たのしいブックレビュー『天路の旅人』沢木耕太郎

〈たの研〉のメンバーとのんびり語り合っていた時「電車や飛行機の中で本を手にしている人が極端に少なくなった」という話題になりました。

 最近、県外出張に行ってきたさくら先生も「たしかに」と話していました。

 実体のある書籍を手に、その世界に入ることは、デジタルや音声で楽しむ以上の快感です。

 最近手にしているのが、沢木耕太郎著『天路の旅人』新潮社 です。

 日中戦争の頃、内モンゴルより河西回廊を経てチベットに潜行した実在の人物西川一三(かずみ)の人生を追ったノンフィクションです。

 

 ページをめくる指先の重み、紙の匂い、ペンで書き込む感覚、それらはデジタルでは及ばない世界です。
 わたしにとって、いちばんの贅沢かもしれません。

 一日2~3ページでいいと思います。

 たのしそうな本を一冊を手に、アウトドアやファミレス、喫茶店で味わってみませんか。
 あまり読むのに慣れていないという人は、こども向けの本がおすすめです。

 このサイトにもいろいろ書きましたから、ぜひ検索してみてください。

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保護者・先生・地域の方たち向け〈活動案内〉

〈たの研〉の活動は多岐にわたるので、講座やワークショップをこなすだけでたくさんの時間を使っています。

 また活動成果を広報しプレゼントする際も、とてもたくさんの方たちに提供しているので、それだけでもかなりのボリュームです。

 というわけで、活動の広報活動にはあまり力を注いでいなかったのですけど、今回、こどもマルシェ向けに、ミニリーフを作りました。
 公開します。

★ 子育てのちいさな悩み相談★ 不登校、登校しぶり、いじめ相談
★ たのしいワークショップ(いろいろな内容を準備しています)
★ 先生のためのクラスづくりサポート(トラブル対応・授業の工夫・子ども理解など)
★ イベント・お祭り・行事に出張できます
★ 親子でたのしむ科学あそび・アートあそび企画
★ PTA・保護者会向け「やさしいコミュニケーション講座」
★ 新しくはじめたい活動の「立ち上げ相談」
★ 各種イベントプロデュース
  ほか「こんなことで相談していいのかな…」ということもまずお問合せください

専門家の相談は費用がかかりますが、ひとり親世帯その他、いろいろな割引制度があります。気軽にお問合せください

 

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認知症@日本での嬉しい研究結果/楽しい福祉&教育

 たのしい福祉&教育のテーマで毎日更新している中、読者のみなさんからのいろいろな情報が届きます。

 前に「欧米では認知症患者が減少してきた」という話を描きました。

 それを読んだ方から「九州大学の調査で、軽度認知症の人々の3割が5年後に正常に戻っているというのです。治療による効果ではなく、どういうタイプが治癒しているか、という研究です。

 大雑把にいうと1/3は正常に戻っていて、1/3は軽度認知症のまま、1/3は認知症に移行するあるいは生を終えているということです。

 認知機能が回復した人の背景を解析すると、糖尿病がないことや、血圧が低い、年齢が若い、握力が強いなどの要因が関係しているとのこと・・・

 年齢以外は努力で何とかなりそうです。

 認知症の予防に強い一歩になる研究だと思います。

 興味のある方はこちら⇨ https://www.

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焼肉のタレにサッカリン/発がん性は大丈夫?  中谷宇吉郎『塩の風趣(ふうしゅ)』の文章から

 私がアウトドアで身につけてきた「舌は健康を守るセンサーだ」という感覚を、中谷宇吉郎が「人間の舌は、化学分析では検出が困難なくらいのごくわずかな物質でも識別できることがある」と書いています。

 食塩の副成分は、塩化マグネシウムを除いては、他はきわめて微量なものであろう。しかし味の問題では、この微量の副成分が、あんがいに重要な役割をすることがあるので、微量だからといって、無視してしまうわけにはいかない。やっかいなことには、人間の舌というものは、非常に敏感なもので、化学分析では検出が困難なくらいのごくわずかの物質でも味ではよく識別のできることがある。

『塩の風趣(ふうしゅ)』より

 今回はそれがテーマではなく、サッカリンの話です。同じ随筆の中に、こういう文章が出てきます。

 粗製塩を使った沢庵でいちばん困るのは、苦味があとに残る点である。サッカリンがあまり喜ばれないのも、やはりあの後味の悪さにあるものと考えられる。ひととおり食物なり飲料なりがのどを通ったあと、あのサッカリン特有の苦味をおびた甘さが、口の中にかなりの時間残ることが、皆にきらわれるいちばん主な原因であろう。

『塩の風趣』

 サッカリンという甘味料の名前を聞くと、ビクリと反応する人も少なくないでしょう。

 発がん性で騒がれたからです。

「そうか宇吉郎さんの頃はの、規制なく使われていたのか…」
と思う人たちは、さらに驚くかもしれません。

〈現在〉販売されている焼肉のタレの成分表示です。

【原材料名】
しょうゆ(大豆・小麦を含む、国内製造)、砂糖、食塩、醸造調味料、かつお節、昆布、かつおエキス(さばを含む)、乾椎茸、香辛料、にんにく、ごま、ごま油/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、甘味料(甘草、ステビア、サッカリンNa)、増粘剤(キサンタン)、保存料(パラオキシ安息香酸)

 ここにもあります。

 焼き肉のタレにだけ使われているわけではありません、サッカリンを使っているタクアンもあります。

 サッカリンは1900年代初頭から低カロリー甘味料として使用されてきました。

 宇吉郎さんがサッカリンの話を書いたのは1952年です。

 1960年代に入ると、動物実験で高用量のサッカリンを摂取させたラットに膀胱がんが発生するという研究結果が報告され、日本でも使用が規制されました。

 その後1975年に、日本で実施されたラットの長期毒性研究などから、サッカリンの膀胱ガンに対する発がん性は否定され、1日許容摂取量は5㎎/kgとし、現在もこの使用基準となっています。とはいえ、他の低カロリー甘味料(アスパルテーム、ステビアなど)が主流になって、サッカリンの利用は一部の食品に限られています。

 今でも「サッカリンは発がん性があるので使用が禁じられている」と考えている人たちは、〈たの研〉の関係者に何人もいました。

 みなさんの周りの人たちに「サッカリンって知っている?」⇨「サッカリンと発がん性の関係、聞いたことある?」というように尋ねてみると『適量での使用であれば、安全性に問題はない』とされていることを知らない人も多いことを知るでしょう。

「食品添加物はあまりとらないほうがよい」という立場からすると「そのまま勘違いしていたほうがよい」という考えも成り立つでしょう。

 けれど実験的な事実を知らないと「発がん性のある焼肉のタレを食べてしまった、発がん性のあるタクアンを食べてしまった、私は癌になるのでは」と不安のまま過ごすこともあります。

 やはり正しい知識を身につけているに越したことはありません。

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