちに支えられて《たのラボ》の活動が成り立っています

① 一記事につき数回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎この応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

自由研究まつりのワクワクまだ冷めず@講師M先生からのお便り

10日ほど前の〈たのラボ〉教育・福祉イベント
『自由研究まつり』の反響が今も続いています。

当日は総勢100名くらいが集って
ワクワクの熱気の中、
楽しいプログラムが実施されました。

これは休憩時に利用する
《たのラボ》の教材紹介コーナーの説明に
集まってくれた人たちです。

受講してくださった皆さんからは、
評価・感想用紙をもらい、
みんなで一枚ずつ読み
大切に保管してあります。

読者の方たちからの感動だけでなく
講師を担当した先生たちからも
講師をさせてくれて嬉しかったです
というお便りがいくつも届いています。

M先生から届いた便りを少し紹介させていただきます。

先日の自由研究講座の熱が冷めず、
受講者の皆さんが楽しんでいる写真を観て、
まだ余韻を味わっている今日です。

私自身、両生類や爬虫類は観察するのは好きですが、
触るのは得意ではありません。

プログラムの準備を進めるとき、
爬虫類の変化の様子を目にした時や
毎日の食事をあたえている間に
とても可愛くなっていきました。

愛着が湧き、
可愛くてたまらなくなり、
講座が来るのを今か今かと
待つようになりました。

当日、実際に予想を立ててもらいながら

生きたトカゲなどを観察したり、

親と子はにているの? にていないの?

と質問を交えながら進行していって

とてもたのしく授業をすることができました。

来月もまたこういう講座をやりたい気持ちです。

とてもたのしい機会をありがとうございました。

M先生のプログラムは
実際の生き物を見てもらいながら
すすみました。

一つ目はキノボリトカゲです。
体長20cmくらいの生き物で
こういうダイナミックなトカゲは沖縄にしかいないので
県外の生き物好きの方たちが
キノボリトカゲを探しにくるほど
人気があるそうです。

でも残念なことに中南部ではほとんど
見かけない状況になってきました。

環境が変わってくると小さな弱い生き物たちから
被害を受けていきます。

《たのラボ》は「たのしい環境教育」にも
力を入れています。

さてキノボリトカゲの赤ちゃんはどんな姿・形なんでしょう?

小さいとはいえ、親と同じ姿・形をしているのでしょうか?

そう問いかけて予想してもらい
いくつかの生き物を実際に見てもらいました。

さて、読者のみなさんはどう予想しますか?

キノボリトカゲの赤ちゃんは、これです。

参加者の方たちから驚いた声や
「あたったー」という声
「え~、そうなの?」という声にまじって
「キャ~」という声も聞こえてきました。

M先生は
「じゃあね~、ヤモリはどうだろう?」

というようにみんなのワクワク感を高めていきました。

このプログラムは
品切れ・廃版状態の板倉先生の絵本
『にている親子 にてない親子』国土社
を《たのラボ》の自然を楽しむプログラムと融合させ
〈リアルバージョン〉として実施したものです。

 板倉先生の絵本は古本で入手できます。
この記事を書いている今現在〈送料込み350円〉程です。
価格は前後しますし、入手できなくなることもありますから
こういう傑作は手に入れていた方がよいと思います。

    ⇩

https://amzn.to/3Syoqoz

自然の生き物たちを楽しむ子どもたちを育てることも
《たのラボ》の大切なテーマの一つです。

スマホゲームも楽しいでしょう。
実はそれ以上に、自然はワンダーで感動に満ちています。

A先生のプログラムも、
いずれ不登校の子どもたち向けに
まとめていきたいと考えています。
たのしみにしていてください。

🟢今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか!
「いいね」と感じた方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げていただけませんか(クリック)⇨  X(旧Twitter   LINE    Facebook

⭐️今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか!
《たのラボ》はハンディのある方たち、経済状況ほか支援の必要な人たちも楽しく笑顔で〈自分の可能性〉を広げていく活動を、団体・企業・一般の方たちの応援を受けて進めています。みなさんも応援のひとりに加わりませんか。一生に一度、一年に一度、3ヶ月に一度など無理のない100円の応援で子どもたち先生、保護者ほかたくさんの人たちの笑顔と可能性を広げることができます。それは100円の買い物より遥かに大きな豊かさになるはずです!
  ▶ 100円から応援する(カード決済・30秒で完了)  ※2000円以上の場合には〈たのラボ〉ミニ教材の返礼をさせていただきます(住所必須)

    寄付する 
ハウス食品グループ/キリン財団/丸紅/赤い羽根共同募金/コザ信金/しまたて/琉球銀行/うるま社協/沖縄県文化振興課 ほか多くの人たちに支えられて《たのラボ》の活動が成り立っています

① 一記事につき数回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎この応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

最新〈たのしい教育メールマガジン〉から:板倉聖宣「日本の近代化の推進役は文部省」@たのしい教育の発想法

今週、夏の忙しさのピークを乗り切ったのではないか
という予感がしています。

外れていませんように。

本日、たのしい教育メールマガジン
第714号を配信しました。

軽く紹介します。

はじめに
毎年のように、夏休みは〈たのラボ〉にとってとても忙しい日々です。
今週もたくさんの活動が目白押しでした。
どれも《たのラボ》の根幹になる活動です、やっつけ仕事はできません。
みんなで全力を注いでいます。
たのしい教育が着実に広がっている成果だと思います。今週号もお楽しみください。


 人気の板倉聖宣先生(たのしい教育研究所の設立期からの支援者/日本で最もたくさんの科学絵本を出した人物/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長)の発想法を少し紹介させていただきます。

 1999年10月に行われた四條畷小学校での講演「21世紀に向けての教師論」からです。

板倉聖宣

■日本の近代化の推進役は文部省
「最近、学校が荒れてきた」とか「子どもたちが荒れている」といわれています。
 目の前の子どもたちは、良くなったり悪くなったりと振動しているので「いつからそういうことが始まったのか?」と問われても答えるのは難しいのです。
「ここから始まった」という人がいるし「いや、ここからだ」という人がいます。
 社会の問題は常に小刻みな運動をしつつ、ある方向に変わっていくのです。
 だから「いつからか?」という時に「ここで変わった」「いや、ここだ」というように、いろいろ解釈をする人が出てくる。
 社会の問題には、そういういろいろな解釈をする余地が生じるのです。
 たとえば明治維新で変わったという見方にも、
「幕末に変わった」
「ペリーの来たときだ」
「いや、その前に変わったのだ」
とか、いろいろな考え方があります。
 歴史学者というのは、そういう細かいことを議論するのが商売みたいにしていたりしますが、私はそういうものには興味がありません。
 私は『日本歴史入門』の中で「ここから変わった」というようにせず、「この辺から変わってくる」といえば間違いがないと考えて「開港から明治維新の間で変わったのだ」と幅を持たせました。
 しかし「本当に明治維新で変わったのか?」というと、これは怪しい。
「明治四年に変わった」というほうがいいのです。
明治四年に文部省ができます。
 文部省ができたことは、日本の近代化にとってすごく大きな事件です。
 みなさんの中には「文部省なんかないほうがいい」と考えている人もいるかもしれませんが、文部省が日本の近代化の推進役なのです。
 明治維新は「尊王攘夷から始まった」という人がいます。
 尊王攘夷とは「天皇を押し立てて夷である外国を追い払う」という革命です。
 しかし西南諸藩は勝った途端に「外国のように文明開化しよう」というのですから、ずいぶん無責任な話です。
 外国を追い払うために革命を起こして、革命後はその外国を受け入れることになったのです。
 そういう〈尊王攘夷〉のスローガンを本格的に下ろして〈日本を近代化する〉とはっきり決めたのが明治四年です。
 次の明治五年に学校制度(※学制)ができて、それで全面的に近代化の方向に進んでいくようになりました。
「日本は諸外国と比べて徹底的に遅れている」という危機感があって「江戸時代を全部ご破算にする」という考え方が明治四、五年から本格的に始まり、そして学校制度ができたのです。
 だから文部省という役所、そして学校は〈日本の近代化の推進役〉だったのです。

🟢今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか!
「いいね」と感じた方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げていただけませんか(クリック)⇨  X(旧Twitter   LINE    Facebook

⭐️今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか!
《たのラボ》はハンディのある方たち、経済状況ほか支援の必要な人たちも楽しく笑顔で〈自分の可能性〉を広げていく活動を、団体・企業・一般の方たちの応援を受けて進めています。みなさんも応援のひとりに加わりませんか。一生に一度、一年に一度、3ヶ月に一度など無理のない100円の応援で子どもたち先生、保護者ほかたくさんの人たちの笑顔と可能性を広げることができます。それは100円の買い物より遥かに大きな豊かさになるはずです!
  ▶ 100円から応援する(カード決済・30秒で完了)  ※2000円以上の場合には〈たのラボ〉ミニ教材の返礼をさせていただきます(住所必須)

    寄付する 
ハウス食品グループ/キリン財団/丸紅/赤い羽根共同募金/コザ信金/しまたて/琉球銀行/うるま社協/沖縄県文化振興課 ほか多くの人たちに支えられて《たのラボ》の活動が成り立っています

① 一記事につき数回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎この応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

「ぶれてもいいよ」と言ってもらえるだけで子どもは前を向ける ―ヨシタケシンスケ『メメンとモリ』が教育・福祉・図書館・子育ての現場に贈るもの(2)

前の記事、ヨシタケシンスケ著『メメンとモリ』KADOKAWA の話の続きです

——本質的な問いへの答えを描きたかったということでしょうか。

ヨシタケ


 今までの価値観が根底から揺さぶられる中で、ひとつの揺るぎない正解を言うことに意味があるとは思えないんです。

 僕が描きたいのは考え方のレパートリー。

 人は楽観的になる日もあれば悲観的になる日もあって、こうと決めたようにだけ生きていけるわけではない。

 だから『メメンとモリ』では「ぶれるよね〜」ということを言いたかったんですよね。

 その時々の周りや自分の状況に応じて、使い勝手のいい現実の受け取り方や切り返し方を準備しておけば、なんとか切り抜けて生きていけるんじゃないか、と。

 そのレパートリーを「なるほどね〜」と一緒に面白がってくれる読者がいたらありがたいです。

——子育ての価値観も大きく変わって、親もあたふたしてしまいます。

ヨシタケ


 人は誰しも楽しく生きていきたいわけです。でも頑張れば必ずしも幸せになれるわけではないし、実際は思うようにいかないことだらけ。前向きになれる人ばかりじゃなくて、僕みたいにくよくよ派の人間もいっぱいいるはずで。

 だからといって楽しくて幸せじゃなければ人生は失敗、というわけにはいかない。だから良くも悪くも「思うようにいかなかったね!」とびっくりするのが今のところの生きる目的といえるんじゃないかと。


 
 でも「がんばっても幸せになれるとは限らないよ」なんて、親は子どもに言えませんよね。だから親は子どものためによかれと思っていることを押し付けたっていいんじゃないかと思います。

 子どもにとっては迷惑かもしれないけれど、そのときに「迷惑なんだよな」と感じることが後々、その子の価値基準になっていくはずなので。

 そして親はぶれるしあたふたするものだということを見せ続けるしかない。「申し訳ないけど、親もぶれるものなんだ。その中で、あなた自身が何を取るかを決めるしかないんだよ」と。大人の言うことが絶対に正しいわけではないということに、早い段階で気付かせてあげたほうがいいですよね。

——子どもの頃のヨシタケさんにとって、学校はどんなところでしたか?
ヨシタケ


 小・中学校、高校は楽しくもつらくもなくて、ただつまらなかったんですよね。でも団体行動が苦手だったし、「楽しくなくて当たり前だよね」と。

 学校は僕を楽しませるためにあるわけではないから、まあ仕方がないだろうと思っていました。

 幸いなことに“言うことを聞く”ということは得意だったので、言われたことはソツなくこなしていました。

 相手が求めた分だけをきっちりやっておこうという処世術みたいなものです。

 でもこれは向上心にはつながらないので、我が子に伝えるわけにはいかないんですよね(笑)

——現在、不登校の子どもが増えていますが、それは「つまらなくて当たり前だよね」と思えないからなのでしょうか。

ヨシタケ


 世代が変わってしまって、今の子どもたちがどう考えているのかは僕には分からないんです。

 でも僕が親として考えたのは「学校に行ってほしいわけじゃなくて、幸せになってほしいんだ」ということ。

 難しい問題だけど、行かないという選択をしたら、子ども本人がそれを背負っていく力を養って、自分自身を認めてあげられるようにする。

 周りはそれをサポートしていく。

 「将来、金銭的な援助はできないけれど、あなたがいいと思うなら、いいんじゃない?」という気持ちを子どもに伝えながら、その後の選択肢を増やしていってあげることが当事者にとっては助けになるんじゃないかと思います。

——いまの学校教育では、子どもたちは常に“求められる以上の何か”を求められているように感じます。

ヨシタケ


 それは僕が子どもの頃にはなかった新しい苦しみかもしれませんね。

 昔は正しい答えがすでにあって、ひとりひとりの意見なんて求められていなかったから。

 でも「自分の意見を出しなさい」「個性を出しなさい」と言われても、自分の意見や個性が確立されている子どもはそれほど多くないと思うんです。

 まだできていないものを出せと言われて、なんとか捻り出したのに「それは違う」なんて言われたら、もうどうしていいか分からないですよね。


 
 僕が言えることは「自分だけの意見がなくてもいいんだよ。むしろあったとしても、言うか言わないかはあなたの自由なんだよ」ということ。

 でも大人も悪気があるわけではないんだ。だから本当のことは言わなくてもいいから、なんとかうまいことお茶を濁しておいてくれないかな、と。

「こうすれば明日から楽に生きられるようになりますよ」なんて即効性のある方法はすぐに役に立たなくなる。

 だからこそ「こうやって考えてもいいよね」「こういう考え方だってあるよね」と、お茶を濁しながら生きていく方法を絵本で提示し続けていきたいですね。

【作家プロフィール】
ヨシタケシンスケ
1973年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。デビュー作『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)で第6回MOE絵本屋さん大賞第1位を受賞。絵本のほか、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど多岐にわたり作品を発表している。著書に『しかもフタが無い』(筑摩書房)、『日々憶測』(光村図書出版)、『ぼくはいったい どこにいるんだ』(ブロンズ新社)、『もりあがれ! タイダーン』(白泉社)など。

いっきゅう
ヨシタケさんがこの本を執筆していたのは
ちょうど新型コロナで上を下への大騒ぎの頃でした。
ロシアが仕掛けたウクライナ戦争も起こった頃です。

この本の持つ先行きの見つからないテーマが生まれたのは
私たちの〈これまでの価値観〉が揺らいだ頃だったといってよいでしょう。

ヨシタケさん自身も揺らいだに違いありません。
生きることの意味を問いたくなったのだと思います。

ヨシタケさんはインタビューのはじめで
「〈あれ? よく分からないぞ〉と
子どもたちはきょとんとするかもしれない」
と答えています。

前述したように
私が読んだ時にも同じように感じました。

『ゆらいでもよい』
『ぶれてもよい』
という見方・考え方は子どもたちに伝えたい
大切なことだと思います。

仮説実験授業の中でもたのしい教育の中でも
立てた予想の変更がないか尋ねます。

一度立てた予想、見方・考え方は
いろいろな人たちの予想や見方・考え方に触れる中で
変えてよいのです。

以前このサイトにも書いたように
「一度、野球部に入ったらずっと続けなさい」
という大人がたくさんいます。

そうでしょうか?

そういうこととも関わるでしょう。

この絵本は〈問いかけ〉だと言える作品です。

ヨシタケさんは数年後
この絵本へのアンサーとしての作品を描くことになるでしょう。
それを楽しみに待ちたいと思います。

それにしてもあれだけ天地をひっくり返したように
騒いだ日々が、二、三年たつと、
まるでそういうことが無かったかのような日常になっています。

良し悪しではなく
人間という生物のもつ超柔軟性
超忘却性が成せる技なのでしょう。

2024年の「ヨシタケシンスケ作品展かもしれない(浦添市)」で見たヨシタケさんの作品たちは、元のヨシタケさんの作風に戻っていました。

 大好きな写真家 星野道夫は
『旅をする木/文春文庫』の冒頭の章をこう綴りました。

新しい旅
 フェアバンクスは新緑の季節も終わり、初夏が近づいています。
 夕暮れの頃、枯れ枝を集め、家の前で焚き火をしていると、アカリスの声があちこちから聞こえてきます。
 残雪が消えた森のカーペットにはコロコロとしたムースの冬の糞が落ちていて、一体あんな大きな生き物がいつ家の近くを通り過ぎていったのだろうと思います。
 頬を撫でてゆく風の感触も甘く、 季節が変わってゆこうとしていることがわかります。 
 アラスカに暮らし始めて十五年がたちましたが、ぼくはページをめくるようにはっきりと変化してゆくこの土地の季節感が好きです。
 人間の気持ちとは可笑しいものですね。どうしようもなく些細な日常に左右されている一方で、風の感触や初夏の気配で、こんなにも豊かになれるのですから。
 人の心は、深くて、 そして不思議なほど浅いのだと思います。きっと、その浅さで、人は生きてゆけるのでしょう。

 そのことを思い出しつつ、この話を終わろうと思います。

※〈たのしい教育メールマガジン〉の記事を加筆・再構成しました

 

⭐️今回の記事は楽しく読んでいただけたでしょうか。
〈たのラボ〉は健常な方たちだけでなく経済状況、支援の必要なたくさんの人たちも「わかった!」「もっと知りたい!」と目を輝かせ〈楽しさ〉と〈自分の可能性〉を広げる活動を進めています。みなさんがその一人になって、無理のない程度で力を一緒に注いで頂けると嬉しいです!

 ▶ 100円から応援する(カード決済・30秒で完了)
※2000円以上の場合には〈たのラボ〉ミニ教材の返礼をさせていただきます(住所必須)

    寄付する 
ハウス食品グループ/キリン財団/丸紅/赤い羽根共同募金/コザ信金/しまたて/琉球銀行/うるま社協/沖縄県文化振興課 ほか多くの人たちに支えられて《たのラボ》の活動が成り立っています

① 一記事につき数回の〈いいね〉クリックは「たの研」の大きな応援の一票になります!⬅︎応援クリック

② たのしい教育を本格的に学ぶ〈たのしい教育メールマガジン-週刊有料を購読しませんか! たのしい教育の実践方法から発想法、映画の章ほか充実した内容です。講座・教材等の割引もあります(紹介サイトが開きます)

③ 「いいね」と思った方は〈SNSや口コミ〉でぜひこのサイトを広げ、応援してください!