楽しい面白い自由研究〈色の不思議〉@何はともあれ予想からスタートすることが〈たのしさ〉の極意

 再生紙づくりがたのしくて、執筆の合間をぬって自由研究をすすめています。『超超超かんたん和紙風再生紙づくり』をまとめたところ、ゲラの段階で「とてもいい、試したい」という反響が届きました。

 夏の講座でI先生が親子向けにワークショップを開いてくれるので、その後にプログラム化して公表したいと考えています。

 その研究の途中でいろいろな楽しい発見が続いていて、それらの発見はプログラムをまとめる段階で省かれていくので、ここで紹介しましょう。

 すてる紙・不要紙を利用するのが〈たの研〉が研究を進めている和紙風再生紙づくりです。

 さてここに不要になった紙があります、ほぼ真っ赤です。
 

 後ろをみるとダンボール素材のようです。
 厚みは1mmも無いように見えます。

 さて、これをミキサーでバラバラにするとどういう色になるでしょう?

 これは私自身が予想を立ててたのしんだ実験です。

「予想を立てたら楽しく賢くなってくる」
 それは〈たの研〉が何万人もの参加者の方たちで確かめてきた法則です。

 みなさんも予想してみてください。

 表面は赤といっても濃い赤です、下地は薄いダンボール素材。
 さぁ、バラバラにすると何色になるんでしょう?

 ア.薄い赤・さくら色

 イ.薄い赤みを帯びたダンボール色

 ウ.ダンボール色

 エ.その他

どうしてそう予想しましたか? ※何となくでもOK

予想してからね

予想してからね

予想すると楽しく賢くなるよ

ちなみに私いっきゅうの予想はイです

 

では実験。

 

こうなりました。

 思い切りダンボール色で、これを赤とかさくら色とは呼びませんね。

 あれだけはげしく見えた赤も、ダンボール素材の原紙分子の量からみると、ほとんど無いに等しいということでしょう。

 また赤の染料とダンボール素材が化学変化を起こして面白い発色をするということもないのでしょう。

 その私の予想が正しいかどうかは、印刷部分をはがして、どういう彩りになるのか実験して、それと比較してみくてははっきりしたことはいえません。

 もしかして、これでも「十分赤みが作用している」という色なのかもしれないからです。

 みなさんはどう思いますか?

 興味のある方は自由研究をすすめてみてください。

 夏休みの課題にまとめると、いろいろな人たちが興味を持ってくれると思いますよ。

 予想すると楽しく賢くなる、それは間違いありません。

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PEALカウンセリング『怒りのかたち』

 リモートカウンセリングの事例を紹介します ※情報保護の趣旨で内容は適宜手を入れてあります

 相談者は「あの時の怒りがずっと頭をとらえら離れない、仕事にも支障が出ている」という話でした。

 人間は、いろいろきっかけで怒りのスイッチが入ります。
 その意味で「数えきれないくらいの形がある」といってよいでしょう。

 実際、怒りには多様なかたちがあります。

  • 嫉妬からくる怒り
  • 不満からくる怒り
  • 不公正な状況に対する怒り
  • 不快からくる怒り
  • 後悔からくる怒り
  • 侮辱された怒り
  • 理不尽な扱いに対する怒り
  • 無力感・不甲斐なさからの怒り
  • 失望からの怒り
  • 欲求不満・フラストレーション
  • 八つ当たり
  • 自責からくる怒り
  • 恐れからの怒り
  • 価値観の相違からの怒り
  • 規律違反への怒り
  • 将来が予想される怒り
  • 疲労・ストレスによる怒り
  • 病理的な怒り
  • その他 多数

〈対象〉や〈自分の経験〉〈理想とのギャップ〉など、いろいろなファクターで多層的にみれば、その怒りの形はかるく何百に分類されるでしょう。

 カウンセリングは〈相手が抱えている悩み〉に視点をあてます、PEALカウンセリングでもじっくりその話を訊ねる、聴かせてもらうところからはじまります。

 相談者は〈怒りが起こったきっかけ・原因〉を細かく話してくれました。

 相談者は大抵「どうして自分が怒ることになったのか」を詳しくに話してくれます。
 「その時の状況」だけでなく「幼い頃、自分がどう育てられてきたか」「学校での経験」などから紐解いて話をしてくれる方もいます。
 PEALカウンセリングの流れの中で「なるほど、そういうことなら私(カウンセラー)でも怒ってしまうよ」と感じてきます。※この体感もPEALカウンセリングの根幹です

 人の怒りは〈数えられないくらいの形がある〉と書きました。
 一般のカウンセリングではそれられを類型化してすすめていきます。
 私は他流派のカウンセラー資格も持っています。有名な流派のカウンセリング研修も受けてきましたから、いいかげんに書いているわけではありません。実際、私が他流派のカウンセラーだとすると、たとえばこういう類型のどれかに当てはめようとしたでしょう。「この方は〈上司との対人関係〉で生まれた不公正な状況に怒りを感じているわけだな…」というように大きなフレームで把握していくわけです。

 PEALカウンセリングはそういう流れをとりません。

「あなたはその怒りの感情で何を解決しようと考えていたのか」というテーマですすみます。

《怒りの目標》ということです。

 この流れはとてもシンプルです。

 相談者もPEALカウンセリングの後半で、自分のわだかまりや苦しみを「目標」で整理することができて、次の行動をスムーズに選ぶことができました。

〈たの研〉にはPEALカウンセラーが複数います。
 内容に応じたカウンセラーに対応してもらうことが可能です。
 気軽にご相談ください。

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楽しい授業に抵抗する優等生@たのしい教育の発想法

 最新のメルマガに書いた内容を少しだけ切り取ってし紹介します。板倉聖宣先生(たのしい教育研究所 初期から支援者/仮説実験授業研究会初代代表/元文科省教育研究所室長/元日本科学史学会会長)が1992年に沖縄に来て講演してくれた時のものです。

 私も経験があるのですけど、転勤して初めて持つ子どもたちの中で、優等生さんが、間違うことが怖くて問題の予想に手を上げないということが起こります。それに関する話です。

会場の参加者で「電気が通るもの通らないもの」という問題に予想を立てて実験したあと

 

板倉

 こういう授業は、ある種の子どもたちに嫌われることがあります。
 優等生です。
 優等生はいつも事前に予習して、答えを知っています。
 普通の授業だと予習をしてきて「はいはいはい」と手を挙げて常に当たる子どもが、こういう授業で答えがあらかじめわからないんです。
 これでは当たんないですね。
 優等生というのは「はいはいはい」と手を挙げて当たる喜びで授業に参加していることがある。
 普通の授業だったら予習をすれば絶対にできる子どもとできない子どもの序列が決まるんです。
 どの程度予習してきたかによって序列が決まっちゃう。
 私たちの授業では、それを崩しちゃうんですよ。
 どれが当たるか分んない。
 宝くじみたいにどれが当たるか分かんない。

 優等生は「俺は今まで格好良かったのに、当たんなくなっちゃった」これは悲惨ですよね。
 なので、そういう優等生は何時間か抵抗致します。
 手を挙げて失敗すると〈もうこんなくだらない授業やりたくない〉と怒ったりする。
 そして手を挙げなくなる。

 でもおもしろいんです。
 3時間か4時間くらいやると好きになります。

 優等生だって人間なんです、自分で予想を立てて当たりたいんですよ。
 うちで予習してきたり塾で教わったことを学校で当てる嬉しさより、自分でくないんです。
 そんなのは、ほかのやつに優等だということを示すことで嬉しいだけで、そんなに嬉しくないんです。
 それよりも自分が自分の頭で考えて予想を立てて、当たるかもしれない、外れるかもしれない、これが楽しい。
 でも初めの数時間だけは優等生がいる場合には抵抗があります。
 すぐに〈自分で考えた方が楽しい〉ということが分かります。

 優等生の姿を周りに見せつけるより、自分の本来の力で予想して確かめる、新しいことをワクワクしながら学ぶことの方がずっとたのしいということを実感してくれるわけです。

 そういう授業をしていると、日頃、宿題などをしてこないAくん、遊びが命、部活が命のBくんCくん・・・、その子たちの素晴らしさを優等生さんたちが気づいたり、逆に、ABCくんたちが優等生さんたちの素晴らしさに気づいたりするシーンに出会うことをたくさん目にします。

 ゆっくりみんなが仲良くなっていくことも、たのしい教育の魅力の一つです。
 興味のある方は『たのしいレンズの世界』を試してみませんか⇩

 

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問題:歩道に枝が伸びて実った果物は誰のものか?

 〈たの研〉の近くにとても大きなマンゴの樹があります。かるく5~6mあって、電線に届くくらい高くそびえています。

 この季節、マンゴの実がたくさんついています。

 歩道を進むと顔にぶつかりそうな位置にいくつも実っています。

 とられるとまずい、と思ったのでしょう、幹のある家の持ち主がビニールで覆ってあります。

 何百個というくらい実がつきそうなので、「1人おひとつどうぞ」と書くのもおもしろいのにね。

 それはさておき「顔にぶつかりそうなくらい実っているマンゴーは誰のものか?」考えてみませんか。

 マンゴは屋敷を超えて、こちらが日々歩く場所に「どうぞ」とばかりに実っているわけです。

 土地の所有権というのは〈地面〉だけでなく、その土地の上の部分にも生じます、地下にも生じます。
(土地所有権の範囲) 第二百七条 土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。

 自分の土地の上空に勝手に橋を建設することはできません、地下にトンネルを掘ることもできません。

 逆にいうと、自分の土地からはみ出て実っている果実に、その土地の所有者の権利は生じないとも考えられます。つまり歩道に伸びた枝に実ったマンゴは家主の所有権が及ばないと…

 みなさんはどう思いますか?

 問題
 歩道に伸びた枝に成った果物の実は?

 

 選択肢

 ア.木の幹のある土地の所有者のもの

 イ.木の幹のある土地の所有者のものではない

 ウ.その他

 

 どうしてそう思いましたか?

 

 もめごとが起こった時、法的な判断基準が必要になります、それが「民法」です。
 民法に(果実の帰属)という項目があります。

【民法】
(果実の帰属)
第89条
1 天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。

 法律というのは実にわかりにくい書き方をしていますね…

「これを収取する権利を有する者」というのは〈元物の所有者〉〈地上権者〉〈永小作権者〉〈不動産質権者〉〈使用借主〉〈賃借権者〉〈善意の占有者〉等です。
※「善意の占有者」とは「自分に権利があると信じ込んでいる、勘違いした占有者」のこと

つまり「枝が伸びている木の持ち主(土地の所有者等)のもの」だということです。

 たとえ枝や果物が私有地から出て、歩道(公道)の上にはみ出していても、木から分離していない限り、その果物は木の一部と見なされます。
 そして、その木は土地の所有者の財産です。
 通りすがる人が勝手にとってはいけません。

 そういう中でも「危険だから、じゃまだから」と枝を切ってもらうことは可能です。切ってもらった枝についた実の所有権も〈元物の所有者〉〈地上権者〉〈永小作権者〉〈不動産質権者〉〈使用借主〉〈賃借権者〉〈善意の占有者〉に存在します。歩行者や、せり出した土地の所有者には所有権はありません。

 ということで法的には判断がついたのですけど、こういう時こそ『たのしい教育』の発想法、《みんなが笑顔になる》という原理でいきたいものです。

 所有者の人と出会ったら『地上2m以下に実ったマンゴを一個200円で無人販売しませんか』と提案したい。

 タイミングよくその地主の方がこのサイトを読んでいたら、前向きにご検討ください(´ー`

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