沖縄の2月中頃の自然(&島言葉):わずか拓かれた草道を行くと白いつぼみたち‥‥何の花でしょう?/楽しく島言葉

 野山を歩くことは人生の大きなたのしみの一つです、それはたとえばわずか数分の時間でも味わうことができます。
 先日大きなイベントを終えました、久しぶりに行くあてなく車を走らせていると、自然と山のふもとに向かっていました、いつものことです。

 そうそう、最近も「このサイトを読んで、そのまま学校で子どもたちに話をしています。子どもたちもとてもたのしく聞いてくれます」という嬉しいお便りをいただきました。遠慮なくどんどん広めてください、〈たの研〉にとって光栄なことです。今回は島言葉にまで広がるテーマです

 琉球・沖縄には大きな山はないけれど、自然が貧弱だということではありません。それどころか…

琉球・沖縄の鳥類は、日本産鳥類542種のうち〈約73%の395種〉が琉球諸島で記録され、爬虫類も日本在来種95種のうち〈約75%にあたる71種-海生爬虫類15種、陸生爬虫類56種〉が生息しています。陸生爬虫類は56種のうち〈46種が日本固有種で、約82%〉という極めて高い固有種率-ABOUT OKINAWAより https://filmoffice.ocvb.or.jp/about-okinawa/okinawasnature_001/

 

 沖縄でなくても自然は楽しめるのですけど、こんな豊かな自然の沖縄でインドアばかりはもったいなさすぎる。

 山の近くに車を止めて歩いていると・・・

 

 誰かが奥までいくために道をつけてありました、奥にサトウキビ畑など、何かを育てている様子はありません。養蜂家など、次期次期でミツバチの巣を移動していくという話を聞いたことがあります、そのためのわけ道かもしれませんね。

 幅が分かりにくいかもしれません、少し入って写した写真に私の影が写っています、ダブりますけど載せてみましょう。

 しばらくいっても、ミツバチの巣箱や畑などは見つからなかったのだけど、木に芽吹く白いつぼみが目に入りました、これです。
 何の木、何の花のつぼみだと思いますか? つぼみに見惚れてしまい、全体を撮ることをうっかり忘れてしまったのですけど、2mくらいの木です。

 開き始めたつぼみや、ほぼ開いた花もあります。

 

 2月の中頃、木に花を開かせる植物・・・

 何だろう?

 詳しい人はこの花を見て「あ、これは◯◯ファミリー(科)の花だ」と気づくかもしれません。

 

強引に予想してみてください。

イジュの花?

 月桃の花?

  ハゼの花?

   桃の花?

 何しろまず予想するところから楽しさと賢さの扉が開かれます。

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〈たの研〉の周りにこういう花は見られないのですけど、ヤンバル(本島北部)の地で教師をしていたころ、何度も目にした花でした。

 確かめるために葉を揉んで香りを確かめるとはっきりしました。

シークヮーサー和名:ヒラミレモン(平実檸檬)、学名Citrus × depressa台湾語酸桔仔 sng-kiat-á ) は、ミカン科常緑低木柑橘類です

wikipediaより

 です。

この学名〈Citrus と depressa〉が気になったので、ChatGPTで訳してもらいました。

 Citrus と depressa のそれぞれの意味が知りたいです。
ChatGPT:
 ”Citrus” と “depressa” は、植物学における学名で使われるラテン語の単語です。それぞれの意味を解説します。
“Citrus” は、柑橘類を指す属名です。この属にはレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツなど、私たちがよく知る多くの果物が含まれています。
“Citrus” 属の植物は、その独特の酸味と芳香で知られ、食品、飲料、香料など様々な用途で利用されています。
 
 なるほど、柑橘類で、かつ酸味が強い種ということでつけられた名前です。
 シークワーサーは、甘さより酸味が強烈な種です、和名の「ヒラミレモン」の〈レモン〉はダテではありません。
 偶然にも〈たのしく島言葉〉の題材の一つもみつけました。
 何とシークヮーサーは〈酢を食べさせる〉という琉球言葉らしい・・・
 wikipediaにこうあります。
日本語沖縄方言で「シー」は「[1]、「クヮースン」は「食わせる」の意味で[2]、「シークヮーサー」という名称は「酸食わし」「酢食わし」という意味になる[3]。果実は小粒で、酸味が強い未熟果の果汁は調味料やジュースとして利用される。
 
 たのしさを味わう中で賢さが広がらないことはありません。散歩からたくさんのことが広がる日々です。

 

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坂の上の花に心和む日ー楽しい花さんぽ/どうしてこんな寒さのピークに花を開くの?

 沖縄のこの季節はさくら祭りでたくさんの桜の開花を見ることができます。それはそれで見ごたえある景色です。けれど一本の桜の樹に感動することもあります。
 野山を歩いている時、坂道の向こうに桜の花が見えて、とても心がなごみました。
 まるで歩く私を迎えてくれているようです。

 ユウナの花の開花について書いた時にも、とても不思議に思ったのですけど、沖縄の桜(寒緋桜)は、どうして寒さのピークの時にあえて開花するのでしょう?

 みなさんはどう思いますか?

 特に大きな意味はなく、何らかの偶然によって、この時期に開花するようになったのでしょうか…

 いずれしっかり調べてみようと思っているのですけど、今のところの私の予想を記しておきたいと思います。

 特に意味なくたまたまこの時期だったと考える人もいるでしょう。

 けれど、その環境に適応した生物が生き残っていくのです、それが進化です。

 沖縄の桜が寒さのピークに開花するのも、環境に適応した結果とみた方がよいでしょう。桜の長い歴史の中で、この時に開花した桜たちが子孫をたくさん残すことができた・・・

 ではどういう適応なのか?

 花を咲かせる植物は、風に花粉を運んでもらう風媒花(ふうばいか)と、虫に花粉を運んでもらう虫媒花(ちゅうばいか)に別れます。美しい花の植物は虫たちを引き寄せる虫媒花、つまり桜は虫媒花です。※松や稲など、花が地味で目立たない植物は風媒花

 虫たちに花粉を運んでもらう桜が、沖縄の寒さのピークのこの時期に咲くのは、そのメリットがあるからではないのかな。

 そのメリットとは何か?

 沖縄は寒さがピークのこの時期にも蜂や蝶が飛び回っています。

 その虫たちをほぼ独占できるのがこの時期です、暖かくなっていろいろな花たちが開花する前に、虫たちを独占できるのがこの時期だということではないのか。

 何事も予想を立てることがたのしさの始まり、そして真実に至る道です。みなさんの予想も聞かせてください。

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行くなという処には行かない、行きなさいという処には行く、そういう子ども達を育てるのが教育の目標か?

「行っては行けないと言われたら行かない子を育てるのが教育か?」という言葉は最新メルマガの発想法の章の中の言葉です、さっそく反響がいろいろ届いています。

 発想法の一部を加筆して紹介しましょう、章のやや後半の部分です。

 今回の石川県の災害ボランティアのことでも強く考えることがあります。
 SNSなどで流布されている「石川県側がボランティアは迷惑だと言っている」という情報の真偽はすでに書いたのですけど、それとは別に「行くなと言われているところには行かない子を育てるのが教育の目的」なのか考えてみましょう。
 みなさんはどう思いますか?

 小学校で「川や池に近寄らないようにしましょう」という安全指導があって、それを守らないとキケンです。

 けれど中学、高校と進むうちに川へ行き魚釣りしたり、池でザリガニ獲りするようになる人もいます。大人になったら自分の子どもを連れて川や池に行くこともあるでしょう。
 いつまでも小学校の安全指導を守っているという人はほとんどいないでしょう、たぶん。

 成長段階でも違うとはいえ、そもそも「言われたことを守る子どもを育てる」という目標はどれだけ重要なのか考えてみてください。
「行くな」ではなく「行きなさい」はどうでしょう?
「行きなさい」と言われたら行く子を育てるのが教育の目標でしょうか?
 上からあるいは周りから言われたことに従うことが教育の目標だとしたら怖いことです。
 今から数十年前の日本では「戦争に行きなさい」と言われたら従う子ども達を育てることが当たり前のことでした。
 その結果「飛行機で敵軍の戦艦に突っ込みなさい」といわれたら行く人たちがたくさん育ちました。
 私たちはそういう悲惨な社会実験から学ばなくてはいけません。

 上から言われたこと周りから言われることには基本的に反対するということもおかしいのですけど、言われたことに従うということも恐ろしい・・・

 今はボランティアに行ってはいけない、現地に入ってはいけないと言われたら行かない。
 みんなでボランティアに行ってください、と言われたら行く、そういう人間を育てるのが教育だとは思えないのですけど、みなさんはどう考えるでしょうか。

 教育の目標は、誰かの声に従って行動を決める人間を育てることではなく、自分の頭で考えて(予想して)判断する人間を育てることだと、私は考えています。

 今回の石川県の災害ボランティアを起点に考えてきたのですけど、そろそろまとめましょう。

 偽情報に騙されない、見切ることが大切だということと同時に、誰かから言われたことで自分の行動を決めるのではなく、それを〈選択肢〉の一つとして、自分の頭で考え予想を立てて行動していける子ども達を育てることが大切なのだと私は考えています。
 そういう子ども達を育てるためにも、私たち自身がそうあることが大切でしょう。
 とはいってもなかなか難しいかもしれません、特に優等生で育ってきた人たちはそうでしょう。
 そういう中でまず一つ、たとえば〈クラスの平均点を上げること〉が重要なのか〈点数の前に子どもたちの知的好奇心を高めること〉が重要なのか、自分の頭で考えて「こうではないか」と予想を立てる、そして実践(実験)していくことが大切になってくるでしょう。

ここまで

 たのしい教育は〈おもしろおかしい見せ物〉ではありません、子ども達の笑顔と賢さを広げる本格的な教育です、一緒に力を合わせていただけると幸いです。

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子どもに出してあげたい問題「ジェットコースターで裏返しになってもどうして落ちないの?」

  学校にいた頃、子どもたちに問題を出すのが好きで、いろいろ考えてもらったことを覚えています。「どこでもドアがあったらどこにいく?」というようなものから、「生物がもし死なないとしたらどういうことが起こるだろう?」とか。

 その一つがタイトルになっている「ジェットコースターで裏返しになっても、どうして下におちないの?」という問題。

 簡単に答えることができる人も多いかもしれません。

 子どもたちはいろいろな予想を駆使して考えてくれます。

「速いスピードで前に進んでいるジェットコースターに押されているから下に落ちないのじゃないか」
という、何人かの子どもたちが賛同するような答えから
「ちょうど落ちないようにできているから」
という、答えになっているのか微妙なものまで多種多様で、聞いていてたのしくなりますから、ぜひ家庭や学級で出してみてください。

 以前メルマガでとりあげたことがあって、水の入ったバケツを上下に回転させると、子どもたちもびっくりしてくれるという話を書いたのですけど・・・

 ある程度のスピードも必要だし、女の先生では重くて難しいかもしれません。
ちょうど「そういえばこういう実験も見せてあげたことがあった」と思い出しました。

 水ではなく人形(ボールなどでも可)などを入れてぐるぐる回すとよいのです、バケツの中の人形はバケツに張り付いたままです。科学的な説明では「遠心力が働くから」ということで、何か特別な力が働いているかのように思う人たちがたくさん出てしまうのですけど、何のことはありません、ぐるぐる回しているというのはつまり遠くにぶん投げようとしているのです。ぶん投げようとする力(ぐるぐる回す力)が重力(下に引っ張る力)より大きければ下に落ちることはありません。そして外にぶん投げようとしているのに、バケツがストッパーになっていて、中の人形は放り出されずにバケツに張り付いているわけです。
「ぶん投げようとしている」というのがイメージできないばあいには、じっさいにぐるぐる回している手を離した場合をイメージするとよいでしょう、その向きにぶっ飛んでいきますよね。

 ジェットコースターの回転運動も同じです。
 中の人間は重力が下にひっぱる力より、ジェットコースターもろとも外の方に放り出されようとしている力の方が大きいので落ちることはありません。そして放り出されようとしているのに、レールがあるので外に飛んでいかないのです。

 子どもたちに伝えてあげたいたのしい実験ですよ。

 バケツの中に人形などを入れるのではなく、水を入れた人はぜひそれで見せてあげてください、エキサイティングでもりあがると思います。水は1/4程度にするとよいですよ。
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