初期の頃書いた内容をさらに楽しく充実させて公開する実験を開始します @〈たのラボ〉のサイト充実化の試み

自分がかなり前に書いた文章を、読み返したことはありませんか。今年、15年続けてきた〈メールマガジン※このサイトのことではありません〉の創刊号に手を入れて公開してみたところ、返ってきたのは予想以上の反響でした。「面白そう、子どもたちとやってみます」。当時すでに読んでいたはずの方からは「記憶から消えていて、新鮮に読めました」。ネガティブな声はゼロでした。書き直すというのは、書き足すことではなく、もう一度その問題意識の前に立つことでした。この公式サイトでも機会をとらえて同じ実験を始めようと思います。これも実験です、長い目で見てお付き合いください。

 みなさんのおかげて、このサイトは1日何千アクセスという状況で、月にすると6万から10万アクセスを狙うところにきました。

 当然かなり古い記事を知らない読者の方が読むことがどんどん増えていくでしょう

 その古い記事を今みると「もっと充実してかけたのに」と感じることが少なくなりません。検索してたどり着いてくれた人が、もしかすると、その過去の記事で「よくわからない」という感想をもつかもしれません。

 過去の記事一つひとつ訂正していく時間はないとはいえ、少しでも、過去の記事を補完して充実した記事を新しく公開していくことで、検索してその記事にたどりついた人が腑に落ちて満足してくれる可能性が高まります。

 たとえば、10年くらい前に書いた「ドルトン・プランとウィネトカ・プラン」という記事があります。
 忙しい中でササッと書いたにも関わらず、教師を目指すたくさんの方たちが読んでくれて、おたよりをたくさんいただきました。

《たのラボ》で開催してきた「教育採用試験突破スーパーバイズ」を重ねるうちに、たとえば、私自身が疑問に思っていた「どうして二つのプランがほぼ同じ時期に提唱されたのか」という謎が解け、受講生にも解説を加えていたのに、サイトの記事はそのままでした。

 それが気になっていたので、その謎の答えも含めて再構成版として書き直しました「ドルトンプランとウィネトカプラン」についての記事です。

 この記事の次に掲載したいと思います。

 教師以外でも教育に関心のある方達なら「それぞれ別な場所でドルトンプラン&ウィネトカプランという画期的な教育方法がほぼ同じ時期に登場したのか」という謎解きとしては楽しめるかもしれません。

 ちょうど最近、公式サイトのまとめ方を新しく変えていくという試みをはじめたところです。
 新しい試みついでに、当時の私の筆力や知識に加筆・構成した、再発見構成版・リライト版を出していこうと考えています。

 今リライトしたいのは9年前に「ヘルモントさん」という科学者の実験について書いた記事です。やなぎの木を5年間育てて 「植物の体は何からできているのか」を調べた人物の話です。

もっと深く楽しんでいただけるように紹介できると思います。

この実験をしてみようと考えたきっかけがあります。

    ⭐️

〈たのしい教育メールマガジン〉の実験結果

〈たのしい教育メールマガジン〉もお陰様で15年目に入りました。

 今年、新しい試みとして〈創刊0号〉⇨〈創刊1号〉というように、過去の〈たのしい教育メールマガジン〉に手を入れて公開してみました。

巨大シャボン玉@楽しい福祉&教育 たのしい教育研究所は健常な方、ハンディのある方、経済的ほかいろいろな支援の必要な方たちを含めてたくさんの人たちの笑顔と可能性を広げる活動に楽しく全力投球中です・皆さんも仲間に加わってくれませんか すると予想していた以上の反響が届きました。

「巨大シャボン玉」は創刊0号で紹介した授業プログラムです。
 15年前のその記事を初めて読んだ方たちから
「面白そうです、子どもたちとやってみます」
という嬉しいお便りがいくつも届きました。

 不思議なことに、すでにそれを読んでいた方たちも
「すでに記憶から消えていて新鮮に読むことができました」
という便りもありました。

 ネガティブな意見はゼロでした。

書き直すというのは、単に書き足すことではなくて、 もう一度その問題意識の前に立つことです

実際、過去の記事に戻ると
「もっとこう書いておけばよかった」という
悔いに対するリカバリーだけでなく私自身の充実度も高まります。

 ということで、しばらくこの実験を続けたいと考えています

もし読んでいて、

「この記事、ここがわかりにくい」 「この話の続きが読みたい」 「昔読んだあの記事をもう一度読みたいのに、見つからない」

そういうことがありましたら、ぜひ教えてください。

どの記事を書き直すべきか、いちばんよく知っているのは、 書いた本人ではなく、読んでくださっている方です。

👉 〔お問合せ・ご意見はこちら〕

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日本のほこる素晴らしい地震学者『金森博雄博士』&知っているようでよく知らない〈マグニチュードの話〉@最新の〈たのしい教育メールマガジン〉から

最新メルマガで反響の大きかった一つ「板倉聖宣先生が語った〈日本人の地震学者で素晴らしい人物 金森博雄(かなもり ひろお)の話」と、よく耳にする言葉なのに知っているようで知らない人も多い〈マグニチュード〉の話をお届けします。

前回に続けて、最新メルマガの〈発想法の章〉のはじめのところを紹介します。

伊良波さんが送ってくれた資料にあった、
仮説会館で2011.04.22に行われた「授業書総合読本開発研究会」で
板倉先生の話です。

🟣すばらしい地震学者がいる
板倉
 この日曜日に「発想法講座」があります。
 それをめざして原稿を一つまとめちゃおうと思っています。
〈地震学〉の話です。
「日本の地震学者は特に原発の問題なんかで、とんでもない間違いを犯した。しかし日本の地震学者には、注目すべき人物がいる」
 そんな話をかなり丁寧に書こうと思っています。
 教育論と関係しています。
 その調査をしているうちに「地震学で一番いい仕事をしたのはだれか」ということがわかってきました。
 金森博雄(1936-)という人物です。

いっきゅう補註:wikipediaに感謝して引用


日本の地震学者・地球科学者。カリフォルニア工科大学名誉教授、東京大学理学博士。父は第1次吉田内閣の憲法担当国務大臣、国立国会図書館初代館長の金森徳次郎、兄は経済評論家の金森久雄。

wikipediaここまで

板倉
 地震による災害はどこの国でもずっと防げませんでした。
 実際、1800年代から1900年代にかけて地震による災害は減っていません。
 ところが金森さんは「これからは被害が減る」というんです、普通そこまでいえる人はいないでしょう。
 どういうことか?
 今は「緊急地震速報」が出るようになりましたね、あれです。
 携帯電話なんかで、主要な揺れが来る前に知らせてくれます、「リアルタイム地震学」といいます。
 インターネットは地震より速いんです。
 地震は予知できないけれど、地震が起こったらすぐに知らせるという対策です。
 それによって被害を減らせるんです。


いっきゅう補註

 地震にはP波(初期微動)とS波(主要動)があります。P波がその名の通り「微動」といってよいか個人的に異議があるところですけど、基本的に主要動であるS波より被害が少ない波であることは間違いありません。そしてその主要な波より先に私たちの元にやってきます。
 金森先生は、はじめに来るP波をキャッチした時点ですぐにインターネット他で知らせるという方法を提唱しました。
 地震の速さは秒速数kmです。それに対して地震を知らせるインターネットやスマホ、放送などの電気信号は原理的に〈光に近い速さ:秒速 約30万km〉で伝わります。「主要な揺れが来る前に知らせる」ことができるわけです。

板倉
 それをアメリカで研究し、すすめていたのが金森さんです。

 金森さんは東大にいたんだけどアメリカに行ってしまいました、日本の頭脳流出の一つですね。
また「巨大地震学」という分野を創始しました。
「巨大地震」というのは普通の地震とは違うんです、単なる程度の違いではなく〈質的に全然違う〉ということを発見したんです。
 この前の地震のとき気象庁はマグニチュードの数字を3回変えたでしょ。
 最終的には「モーメントマグニチュード」に変えました、その「モーメントマグニチュード」という概念を提唱したのも金森さんです。これもアメリカでやった研究です。


いっきゅう補註

2mと3mの違いも12mと13mの違いも同じ〈1m〉です。金額(円)、長さ(m)や重さ(g)など、私たちの普通の暮らしで使う数量は、同じ量が均等に増えたり減ったりするのでイメージしやすくなっています。


 それに対して〈地震の揺れ〉は発生する個々の差がとても大きいので〈10倍、100倍〉という「対数尺度」で表します。〈マグニチュード6〉と〈マグニチュード7〉の大きさは振れ幅で10倍、発生するエネルギーで32倍の差があります。マグニチュードが2増えると〈振れ幅100倍〉〈発生するエネルギーで1000倍〉の違いがあります。


 このマグニチュードというのは何を基準にしているかというと〈地震波のゆれ(振幅)〉です。

ところが振幅を使って表す従来のマグニチュードでは地震がどれほど巨大になってもマグニチュードの数字がそれ以上大きくならない「飽和」が起こってしまうことを金森さんが明らかにしました。つまりこれまでのマグニチュードという単位では巨大地震の規模を正確に表せなくなってしまうわけです。
 そこで1977年に金森さんが提唱したのが〈モーメントマグニチュード(Mw)〉です。
 従来のマグニチュードは〈地震波の振幅〉から求めるのに対して、モーメントマグニチュードは岩石の硬さを考慮して〈断層がどれくらいの面積で、どれくらいずれ動いたか〉をもとに計算します。すると巨大地震の規模も適切に表せるようになります。
 つまり金森さんは巨大地震そのものを科学的に解明する地震学を発展させ、さらに地震発生後のデータを素早く解析して被害を減らすシステムを提唱した人物です。

 

板倉
 この前の東北大地震の時、気象庁ははじめ小さい数値を出していましたね。
「地震計が振り切れるぐらい巨大な地震がある」という概念がないからです。
 金森さんのいうことを聞いていれば、その時、違う結果を発表できたんです。
 日本にいる地震学者は、あんな巨大な地震が起こるとは考えていなかったんです。

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最新メルマガから=第715号@板倉聖宣の発想法 🟧素直な考え方からは科学は生まれない

今日はメルマガ発行日です。
このサイトの読者の皆さんには
この日をとてもたのしみにしてくださっている
方たちがたくさんいます。

前回の流れは少しパスして、
メルマガの内容を紹介させていただきます。

💫 ⭐️ 💫 ⭐️ 💫

はじめに
大きな〆切ものに追われ続けていた夏の日々が、
少し和らいで、執筆にたっぷり時間をかけています。
ゆとりがあると達成可能な〈1万文字以内〉という
メルマガの目安を、なぜか突破してしまいました、すみません。
これまでいくつも
「どういうワークショップをしているか
 具体的に知りたいです」という声が
届いているので、それにお答えして
今週あった「うるまキッズ サマースクール」の様子を
詳しく紹介してみました。

今週もお楽しみください。

発想法の章から

🟧素直な考え方からは科学は生まれない
 ところでひねくれた考えが良いか悪いかということと関連して考えておきたいのが「素直な考え方からは科学は生まれない」ということです。
 素直に考えたら〈太陽が地球の周りを回っている〉ようにしか見えません。
 原子なんていうのも目に見えないわけですから〈原子は存在しない〉というように考えられるのです。
 だから科学についても素直な考え方、素直な目で見るのではなく、〈ひねくれた〉考え方をすると当たることがあるのです。
 変な考え方は、普通は正しくないのですけど、普通の考え方だけだと裏が見えなくなってしまう、ということは科学についてみても言えるわけです。
 結局、どれが正しいかは実験で決めるほかないのです。
子どもたちに「これがよい」と思って授業をやった。
「よかれと思ってやるのだから、よい結果になるだろう」と考えるのは、相当にオメデタイ考え方です。
 私のように〈ひねくれた〉人間はそう考えません。
「あの人は、よかれと思って一生懸命やっているから、結果として子どもをイジメているのではないか」と考えてみるのです。
 そんなことはよくあるでしょう。
「よかれと思ったことをやっているのだから、いい結果になる」と考える人たちに対して「よかれと思ったことをやるから悪くなる」という〈ひねくれた〉考え方があるんです。
 どっちが正しいか分からない。
 だから実験で決めるのです。
 そしてその結果、
「この場合は、意地悪な考えがよかった」


「この場合は、真っ当な考えの方がよかった」
とはっきりわかるのです。
 科学というのは、そうやって何が正しいかを決めてきたのです。
〈心清き人がいい結果を思いつくものではない〉ということは、近代科学の大きな研究成果です。
 自然科学については「〈心清き人が正しい法則を見つける〉というのはウソだ」ということは分かる。
 社会の科学だとなかなか分からない。
 やっと最近になって「社会の科学も実験しなければ分からない」
 ということが分かってきたようだけど、本当に分かった人はほとんどいない状況です。社会の科学の見方が全然おかしくなっているのです。
 だから「素直な考え方と〈ひねくれた〉考えのどちらが正しいか、そのつど実験して決めよう」という精神がないと、近代科学にならないのです。

 

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